診断的食事療法の勧め

食事の仕方による病気の可能性が高い場合や現時点で原因がわかっていない病気の場合、診断的食事療法を提案しています。患者さんにわざわざ『診断的食事療法』という言葉を使って説明してはいませんが、食事によって病気が引き起こされている可能性があるため、食事の仕方を変えてみて症状が変わるかどうか確かめてみてもらう考え方を提案しています。

診断的食事療法という言葉には診断と治療を兼ねて食事の仕方を変えるということです。食事の仕方を変えることで症状が良くなれば、原因は食事だったということがわかります。治療にもなるし原因の特定も出来ます。更に食べ方を元に戻して再発すれば、確定診断だと思います。何故なら除去試験を行い症状が消え、負荷試験を行い症状が再現されるからです。

試しに食事の仕方を変えてみると予想外の病気が治ることもあります。

診断的食事療法の対象疾患

診断的食事療法が『意味』があるのは食事による症状が疑われる病気全てです。例えばアトピー性皮膚炎や花粉症などの各種アレルギー、ニキビなどです。他にもイボやその他の皮膚腫瘍も食事療法により改善が期待出来ます。数え切れないほど様々な病気に診断的食事療法を行なってみる意味がありますが、特にアトピー性皮膚炎やニキビは効果が実感しやすく、逆に診断的食事療法から外れると1日で症状が悪化します。

診断的食事療法の方法

いくつか食事療法の対象を見つけていますが、既に公表しているのは血糖値を上げない食べ方マルチビタミンミネラルです。そして最近見つけたのは食後血糖値についての画期的な発見 に書きました食後血糖値を上げない方法、糖質と糖質以外の食べ物を同時に食べることと食前でも良いので運動をするということです。

血糖値を上げないように行動することで、症状が改善すれば血糖値が上昇することが原因だとわかります。

マルチビタミンとミネラルを飲むことで症状が改善すれば、ビタミン不足かミネラル不足が原因ということがわかります。マルチビタミンやミネラルは食事から摂ることが理想ではありますが、不足しているビタミンやミネラルを特定し、その不足したビタミンやミネラルを狙って補給することは困難です。であれば一通り内服して症状が変わるか試すのです。(ただし何らかの病気を治療中でビタミンの摂取を制限されている方は主治医に相談してから内服するようにしてください。)

原因不明であればまずは診断的食事療法を

病院を受診し診断を受けたとしても原因が特定されていない病気であれば、診断的食事療法を試してみても良いと思います。例えばガンであっても試してみる価値があると私は考えています。残念ながらまだ血糖値を上げないだけでは治らないとは思いますが、マルチビタミン・ミネラルを併用することで何人かの方は治ると考えています。従来の手術や化学療法に併用して上記の方法を試してみても良いと考えています。

自己免疫という病態がわかっているだけで、原因が特定されていない膠原病なども診断的食事療法を試してみても良いと思います。自己免疫疾患である円形脱毛症の一部の人が改善するため、他の自己免疫疾患も治る可能性があると考えています。

ニキビ(尋常性ざ瘡)やイボ(尋常性疣贅)などの慢性感染症も診断的食事療法で改善が期待出来るため、副鼻腔炎などの他の慢性感染症も改善が期待出来ると思います。

原因不明であれば、改善しない可能性を説明した上で、診断的食事療法を提案します。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。