熱中症になりやすい人 ~喉が渇きにくい人~

世の中には熱中症になりやすい人となりにくい人がいます。
熱中症になりやすい人と熱中症になりにくい人がいることは余り知られてはいないようなので、熱中症になりやすい人が特に熱中症を気をつけるために書いておきたいと思います。残念ながら教科書にも書いてはありませんし、テレビなどの報道でも言われてはいません。しかし熱中症になりやすい方にとっては命に関わる大切なことなので書き留めておきたいと思います。
一つは体質的なものであり、一つは嗜好の問題です。

今回は体質的なことについて書いてみます。

熱中症とは?

高温の際に起こる身体の異常の総称のことです。
人間は気温が高くても体温が上昇しないように体温を下げる仕組みが備わっています。様々な原因(多くは脱水)により体温を下げる仕組みがうまく機能しなくなってしまった状態が熱中症です。(詳しくはウィキペディアをご参照ください)。
最悪の場合死に至る病気でもあるため、何よりも予防が大切です。

喉が渇きにくい体質

私の場合

体質的に熱中症になりやすい人と熱中症にはなりにくい人がいます。熱中症になりやすい人の一つは喉の渇きにくい人のことです。熱中症になりにくい人とは、普通に喉が渇く人です。

実は私自身が喉が渇きにくい体質のため、偶然この喉が渇きにくい体質に気づくことが出来ました。自分自身の喉が渇きにくいという自覚はりませんでした。何故なら喉の渇きは主観的なものなので人と比較することが出来ないからです。

私の場合、食事の時以外で水分をわざわざとることはありませんでした。喉が渇かないからです。水分を摂らなくて済むと診療の途中でトイレにいく必要がないため、水分をとらない方がお得でした。少なくとも診療を中断しなくて済むので都合が良かったのです。まさか水分が少ないと病気になるとは思っていなかったので驚きました。偶然水分が少ないと病気になることに気づいたことから今では小まめに水分を摂るようにしています。(参考:痛風発作の本当の原因

自分自身が喉が渇きにくい体質に気づいてから思い返してみると、子供の頃にはよく汗をかいていましたが、最近では余り汗をかくことがありませんでした。汗をかきにくい体質に変わったのかと思っていましたが、脱水のため汗をかきにくくなっているだけでした。その証拠に意識して水分を摂るようにしたところ、子供の頃のように汗が噴き出すようになりました。私の場合、喉が渇きにくいので普通の状態で汗をかくことが難しい程度の脱水状態のようです。

患者さんの場合

そして多くの患者さんとお話をしていてわかったことですが、喉が渇きにくい方が意外にも多いことです。
お話をしていると余り水分を摂らない自覚のある方もおられますし、自覚がなくて1日に飲む水分量を確認することでわかる場合もあります。
日本人の中に一定の割合で喉が渇きにくい方がおられるとは思いますが、喉が渇きにくい方に病気が多い可能性を考えています。だから何らかの病気により病院に来られる患者さんには、喉が渇きにくい方が多い可能性があるのです。統計をとった訳ではないので、現時点で私の印象に過ぎませんが、アトピー性皮膚炎やニキビやイボの方には喉が渇きにくい方が多いように思います。もしかしたら花粉症の方も喉が渇きにくい方が多いのかもしれません。

通常人は水分が足らなくなると喉が渇くことで自然と水分を摂るように促されます。しかし体質的に喉が渇きにくい人がいるのです。私自身の喉が渇きにくいことに偶然気づいたことから、喉が渇きにくい体質の方がおられることがわかりました。
私自身も経験したことですが、困ったことに多くの方に喉が渇きにくいという自覚がないことが一番の問題です。

喉の渇きに強い

喉が普通に渇く人からすれば、熱中症になる前に喉が渇くだろうと思ってしまいます。確かに私も含め、喉が渇きにくい人も喉が全く渇かないという訳ではありません。いわば喉の渇きに強いのです。少し酷な言い方をすると喉の渇きに対して鈍いのです。喉が渇きにくい人が喉が渇いた時には、普通に喉が渇く人からすればもの凄く喉が渇いた脱水状態なのです。私の場合は自分では喉が渇いているとは思わない程度でも汗が出にくくなるのですから、喉が渇いた時点では恐らく全く汗が出ないのではないかと思います。

