思いやりのない人の頭の中

世の中には思いやりのない人というのはどこにでもいるものです。今回はその心理を考えてみたいと思います。

思いやりのないと周囲が感じる人には2種類います。
そもそも思いやりという概念がない人と、思いやりという概念は理解していながらあえて思いやりのない行動をとる人です。

思いやりの概念がない人

人を思いやる心というのは小さい頃から周囲の人達に教えてもらって、育むものです。残念ながら周囲の大人たちが思いやりという概念を教えることができなければ、思いやりの概念がないまま大人になってしまったのです。人に思いやりを持って育ててもらえないと思いやりという概念を持てないのです。優しくされずに育つと人に優しくするということが出来ないのです。

思いやりという概念を知らないのですから、言葉で説明することは困難です。優しく接することで心地よいという感覚を教え、思いやりという概念から教えるしか方法がありません。

思いやりの出来ない人

いくつかタイプがあるのかもしれませんが、二つに分けることができると思います。敢えて行動しない人と能力的に相手の望んでいることを察することが出来ない人です。

敢えて行動しない人は相手のために行動すると損をすると考えている損得でしか行動できない人なのかもしれません。思いやりある行動をすることで目に見える見返りがないから、わざわざ思いやりある行動をしないという考え方です。確信犯なのですから期待しない方が良いと思います。

能力的に相手の望んでいることを察することが出来ない人はもしかしたらアスペルガー症候群などが潜んでいる可能性があります。その場合相手のことを察して行動することは苦手なので、明確に望んでいることを伝えてお願いするようにすると行動してくれることがあります。

本当に思いやりのない人

世間一般で思いやりのない人として認識されている人たちには上記のタイプがあります。本当に思いやりのない人は思いやりある行動を理解しながら敢えて行動しない人だけです。敢えて行動しない人には期待しないようにしましょう。
概念がない人はもちろん、察することが苦手な人に最初から期待するのは酷なのかもしれません。出来れば思いやりということを教えてあげるようにしましょう。

ただ思いやりは要求するものではありません。
相手を思いやる心から自然と行動するものです。
思いやりがないからといって責めるのではなく、距離を置くようにしましょう。

カテゴリを糖質一度に摂り過ぎ症候群に改称

糖質一度に食べ過ぎ症候群という考え方を提案しましたが、糖質一度に摂り過ぎ症候群に改称しようと考えました。何故なら糖質は食べるとは限らないからです。ジュースやお酒など飲み物でも発症する可能性があるため、食べ過ぎを摂り過ぎに変更します。

早速カテゴリ名を変更しました。

これまでの投稿名も変更するかどうか少し考えてみたいと思います。

私が日頃ジュースやお酒を飲むことがないため、飲み物での発症を理解してはいましたが命名の際失念していました。
患者さんと話しているうちに飲み物での発症の可能性を伝えていることに改めて気づきました。

 

塩分依存という新しい概念

糖質依存という概念はどうしても糖質をやめられない人が自嘲的あるいは比喩的に使うこともあり最近では受け入れやすい考え方かもしれません。しかし糖質依存は列記とした禁断症状まである病的な依存であることはまだ余り知られてはいません。糖質依存を書いた際も新しい概念と書きましたが、2年経った今となっては私にとって当たり前の概念です。塩分依存という新しい概念と書きはしましたが、これだけ減塩に失敗する人達がいることから塩分依存の人達が多いのは明らかです。私は知らなかっただけに過ぎず、時間をかけて人々に受け入れられていくと思います。

塩分依存

今回は糖質依存と共依存の関係にありがちない塩分依存という新しい概念を提案してみたいと思います。
そもそも依存とは病的な状態で、自分の意志では摂取量をコントロールできないことを言います。依存症を引き起こすため、依存症を避けるために摂取量の制限が必要だと理解していても自力でコントロールできない状態をいいます。具体的には塩分依存症の一つは高血圧です。塩分の摂り過ぎにより高血圧を生じることがいわれていますが、塩分摂取量を控えるようにいわれても実践できないのは塩分依存状態に陥っているからです。そして塩分を一度摂り始めると止まらなくなり、より塩辛いものを求めるようになってしまいます。辛いものを追い求めるという意味では唐辛子依存に通じるところがあるかもしれません。

