偏差値が高くても仕事が出来ない人がいる理由

今の日本の世の中では、一般的に偏差値の高い人は優秀だと考えられています。確かに優秀な人が多いのは事実ですが、中には社会生活において役に立たないとみられる人がいるのも確かです。今回はその理由を考えてみます。

偏差値とは

偏差値とは様々なテストの結果の中での分布を数値化したものです。集団の分布の中で上位であれば高く、下位であれば低くなります。偏差値を算出した試験と似たような試験をすると、同じ母集団が同じような分布になることから、入試の合否に相関するので序列化に使われます。

偏差値が高いとは?

偏差値が高いことは試験においては優秀かもしれませんが、それは記憶力と試験問題という必ず一つの答えが用意されたパズルを解くことに優れているだけです。つまり答えの用意された問題を解くことに優れていることがわかります。

仕事が出来ないとは?

仕事が出来ないとは、求められる課題の解決が出来ないことです(参考:仕事が出来る人と仕事が出来ない人の違い)。例えば物を売ることや、新しい商品開発など様々な仕事があります。その仕事で求められる課題の解決が求められるレベルで出来ない場合、仕事が出来ないと周囲から判断されます。

求められる課題の理解が困難な場合もありますし、課題の解決策がそもそも存在しない場合もあります。課題の理解に関しては、偏差値と相関があるかもしれません。しかし課題の解決策は、そもそも解決可能かどうかから考えなければなりません。解決は出来ない問題であっても、最善を尽くす最適解を探す能力がもとめられるのです。私の知る限り学校では教えてくれないので、どうすれば良いのかわからなくなり多くの人が混乱してしまうのです。混乱しながら最適解を見つけることの出来る人もいれば、答えのない問題の解き方・考え方・取り掛かり方が全くわからず途方にくれる人もいるのです。

偏差値の高い人に限らず、途方にくれる人は一定割合でいるのですが、偏差値が高いと能力が高いと期待されているので失望されてしまうのです。

偏差値と仕事の出来が必ずしも相関しない理由

偏差値は元々用意された正解を答える能力の良し悪しをはかるものです。仕事とは正解があるとは限らない課題を解くことが求められます。仕事とは現状での最適解を見つけることが出来る人間が優れていると考えられるのです。

偏差値は正解を答える能力をはかり、仕事は最適解を答える能力が求められるので、偏差値の良し悪しと仕事の出来不出来はズレが生じるのです。

仕事の採用の際に偏差値がフィルター代わりに使われる理由

今のところ他に適切な指標がないため、仕方なく偏差値で代用しているのです。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。