熱中症とは体温を下げる機能がうまく働かないことで発症しますが、喉が渇きにくいことでいつのまにか脱水に陥り、発汗がうまくできないことで体温を下げることができず熱中症を発症してしまうようです。
不思議なことに喉が渇きにくい方は、汗をかけなくなるほどの脱水に陥っても喉が渇かないのです。
普通の喉の渇き方の人であれば、汗が出せなくなる前に、ちょっとした脱水の時点で喉が渇くため、出来る限り水を飲もうとします。つまり普通の喉の渇き方の人は汗が出なくなる前に喉が渇くので、意識せずに水分補給を自分できるのです。そのため熱中症にはなりにくいのです。

喉の渇きにくい人は喉が渇かないので、喉が渇きにくい体質を意識しなければいつのまにか脱水に陥ってしまいます。

気づいた経緯

一方喉の渇きにくい人は脱水で汗が出にくくなっていても喉が渇きません。少なくとも私の場合は汗が出にくくなっても喉が渇かないのです。このことに何故気づいたかと言えば、喉が渇いてはいませんでしたが脱水かもしれないと水を1ℓ飲んでからしばらくすると汗が噴き出した経験があるからです。このことから汗をかけない程の脱水であったことに気付きました。こまめに水分を摂ると子供の頃と同様に汗をかきます。

喉の渇きにくい体質の見分け方

ここまで読んで頂けた方には喉の渇きにくい体質の方がおられることを多少なりとも御理解頂けたのではないかと思います。
ただ普通に生活していると自分自身が喉が渇きにくい体質なのか誰が喉が渇きにくい体質なにかはわかりません。何故なら他人と入れ替わることが出来ないので、他人の喉の渇き具合を体験することは不可能だからです。つまり喉の渇きは主観的な感覚なので比較できないから、一工夫しないとわからないのです。

自分とは異なると気づくとすれば、家族など長時間一緒に生活する人が水を飲まないと気づくことがあります。ただ喉の渇き方が自分とは思いもしないので、水を飲まない人だなと思う程度で終わってしまいます。

簡単な見分け方

食事以外で水を飲むか飲まないか?

食事以外で水を飲まない方は、恐らく喉が渇きにくい体質だと思います。
患者さんで食事の時にも水を飲まないという方もおられて大変驚きました。私は食事以外水分をほとんどとっていませんでしたが、喉が渇きにくい体質だとは思いもしませんでした。

食事の時意外に水分を摂らない方は喉が渇きにくい可能性が高く、夏でも食事の時以外に水分を摂らない方は喉が渇きにくい体質の可能性が極めて高いと思います。

汗をあまりかかない

体質的に汗をかきにくい方もおられるかもしれませんが、もしかしたら喉の渇きにくい体質で脱水になっているため汗をかくことが出来ないのかもしれません。
試しに体格に応じて500ml~1ℓ程度水を飲んでみて、しばらくして汗をかくようになれば喉が渇きにくい体質確定だと思います。その場合汗をかきにくい体質な訳ではなく、汗をかきたくても脱水で汗をかけない熱中症一歩手前の状態です。

意識して水分を摂るようにしてみてください。

お酒を飲んでも飲み始めしばらくはトイレに行かない場合

以前私が経験したことです。
ビールを飲んでいましたが、飲み始めてしばらくの間トイレに行きませんでした。他の方から不思議がられる程トイレにいきませんでした。途中からしきりとトイレに行くようになっていました。
当時理由はわかりませんでしたが、今となっては単純明快です。喉が渇きにくい体質のため脱水に陥っていたのです。飲み始めの頃は飲んだ分が脱水分の水分補給にまわり、脱水が満たされた時点でようやく尿が作られはじめるからです。
脱水が解除されてからは、アルコールの利尿作用でトイレが近くなります。

本来であればビールを飲んだら飲んだ分、トイレに行きたくなるはずです。利尿作用の分すぐに行きたくなるはずです。飲み始めにはトイレにいかず、途中からトイレに行くようになるのはベースが脱水気味、つまり喉が渇きにくい体質の可能性が考えられます。

他にもあると思いますが、現時点で思いつくのはこれくらいです。思いついた時点で追加していきたいと思います。

喉の渇き方はひとそれぞれです。喉の渇き方は主観的なことなので他人と比較することはできません。そのため一歩立ち止まって自分の体質について考えてみるようにしましょう。もし自分自身が喉の渇きにくい体質であれば、熱中症になりやすい体質でもありますので、喉の渇き方に惑わされずに意識して水分をとるようにしましょう。