依存は自己抑制がきかない状態です。少しでも塩味を感じてしまうと満足する塩気になるまで塩辛く味付けをしてしまいます。ちょうどアルコール依存の人がアルコールを一滴でも飲むと止まらなくなるのと同じです。ニコチン依存の人が我満して禁煙していたにも関わらず、1本タバコを吸ってしまうと止まらなくなるのと同じです。

塩分依存に陥ると味覚障害に近い状態に陥ってしまいます。絶えず塩気に飢えているような状態のため、とにかく塩気を求めてしまいます。十分塩味がついているのに塩を足してしまうのです。もしかしたら料理人の人の味付けが塩辛く変わってしまうことがあるのは塩分依存に陥ったからかもしれません。
減塩で苦労してしまうのはアルコール依存の人がビールはコップ1杯だけと言われたり、ニコチン依存の人がタバコは1日1本と言われるのと同じです。糖質依存に陥っている人が少し食べると余計お腹が空くと感じるのと似ています。依存の心理から0よりもほんの少し摂取する方がより強くほしくなってしまうのです。
現実問題出来るかどうかは別にして、依存の心理から考えると中途半端な塩味を付けるよりも塩味抜きの味付けの方が塩分依存から抜け出しやすいと私は思います。

糖質依存と塩分依存の共依存

本来の共依存とは依存患者さんを支えてしまうことで、精神的に依存している状態をいいます。アルコール依存患者さんにアルコールを渡して手助けしてしまう家族のような存在のことです。アルコール依存によりトラブルを起こしますが、そのしりぬぐいをすることで自分の存在意義を見出してしまうことに依存してしまう心理状態です。お互いがお互いの依存を手助けするということで共依存といわれるようです。

今回提案する糖質依存と塩分依存の共依存とは、お互いが依存の度合いを高めあい抜け出せなくしてしまうのです。当初は糖質という甘味を打消し美味しく食べるために塩分を求めました。しかし知らない間に糖質にも塩分にも依存状態に陥ってしまっているのです。糖質依存の患者さんが塩分だけ控えようとして糖質を摂りたいためうまくいきませんし、塩分依存の人が糖質だけを控えようとしても塩気がほしいのでどうしても塩気がほしいので結果として糖質を食べたくなってしまうため成功しません。

糖質依存と塩分依存の共依存であることを理解することが、糖質依存・塩分依存からの脱出する第一歩だと思います。依存の心理を理解出来ないまま脱出しようとしてもうまくいかないのが現状です。何故ならどちらも少し減らすと依存の心理により、より摂りたいという欲求に襲われるからです。

糖質依存と塩分依存の抜け出し方

一番の対策は糖質依存・塩分依存の状態であることを理解することです。
糖質依存の抜け出し方は比較的簡単です。糖質を減らすのではなく意識して食べないこと(糖質回避)です。具体的には1回の食事においてお米を半分にするのではなく、1回の食事ではお米を食べないのです。3食食べているお米を1食やめてオカズだけ食べるようにするのです。慣れてきたら2食、3食と抜くことがおすすめです。糖質依存の状態で糖質を少しだけ食べると余計食べたくなるという心理が働きます。それこそが糖質依存の心理状態を表したものです。自己抑制できなくなるということです。

元々塩気は糖質の甘味を打ち消す目的で食べ始めるものです。パンにバターが塗りたいのも、おにぎりに塩をするのも糖質の甘味を打ち消して美味しく食べるための工夫です。そのため糖質依存から抜け出すことができると、共依存状態である塩分依存からも抜け出せるため自然と減塩できる可能性が高まります。しかし中には糖質を摂らなくても塩分だけは摂りたい方もおられるようです。そういう方は意識して塩分を摂らないように気を付けるしかありません。この場合も糖質依存から抜け出す方法を参考に、塩気を減らすのではなく塩気を摂らないようにすることが大切です。一口だけなら漬物を食べるとか、一口だけ明太子を食べるというように量を加減して食べると美味しくて次々食べたくなってしまいます。

ヒトは争いを避けるために白目を獲得

以前は現代人が近視に陥る理由を書きましたが、今回は人類が白目を獲得した話です。ヒトは争いを避けるために白目を獲得しました。

争う為には白目がない方が有利です。その証拠にゴリラは白目部分も黒っぽく黒目と白目の境界が曖昧です。これは争う際に視線の方向を察知されると不利になったため、白目がはっきりしているゴリラは自然淘汰され子孫が残らなかったためだと考えられています。

