グレる(非行に走る)子供の心理

グレる(非行に走る)子供の心理を考えてみたいと思います。あくまでも私がスーパー心理学として考えたことなので、本当に当てはまるかどうかはグレる子供を見て判断してみてください。今でも世間一般でグレるという言葉を使うのかわかりませんが、グレるとは人とは違う悪い行動をすることです。

人の行動には必ず目的があります(目的論)。目的を自覚出来ていない場合もありますが、必ず目的があるのです。子供がグレるのも目的があります。優秀な子供がグレることは通常ありません。何故なら優秀な子供にはグレる目的がないからです。優秀であればわざわざグレなくても賞賛されるからです。人は誰でも周囲の人から認められたい、受け入れて欲しいという欲求を持っています。優秀な子供は周囲から認められるので、その欲求が満たされているのです。グレる子供は称賛されることは難しいため、認められるための別の手段を考えるのです。つまりグレる子供の目的は相手にして欲しいのです。相手にして欲しい自分を認めて欲しいのです。グレる子供に寂しい思いをしている子供が多いのはそのためです。勉強やスポーツで称賛を得ることが難しいことを悟った子供が、認めてもらうためにグレるのです。無視される、相手にされないよりは怒られる方が認められる欲求が満たされるのです。しかしその結果得られるものは当然称賛ではありません。負の称賛とでも言うべき非難の意味を持つ感情で認められるのですが、グレる子供にとっては無関心よりましなのです。存在を認められているからです。通常の人の視点ではこのことが理解出来ないので、何故グレるのか理解出来ずどう対処して良いか分からないのです。褒められることが出来ないから非難されることをするという、普通の大人には理解出来ないため、混乱してしまうのです。

グレる子供本人も言葉に出来る程深く考えて行動している訳ではないでしょう。相手にして欲しいからグレるとは口に出来ないでしょう。

グレる子供によっては周囲が自分のことを理解してくれないことを理由に上げることがありますが、言い訳に過ぎません。相手にして欲しいことを口に出せないので、探し出した言い訳に過ぎないのです。

一部では非常識なグレる行動を称賛するような仲間を見つけ、その称賛を得るために行動がエスカレートする場合もあります。寂しい者同士が慰め合うような心境なのでしょう。

周囲の無関心が嫌なのでグレる行動を取るのです。例え怒られるとしても相手にして欲しいのです。そのため怒るのは逆効果です。何故なら怒られるのは相手をしてもらっているからです。褒められるという本来望む形での相手ではありませんが、次善の策として怒られる方が無関心よりましなのです。つまり怒られると成功体験として記憶され、相手にして欲しい度に繰り返してしまうのです。

対策は怒るのではなく、どのように相手にして欲しいのか本人に聞くことです。同じことを繰り返したら、相手にしないことを伝えることです。グレる行動をするとグレた子供が困ることを考えて防ぐことです。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。