断水の時のお勧めの水分の摂り方

呉市の一部、江田島市全域では断水になり水の供給が止まっています。
給水車は各地で給水を行っていますが、どうしても水に限りがあるのが現状です。
そのこともあり、お勧めの水分の摂り方を提案してみたいと思います。

端的に言えばカフェインを含むものはやめておくということです。もう一つは水を少しずつ飲むことです。そのことを解説していきます。

具体的にはコーヒー、紅茶はもちろん、緑茶・ウーロン茶、ほうじ茶などのお茶も控える方がよさそうです。スーパーやコンビニでは水が売り切れてはいますが、緑茶やウーロン茶、ほうじ茶は出来るだけ買わない方が良さそうです。

カフェインで様々な病気になることがわかってきたため、糖質を控える糖質回避教とうい考え方に引き続きカフェイン回避教なるものを提唱しようかと考えている程です。

断水時カフェインを控える方が良い理由

カフェインをとるとカフェインの利尿作用により排尿が促されてしまいます。結果として身体は脱水になるため、余計喉が渇いてしまうからです。カフェインを摂るとトイレが近くなると感じるのはカフェインの利尿作用によるものです。

カフェインは身体の水分バランスを変えてしまうことで、身体の水分を出すように仕向けてしまうようです。カフェインが効いているうちはカフェインが水分バランスを変えているので喉が渇きませんが、カフェインの効果が切れると余計に喉が渇いてしまいます。

どうしても喉が渇いて仕方がない時には、何も飲まないよりはカフェイン入りの飲み物を飲む方が良いかもしれませんが、カフェインが入っていない飲み物の選択肢があればカフェインの入っていない飲み物にする方が良いと思います。

依存性

カフェインを避ける方が良いのは依存性です。一度カフェイン入りの飲み物を飲み出して依存状態になるとやめられなくなることです。タバコを吸い始めるとタバコをやめられなくなるニコチン依存と同様に、カフェインを摂り続けるとカフェイン依存になってしまいます。私がコーヒーをやめる際に経験したのは、非常に喉が渇くことです。カフェインが切れると喉が渇いて次のカフェインを摂るように脳に働きかけるようです。

この中毒性に目をつけて売るためにカフェインをわざわざ入れている商品もあるほどです。

少なくともカフェイン入りの飲み物は続けて飲まない方が良いと思います。

水分を少しずつ摂る方が良い理由

水分は少しずつ摂る方が良いのですが、その考え方には理由があります。一度にまとめて水を飲むと余分な水分が尿となって速やかに排出されるだけだからです。少しずつ摂る方が良いもう一つの理由は、この時期汗をかいてしまうからです。せっかく水を飲んでも余分な水分は速やかに尿として排出され、その後汗をかいてしまうと脱水に陥るからです。その点少しずつ摂ると、同じように余分な水分は尿として排出されはしますが、尿も少しずつ排出します。その途中で汗をかいても、尿として排出する量を減らすことで調整が出来るからです。

水イボ(伝染性軟属腫)の食事での治し方

水イボ(伝染性軟属腫)とはウイルス感染によって生じる良性の皮膚腫瘍です。ほとんどが小児に発症し、大人で発症することはごく稀な疾患です。放置しても1〜2年で自然治癒する疾患です。少し前まではプールに入らせてもらえなかったため、お子さんが泣き叫びながらも摘除することが一般的な治療でした。しかし日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会・日本皮膚科学会が、平成27年5月に水イボ(伝染性軟属腫)はプールに入っても構いませんという統一見解を出しました(参考:皮膚の学校感染症)。この統一見解が出た時点で、水イボを理由にプールを禁止する正当な理由が無くなりました。幼稚園や保育園、小学校、プール教室の先生方が、医者でもないのに水イボを理由にプールを禁止するのは病気に対する差別でしかありません。プールでうつるだけでなく、服を着ている日常生活でもうつります。感染をどうしても予防したいのであればプール禁止だけではなく出席停止が必要ですが、命に関わる病気でもない疾患に対して出席停止は現実的とはいえません。確かに感染予防として、接触感染なのでビート板や浮き輪などの共用を避けるという配慮は必要ですが、根拠に乏しいプール禁止は意味がありません。何故ならプール以外でも接触する機会があればうつるからです。

かといって自然治癒を待っていては1・2年かかってしまいます。
水イボが増える人と水イボが減る人の食べ方のパターンを見つけました。
まだ完全にではありませんが、一つの食べ方の指針にはなると思いますので提案してみます。