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ヒトはゴリラ程争うことをしないため白目がはっきりしていても不利にならなかったようです。そして同じものに興味を持つことで仲間意識を持ち争いを避けるために白目がはっきりしたようです。つまり争いを避け仲良くするために白目がはっきりしているのです。

このことは遺伝的に考えれば人間は仲良く出来ることを運命づけられているといえるのではないでしょうか?
まだその仲良くする方法を見つけることができていないだけであってほしいと思います。白目は近い将来争いのない世界を作ることができることを示唆していると私は信じたいと思います。

1歳の子供でさえ、人の視線の先を見る癖があります。こうして人の興味あるものに自分も興味をもつようにして、争いを避けることを学んでいくのです。

人類は地球に生命が誕生してから何億年もの集大成のような状態だと私は考えています。様々な環境における自然淘汰の結果、人類に白目があるということは、最終的には争いを失くせると進化の歴史が教えてくれていると私は感じています。
私たちが生きている間に争いのない世界が実現するといいですね。

信用と信頼の違い 人が騙される理由

信用と信頼の違いを考えてみたいと思います。
貴方は友達を信用しているのでしょうか?信頼しているのでしょうか?
あなたは子供を信用しているのでしょうか?信頼しているのでしょうか?
信用と信頼の違いを改めて考えてみましょう。

信用

信用は裏付けがあって相手を信じることです。
裏付けがあるとは、信じるに足りる根拠があるということです。
例えば日頃の行動という裏付けがあって、相手を信じることができるのです。
あるいは何らかの担保と引き換えに相手を信じるのです。
いわば対等な信じ方が信用です。
科学の信じ方が信用ではないかと思います。

信頼

信頼は裏付けなく盲目的に相手を信じることです。
裏付けがないとは、信じるに足りる根拠はないということです。
何も引き換えるものもなく闇雲に信じることと言い換えても良いでしょう。
いわば一方的な信じ方が信頼です。
宗教の信じ方が信頼だと思います。(宗教を否定したいわけではありません。宗教を信じ切っている人は、裏付けがある信用だと信じ切っている人はいると思いますが、私は裏付けがあるわけではないと思います。何故なら死後の世界は誰も見たことはないからです。ただ信じるしかありません。)

信用と信頼の区別

わかりやすいのは信用金庫はあっても信頼金庫はないということです。
何故なら信用金庫とは裏付け、多くは担保と引き換えにお金を貸すということです。信頼金庫では裏付けとしての担保はなく闇雲にお金を貸すことになるからです。

人が騙される理由

人を信用ではなく、信頼してしまうからです。
ただ単にこれまでの行動から信頼してしまうのです。何か引き換える裏付け、担保となるものなしに信頼してしまうので騙されるのです。意図的に人を騙そうとする人は信頼を信用だと錯覚させることに長けています。
特にお金が絡む判断をする際には、相手の行動の裏付け・担保があるかどうかを判断材料にしてみることをお勧めします。
例えば相手の言うことを鵜呑みにするのが信頼、相手の言うことの裏付けをとった結果信じるのが信用です。電話がかかってきて誰々がこうなったというのを信じてしまうのが信頼です。その誰々に何か本当に起こっているのかどうか確かめた結果信じるのが信用です。

家族でさえ人を信頼して行動することは危険です。ましてや他人を信頼して行動することは控えましょう。信用できる裏付け・担保を確認することをお勧めします。

現代人が近視になる理由(仮説)の状況証拠

以前現代人が近視になる理由ということを書きました。
その状況証拠が日経サイエンス2016年8月号のp81『近視が増える』にのっていました。この記事ではデータだけ掲載され理由は仮説すらありません。この記事によると

近視は遺伝ではない。
毎日40分多く屋外で過ごした子供は対照群よりも禁止になりにくかった

この記事では行動の違いにより近視になる確率が変わることから、遺伝ではないことが示されています。そして今は視力矯正が必要な人が約4分の1ですが、このままの推移でいくと近視の人が2050年には約半数の人が視力矯正が必要になるとしています。

私が考えた仮説は近くを見るから近視になるのではなく、眼球を動かさないことで近視になります。その根拠は眼球を取り巻く筋肉の発達が妨げられ筋肉で締め付けられないため眼球が大きくなることで焦点距離が長くなります。結果として近視になってしまうのです。逆に私の仮説によると眼球を動かすことで近視が予防できると予測できます。その予測通りの結果が掲載されていることから、私の仮説が正しい状況証拠と考えられます。

