サービス残業が日本を弱くした?

サービス残業が日本を弱くしたのかもしれません。

サービス残業とは残業代の支払われない、資本主義社会から切り離されたボランティアのような労働のことです。良く言われるのが残業代を支払うと会社が潰れてしまうから、残業代は支払えないということです。であれば何らかの無駄があるはずです。非効率で無駄な会社の生き残りを支えるのがサービス残業をする社員です。最近では日本の生産性の低さが指摘されつつあるようです。効率化しなくても支払う賃金が同じにので、効率化する動機が生まれにくいようです。

本来なら資本主義社会では労働にはそれなりの対価が支払われます。だからこそ競って労働を提供するのです。一方社会主義・共産主義が行き詰まるのは、努力しても扱いが同じだからです。サービス残業は労働しても賃金が変わらないという社会主義・共産主義と似通ったところがあります。だから生産性が下がるのです。

サービス残業の問題点

企業は業務が増えるとそれに従い賃金・コストも増やさざるをえません。だからこそ無駄な業務を削減するのです。賃金・コストを減らす目的で業務を効率化するのです。サービス残業の問題点は、賃金・コストが増えないことです。必要な業務か不必要な業務か考えるのが面倒なので、どうせサービス残業でコスト無料だからやらせるのです。コストがかかっていないから、無駄を省く発想がないのです。賃金・対価を支払うのであれば、本当に必要かどうか吟味されることはあっても、無料なら対価を支払う必要がないので無駄を積み重ねるのです。新たな業務が発生すれば、不必要な業務を削減するべきです。サービス残業をしていると、支払う賃金が変わらないので不必要な業務を削減する気にならないのです。

サービス残業の中にも必要な業務もあるのかもしれません。しかし本当に必要な業務であれば対価を支払うべきです。この場合の残業代を支払う目的は、効率化です。必要な業務と不必要な業務の仕分けのために、残業代を支払うのです。無駄な業務を削減することこそ生産性を高めることにつながります。

サービス残業している側は、どうせ残業代がでないからとダラダラと仕事をしてしまいます。素早く仕事を終わらせようとしても、次々仕事を言い渡されます。それならゆっくりと仕事をしようと考えてしまいます。ちょうど社会主義・共産主義がうまくいかないのと同じような構図です。

サービス残業をさせているから業績が悪いのです。

サービス残業をさせている企業もそろそろこの仕組みに気付くべきだと思います。残業代が支払うことが出来ないなら、そもそも仕組みに問題があるのです。サービス残業に甘えて無駄が削減出来ないのです。この積み重ねが日本を弱くしていると私は思います。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。