炭水化物・糖質の食べ方

特定の食べ物を食べると水イボになる訳ではありませんし、特定の食べ物を食べると水イボにならない訳でもありません。
水イボが増える原因は食べ物ではありません。食べ方が問題だったのです。

血糖値の上がる食べ方が問題でした。
水イボになりやすい食べ方は以下の二つです。

・糖質だけ食べること(参考:血糖値の上がりにくい食べ方2017年版
・食後すぐにお菓子・果物を食べること(参考:血糖値の上がりにくい食べ方2018年版

つまり糖質ばかり食べているお子さんや、糖質を一度に大量に食べているお子さんが罹患しやすい傾向にありました。

感染をきたす原因が血糖値が上がることなのか、血糖値の上昇を抑えるためのインスリンによるものなのかはまだわかりません。私はインスリンが免役抑制をきたすのではないかと疑ってはいますが今のところまだわかりません。
血糖値そのものなのが原因、血糖値を下げるためのインスリンが原因いずれにしても血糖値が急上昇する食べ方が水いぼを誘発する原因の一つのようです。

お勧めの食べ方

お勧めの食べ方の詳しくは血糖値の上がりにくい食べ方2017年版血糖値の上がりにくい食べ方2018年版をご参照いただくとして、簡単に書いておきます。

血糖値の上がりにくい食べ方2017年版
~糖質だけ食べない~

2017年版に書いてあるのは炭水化物・糖質だけを食べないことです。
具体的にはパンだけ食べたり(参考:食パンとたまごサンドイッチの食後血糖値の関係)、おにぎりだけ食べたり(参考:おにぎりと唐揚げの食べ方による食後血糖値の違い)、うどんだけ食べたり、カップラーメンだけ食べる(参考:カップラーメンと牛皿を交互に食べた食後血糖値)ことをしないことです。糖質以外の食材と一緒に食べることで血糖値の上昇は抑えられます。

病気の観点だけから考えれば糖質を食べないことが理想かもしれませんが、実際に糖質を食べないことは現実的には困難だと思います。
糖質を食べるのであれば肉・魚などのタンパク質や野菜などの食物繊維を一緒に食べることがお勧めです。
一つの理想食はたまごサンドです。セブンイレブンのたまごサンドは3個食べても血糖値がほとんどあがりません(参考:こだわりたまごサンド3個の食後血糖値)。

血糖値の上がりにくい食べ方2018年版
~食事の前後1時間以上時間をあけてデザートを食べる~

2018年版に書いてあるのは食事の前後1時間以上時間をあけてデザートを食べることです。
食後すぐにデザートを食べることが一般的ですが、食事で主食である糖質を食べた直後にお菓子や果物を食べると一度の糖質量が多くなるため食後血糖値が急上昇してしまいます。
時間をあけて食べることで血糖値の上昇を抑えることが出来ます。
参考になるのは食後のお菓子・果物ではありませんが、おにぎりを分けて食べた血糖値が参考になると思います(参考:おにぎりを分けて食べた食後血糖値)。
30分後では同時に食べたのと変わりませんが、60分時間をあけると血糖値が上がりにくくなっています。お菓子や果物だと違いはあるとは思いますが、一つの参考になると思います。

実際の写真

2週間後の写真です。

綺麗に消えています。

診断的食事療法の考え方、つまり食事を意図的に変えることで病気が治ると食事の仕方が原因だったと診断がつくという考え方を提唱しています。少なくともこの患者さんは糖質の食べ方を意図的に変えただけで、水いぼが2週間で消えていますので、糖質の食べ方が原因で水いぼが治らなかった(あるいは水いぼに罹患した)といえるのではないかと思います。
(偶然この2週間で自然治癒した可能性は否定できませんが、確率はかなり低いと思います)

炭水化物・糖質の食べ方で改善しない場合

上記二つの血糖値の上がりにくい食べ方(参考:2017年版2018年版)をしていただくことで速やかに改善することがあります。糖質の食べ方だけに問題がある場合には、上記の糖質の食べ方に気を付けるだけで治癒するようです。