私の仮説によると屋外で過ごすことが近視になりにくい理由ではなく、目を動かすことが眼球を取り巻く筋肉の発達を促し、眼球を締め付けることで眼球の成長を妨げるため焦点距離が伸びないことです。

近視を予防するためには眼球を動かすことで眼球周囲の筋肉を鍛える必要があると思います。何らかの手だてがありそうですね。

子供がイタズラする理由・目的

子供はイタズラするものです。何故イタズラをするのでしょうか?目的は何なのでしょう。そのことを考えてみます。

イタズラする理由は単純に面白いからです。反応が楽しいのです。いたずらをした結果物事の変化そのものが楽しいのです。そしてその物事の変化を見た周囲の人達の反応も楽しいのです。同じいたずらを繰り返しイタズラを責めた際に笑っていると、間違いなく確信犯です。わざとイタズラをしているのです。
目的は人の反応を知ることです。人がどのように反応するかをまだ知らない子供達は、イタズラによる人の反応がわからないからやってみるのです。知らないことを知りたい欲求、探究心に突き動かされてイタズラしてしまうのです。人の反応が面白いと感じてしまうたてイタズラしてしまうのです。

場合によってはイタズラにより怒られることもあるでしょう。怒られるとわかっていてもワザとイタズラするのも確信犯です。ただしこの場合のイタズラの目的は相手にしてもらうことです。怒られる方が相手にされないよりマシなのです。何度怒られても万引きを繰り返す子供も似たような心理です。このような心理によるイタズラを防止するためには、イタズラに反応しないようにするのが一番です。再発防止はイタズラしても無視するように淡々と処理するのです。ただし注意が必要なのは、この場合のイタズラは子供達のSOSなのでケアしなければ大変な結果を招きます。相手にして欲しい心理からくるイタズラは、寂しさの表れです。素直に寂しいと言えないので、イタズラとして相手にしてもらうことを選択しています。その心理を察してあげて、相手にしてあげるように心がけましょう。イタズラの再発防止策である無視だけして、イタズラの目的を対処するために相手にしてあげないと心の闇が更に深まります。無視して寂しさを深めると、更に激しいイタズラに発展してしまいます。もしかしたら取り返しのつかない結果を招くことになるかもしれませんし、犯罪を犯すようになるかもしれません。

イタズラの奥に潜む心理、コミュニケーションを取りたいことを理解してあげましょう。

糖質一度に食べ過ぎ症候群のカテゴリ作成

「糖質一度に食べ過ぎ症候群」のカテゴリを作成しました。様々な疾患・病気が「糖質一度に食べ過ぎ症候群」に含まれるため、タグではなくカテゴリにしてみました。今後は「糖質一度に食べ過ぎ症候群」に含まれる病気はカテゴリに入れていこうと思います。出来ればこれまで投稿した内容も、「糖質一度に食べ過ぎ症候群」であればカテゴリを変更していこうと思います。

「糖質一度に食べ過ぎ症候群」には、一回だけ一度に食べ過ぎても出る狭義の「糖質一度に食べ過ぎ症候群」と、一度に食べ過ぎることを何度か繰り返すことで発症する広義の「糖質一度に食べ過ぎ症候群」があるようです。広義の「糖質一度に食べ過ぎ症候群」は今のところ一回の糖質の食べ過ぎだけで発症するのか、何度か繰り返す結果なのかは不明です。

一回でも一度に食べ過ぎると症状が出る狭義の「糖質一度に食べ過ぎ症候群」にはアトピー性皮膚炎やニキビなどがあります。狭義の「糖質一度に食べ過ぎ症候群」はすぐに反応するので、反応を目安に食べ方を調整出来るのが特徴です。

広義の「糖質一度に食べ過ぎ症候群」は狭義のもののような簡単な目安がないため糖質を出来る限り症状が改善するまで減らし続ける必要があります。広義の「糖質一度に食べ過ぎ症候群」には、円形脱毛症や尋常性白斑、慢性感染症の尋常性疣贅などがあります。

狭義にしろ広義にしろ「糖質一度に食べ過ぎ症候群」に含まれる疾患でお悩みであれば、糖質を一度に食べ過ぎないことがお勧めです。糖質の食べ方に気をつけるだけで病気で悩む必要が失くなるかもしれません。

