事実から解釈を読み解く

事実から解釈を読み解くことを考えてみます。事実は事実ですから嘘や偽りがなければ受け入れるしかありません。事実から解釈の仕方を考えるのです。解釈の仕方は人それぞれですが、真実は一つのはずです。

事実に対する解釈は、多くの人は、深く考えずそういうものとして受け入れてしまいます。生まれてから当たり前で生活する上で困らなければ気にしないのです。

例えば重力を考えてみます。物は全て下に落ちます。全ての物が下に落ちるのが当たり前なので、ニュートンが気付くまで引力という概念に気付くとことは出来ませんでした。ニュートン以前は引力は当たり前すぎて認識出来なかったのです。

ニュートンは全ての物が下に落ちるという事実から解釈の仕方を考えました。何故だろうと。当たり前を疑ったのです。

結果としてアインシュタインにより重力で空間が歪むということがわかるまで、力の働き方をわかりやすく説明出来る万有引力の法則を発見しました。ニュートンが気付くまでみんなが同じ現象を見ているはずですが、当たり前過ぎて理屈を考えることが出来なかったのです。

この事実から解釈を読み解くということは、副鼻腔の存在する理由を考えた際に活用しました。事実から解釈を読み解くには「0から思考」が有効です。「0から思考」を行わないと先入観にとらわれてしまって正しい解釈を見つけることが出来ないからです。副鼻腔は存在することが事実です。目的は生存に有利だったはずです。逆に生存に関係がない理屈は存在する理由にはならないでしょう。解釈する際に自然淘汰を生き残った明確な理由を探す必要があるのです。

事実から解釈を読み解くのは「0から思考」の応用法です。例えば人間には体毛がほとんどない理由を考えてみます。人間は猿から分岐して進化したようですから、体毛を捨て去った訳です。これが事実です。体毛の有無が生存に有利・不利があり、体毛が少ない方が生存に有利で生き残る環境だったと考えることが出来ます。ポイントは自然淘汰の仕組みで体毛の多い子孫は淘汰され、体毛の少ない子孫が生き残ったという事実です。体毛が少ない方が有利なのは気温が高く、体温が上昇するような環境が考えられます。人類の進化の歴史を考えると、非常に長い時間をかけて食料を探していたようです。長時間走り回ると体温が上昇するため体毛が少ない方が有利だったのです。体毛があると長時間走り回ることで体温が上昇し、体温が下がるまで動けなくなってしまうのです。動けなくなった時点でライオンなどの肉食動物に襲われてしまうとひとたまりもありません。体毛が少ない方が動くことの出来る範囲が広いため、食料をより多く確保出来ます。こうして体毛が少ない方が子孫を残すパートナーに選ばれやすくなるのです。

現生人類には体毛が少ないことから、自然淘汰の仕組みをキーワードに読み解くと、猿と比較して体毛がなくなった理屈がわかります。

同じ要領で人間には眉毛やまつ毛が存在する事実から、それらが存在する理由を考えてみてください。このことを考える際のポイントは、自然淘汰を生き抜いたということです。眉毛やまつ毛があることで生存に有利な環境を生き抜いたことが考えられます。事実から解釈を読み解く例題として考えてみてください。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。