改善することがあると書いたのは、糖質の食べ方だけではなく他にも原因がありそうだからです。可能性があるのが脱水と塩分の摂り過ぎです。どうやら水分を摂らないと免疫不全をきたすことがあるようです。喉が渇きにくい(脱水に気付きにくい)方が一定数おられるようで、喉が渇きにくい方が水いぼになりやすいようです(水分が少ないことが、人によってはアトピー性皮膚炎やニキビ・イボなどを発症する原因になりえます)。こまめに水分補給をするようにお勧めします。ただしカフェインは利尿作用によって脱水を助長するため、コーヒー・紅茶・コーラはもちろん緑茶、ウーロン茶、ほうじ茶などカフェインの入ったお茶も避ける方がよさそうです。塩分の摂り過ぎも免疫不全を引き起こす可能性がありますので、塩分を楽しむ料理は避ける方が無難です。具体的にはみそ汁やスープ類、漬物やキムチ・明太子、フライドポテト・ポテトチップスやじゃがりこなどは控えることがお勧めです。

私の痛風発作時の尿酸値

痛風発作早期の話を以前書きましたが、痛風発作時の尿酸値を測定したので経過とともに書いてみたいと思います。

経過

夜中膝の痛みで目覚めましたが、すぐに水を1リットル飲むことで朝には少し痛みは改善しました。幸い荷重部位(体重のかかる部位)ではなかったので歩くのに支障はありませんでした。

朝起きてからも追加で1リットル程水を飲みました。その後50分程散歩に行きましたが、歩いているうちに痛みがほとんどなくなりました。水分を補給したことと歩いたことで痛みの元になる尿酸結晶が攪拌され溶けたのかもしれません。

その日は一日中痛みが多少残っていましたが、こまめに水を飲んでいました。

幸い翌日には痛みが全くなくなりました。

痛風発作時の尿酸値

一般的に痛風発作時には必ずしも尿酸値は高くはないと言われています。最初聞いた時には意味がわかりませんでしたが、尿酸が脱水で濃縮され組織液に溶けきれなくなった時に発症するようです。

先日の痛風発作時の6時間後に測定した尿酸値は7.7mg/dlでした。最高12.3mg/dlだったことがある私としてはかなり低い値です。

あまりにあっけなく痛みが改善したため発作ではなかったのではないかと自分でも疑いましたが、長年の経験上水分を摂らずに鎮痛剤も使わずあのまま放置していると朝には歩けなくなっていたはずです。

私の痛風発作のパターン

正確には痛風発作だと私が考えているパターンですが、昨年は9月に起こりましたがいつも5月か6月頃に起こります。毎年2月に健康診断を受けますが、毎年尿酸値は11前後でした。

発作だと思う時に測ると8前後という面白い結果でした。今回も7.7mg/dlと低めでした。

興味深いのはお酒をやめてから毎年痛風発作らしきものを繰り返していることです。一般的にアルコール、特にビールは痛風にはよくないと言われていますが、私の場合アルコールを飲んでいる時の方が痛風発作は起こりにくかったようです。何故ならアルコールとして水分を摂っていたからです。今思えば面白いことに、アルコールを飲んでも最初はトイレにいきませんでした。何杯か飲むとトイレが止まらなくなりました。これは脱水が解消されるまでトイレにはいかなくて済みますが、脱水が解消されるとアルコールの利尿作用によりトイレが近くなるようです。

お酒をやめてから毎年5月6月に痛風発作らしきものが起こりますが、私の場合喉が渇きにくい体質が原因のようです。喉が渇きかないので水分をほとんどとらないのです。水分を摂らなくて済むと、トイレに行かなくて済むので診療の妨げにならず好都合でした。この喉が渇きにくい体質のせいで痛風発作を誘発していたようです。

もう一つ脱水に拍車をかけたのがカフェインです。カフェインの利尿作用により尿は出るけど脱水という厄介な状態に陥ります。私の場合元々が日頃から脱水状態のためコーヒーを飲んだからといってトイレが近くなるということはありませんでしたが、カフェインが無理矢理なけなしの水を絞り出してしまうようです。カフェインの利尿作用により尿酸が濃縮される結果、痛風発作を起こしてしまいます。

昨年9月に痛風発作が起こった時には、コーヒーを飲み続けながら鎮痛剤を武器に約1ヶ月痛みと戦っていました。今となっては私の中では笑い話です。何故なら利尿作用で体内の水分を捨ててしまうコーヒーを飲みながら、治療しようとしてきたからです。ある程度は水分を摂ってはいましたが、何しろコーヒーを飲んで身体の水分を捨てながら、痛風発作で痛い痛いと悩んでいたのですからです。