食べ物ではなく食べ方で病気を治すという考え方

実際には食べ物ではなく食べ方で病気を治すのではなく、食べ方で病気を失くすという考え方を提案したいと思います。何故なら病気の原因が食べ物ではなく食べ方だということがわかってきました。食べ方を工夫するだけで病気にならないのですから治すという表現には当てはまりません。病気という困った状態そのものを失くすという言い方が適切だと思います。糖質を一度にたくさん食べ過ぎた際に発症するということです。そこで糖質一度に食べ過ぎ症候群という考え方を提唱しています。糖質を一度に食べ過ぎることで発症するため、反対に糖質を一度にたくさん食べ過ぎない食べ方をすれば病気になりにくいということです。薬を使うことなく病気を治す(正確には失くすのですが)ので、言葉の魔法という表現も使っています。

糖質の食べ方

病気の原因が食べ物だと考えられることはよくありました。特にアレルギーという概念が広く知れ渡っているため、食べ物が原因だと伝えると『アレルギーですか?』と聞き返されることがよくあります。しかしアレルギーだと誤解されていた疾患も糖質一度に食べ過ぎ症候群の一つに過ぎないことが多いようです。糖質一度に食べ過ぎ症候群は食べ方で改善が期待できます。食べ方とは糖質の食べ方で、気を付けるのは糖質を食べる順番と糖質を一度に食べる量です。

提案する食べ方は糖質一度に食べ過ぎの反対で、糖質を一度に食べ過ぎないことです。病気を避ける理想の食べ方に書きましたが、具体的には糖質を食べないか糖質を食べるなら小分けで食べるということです。更に糖質以外のオカズを先に食べてから糖質を食べることで症状が起きにくくなります。糖質以外のオカズのおかげで糖質の一回量が減ること、血糖値の急上昇が避けられることが病気になりにくい原因と考えています。糖質から食べ始めると美味しくて食べ過ぎてしまうことが原因の一つのようです。オカズから食べ始めると胃が先に埋まってしまうため、不用意に食べ過ぎることが自然と防止できるようです。

糖質一度に食べ過ぎ症候群を発症しておられる方はどこかで糖質の食べ方に問題があることが大半です。特に以下の食べ方をすることで発症されている方が意外に多いのが実情です。少なくとも以下の食べ方は避けるようにしましょう。

炭水化物+炭水化物

患者さんとお話をしていると炭水化物+炭水化物という食べ方をされる方が意外に多いことに驚いていますが、炭水化物+炭水化物は最悪の食べ方です。一度に糖質がたくさんになるからです。具体的にはラーメン・チャーハンセット、うどん・おにぎりセットの食べ方です。ラーメン・チャーハンセットを食べた翌日には症状が悪化している可能性が高いと思います。一度にたくさん食べると症状が誘発されるので、ラーメン・チャーハンセットを食べるのではなく、ラーメンやうどんをお昼御飯に食べておやつの時間にチャーハンやおにぎりを食べることをお勧めします。別の提案ではラーメンやうどんはお店で食べて、チャーハンやおにぎりを持ち帰りにするように提案しています。一度に食べるのではなく食べるタイミングをずらすのです。一日の総量が病気を引き起こすわけではないようです。身体が注意報や警報を出すように見張っているのは、一回量のみで食事の回数が多くなることは問題がないようです。だからラーメンやうどんはお店で食べて、チャーハンやおにぎりは持ち帰りにしておやつのタイミングに食べるのです。もしくはラーメン・唐揚げセットがお勧めです。何故なら糖質であるラーメンの吸収を唐揚げが邪魔してくれるため、症状が出にくいはずです。

炭水化物+果物・お菓子(デザート)

デザートという考え方が糖質一度に食べ過ぎ症候群にとっては天敵です。何故ならデザートは基本糖質で糖質を一度に食べていることになるからです。炭水化物+炭水化物の食べ方同様糖質+糖質に変わりありません。正に糖質一度に食べ過ぎになってしまうのです。
果物・お菓子を食べるなら、食後ではなく食事から時間をあけておやつの時間に食べる方が症状が出にくくなります。更におやつの時間に果物・お菓子を食べる際にオカズ代わりになるものを食べてから食べるのがお勧めです。具体的には卵・チーズ・ソーセージ・枝豆・ナッツ類を食べてから食べる方が症状が出にくいはずです。

最近では果物は食前に食べることを勧める人たちがいますが、算数の足し算同様食事の後でも前でも足し算に変わりありません。糖質一度に食べ過ぎ症候群の原因は血糖値にあると考えていますので、血糖値を押し上げる食べ物を食べる限り一度に食べてしまえば炭水化物と果物がどちらが後でも先でも足し算に変わりありません。足し算にならないためには、そもそもデザート(果物・お菓子)を食べないかデザート(果物・お菓子)を食べるのであれば時間を離すしかありません。

糖質一度に食べ過ぎ症候群命名の目的

以前は糖質一度に食べ過ぎ症候群に気付いた経緯を書きましたが、今回は糖質一度に食べ過ぎ症候群命名の目的を書いてみたいと思います。

医学的な命名であれば一時的高血糖症候群とでもするべきなのかもしれません(実際に一時的高血糖が病気の原因かどうかはまだわかりませんが…。状況証拠からは一時的高血糖が関与しているとしか思えません)。医者に対して情報を伝える目的であれば、一時的高血糖症候群の方が情報が伝わりやすいと思います。あえて糖質一度に食べ過ぎ症候群としたのは、情報を伝えたい相手が医者ではなく患者さんだからです。これまでは病気の治療をするのは医者だけでした。だから医者に情報を伝えることが優先されたのです。医者同士で治療法を吟味・相談し、より良い治療法を模索していたからです。
しかし糖質一度に食べ過ぎ症候群は治療を必ずしも医者がする必要がないのです。そもそも病気を治療するという概念が過去のものとなるかもしれません。食べ方で病気そのものを避けることができるのです。

命名の目的

糖質一度に食べ過ぎ症候群の命名の目的は一言でいえば患者さんに病態・生じる原因を知って欲しいからです。患者さんが糖質一度に食べ過ぎ症候群の病態を理解してもらうことで自分自身で病気を避けることができるのです。そして糖質一度に食べ過ぎ症候群という命名であれば、原因を名前に埋め込んであるため説明する時点で病気の本質・糖質を一度にたくさん食べ過ぎた結果症状が出たことが伝わります。

糖質一度に食べ過ぎ症候群は食べ方を工夫するだけで改善するのが特徴です。薬は対症療法に過ぎず、一時しのぎにしかなりません。何故なら糖質を一度に食べ過ぎることが原因であれば、原因である糖質を一度に食べ過ぎることを繰り返す限り、何度でも同じ症状を繰り返してしまうのです。治療しても治らないことは、アクセルを踏みながらブレーキを踏んでも止まらないのと同じです。食べ方で悪化してしまうことは医者にとっては致命的です。食べ方を絶えず指導出来ないからです。患者さん自身に「糖質一度に食べ過ぎ症候群」の概念を理解してもらい、実践してもらうことが最善の策だと思います。医者に理解してもらい、医者から食べ方を広めてもらうよりも、患者さん自身に直接理解してもらうことが、早道だと考えました。そして素早く患者さんに情報を伝達するために情報を圧縮して伝える方法を考えてみました。行き着いたのが「糖質一度に食べ過ぎ症候群」の言い方で、短時間で病気の原因を伝えるのに適切だと考えています。

補足

患者さんには「糖質一度に食べ過ぎ症候群」の考え方の理解を深めるために補足を行います。具体的には糖質を一度にたくさん食べ過ぎることが原因であって、総量は問題になりにくいことを伝えるのです。一食でラーメン・チャーハンセットやうどん・おにぎりセットが問題であって、お昼御飯にラーメン・おやつにチャーハン、お昼御飯にうどん・おやつにおにぎりは問題が起きにくいことを伝えるのです(そもそもラーメン一食、うどん一食で許容量をオーバーするため、チャーハンやおにぎりを追加すると大オーバーになる人もいますが…)。

別の言い方をすれば、いつも三食で食べている食事が二食になると一回量が増えるため、悪化します。逆に三食を四食・五食に増やし一回量を減らすようにする方が症状は出にくくなります。

人によって一回に食べても大丈夫な許容量は人によって異なります。少なくとも「糖質一度に食べ過ぎ症候群」を発症している人は、一度に食べ過ぎたのです。自分で食べ過ぎを自覚し、次に一度に食べ過ぎないように気をつけることをお勧めします。

これらのことを全て含ませた意味合いの「糖質一度に食べ過ぎ症候群」という概念です。もし良かったら考えてみて下さい。