気づいたのは旅行に行った時です。後で思い返せば水をほとんど飲まずに歩き回っていました。すると夕方には足が痛くなって鎮痛剤が必要になったのです。ふと水分を摂っていないことに気づき、カフェインの利尿作用にも気づきました。

カフェインを控えて積極的に水を飲むことで、痛みを生じることは無くなりました。いつも痛風発作を生じるのは朝でした。夜水分を摂らずに寝た後で、暑くて汗をかいて脱水に拍車がかかって発症するのとが多かったようです。朝起きて痛みがあれば鎮痛剤を飲んでやり過ごしていましたが、今では身体が脱水だと教えてくれるサインだと思っています。

痛風発作で悩んでおられる方の参考になればと思い書いてみました。

今のところ尿酸値の下げ方はわかりませんが研究中です。ナスビを食べると良さそうな気配ですが、確定は出来ていません。わかったら報告します。

私は尿酸値の下げ方を研究するために薬は飲んでいませんが、痛風発作でお悩みの方は薬で治療されることをお勧めします。この記事は治療を否定することを目的とはしていないことをご理解ください。

痛風発作早期の対策

先日痛風発作の本当の原因を書いたばかりですが、昨夜寝ている間に発作が起こりました。正確に言えば痛風発作かもしれないという状況です。

痛風発作の早期とは?

そもそも今回私の膝に起こったことが本当に痛風発作かどうかはわかりませんが、状況証拠からは可能性が極めて高いと思います。何故なら水を飲んだだけで改善するからです。

痛風発作の早期とは少し痛い程度で、痛風といわれる風が吹いても痛いという状況とは異なります。痛風発作が本当に起こると痛みで歩けなくなりますが、私のいう痛風発作の早期とは痛みはあるものの患部をかばうことなく普通に歩ける程度の痛みの状態のことです。

痛風発作の経過

寝ていると左膝の痛みで目覚めました。今まで痛風発作らしき痛みは左足関節ばかりでしたので、膝の痛みは初めての経験です。左膝関節に痛みがあり、トイレに立つとかなり痛みがありました。膝を曲げると激痛が走りました。痛風発作の本当の原因に気付くまでは、発作が起こればとにかく早く鎮痛剤(ロキソニン等)を飲んで対応していました。痛みは連鎖反応が起こるようで、鎮痛剤を飲むタイミングが遅れると鎮痛剤1錠では改善しなくなっていました。そのためとにかく早く飲んでいました。

今回の痛みが痛風発作だとすれば以前書いたように脱水が原因だと思います。夜中ですが慌てて1リットルほど水を飲んで寝ました。

幸い朝起きた時には少し痛みが改善し、足を曲げても激痛は起こりませんでした。起きてからももう1リットル飲むようにしました。

私の場合の痛風発作の原因

夜中痛みで起きて水分摂取をして約4時間して起きましたが、1リットル飲んだにもかかわらず少ししか排尿はありませんでした。また朝下痢をしたので、体内の水分が腸管内に出て体内が脱水に陥った可能性が考えられました。

思い返してみると昨日は水分摂取が少なかったように思います。飲んだ量を思い出して計算してみると1日で1.2リットル程度でした。夜寝る前に水分をとらなかったことも影響があったようです。少し室温が高かったようです。夜中に1リットル程度水を飲んだあとしばらくすると汗が出始めました。

少なくとも私の場合、やはり脱水が原因で痛風発作が起こるようです。発作が軽いうちに水分を摂ると発作が緩和されるようです。

水分をとっても痛みが改善しない場合には、出来るだけ早く病院を受診されることをお勧めします。

今日は尿酸値をはかろうと思っていますので、わかったら報告したいと思います。

痛風発作の本当の原因

痛風とは風が吹いても痛いと言われる程激痛が襲う病気です。原因は尿酸値が高いこととされています。しかし痛風発作といわれる激痛が襲う場合、必ずしも尿酸値が非常に高いとは限りません。痛風発作時に尿酸値を測っても基準値よりは高いものの、驚くような数値になるとは限りません。

何故このようなことが言えるかというと私の尿酸値は測定した限り正常値を示したことがないからです。低いと7.6mg/dl(正常値7mg/dl以下)程度ですが、最高12.3mg/dlを示したことがあります。不思議なことに12.3mg/dlを示した時でも発作は起こさないのです。

以前発作を起こした際に測った時には8.3mg/dlでした。
つまり尿酸値が高いことが直接の原因ではなさそうです。

痛風発作の原因

脱水

他の方はどうかはわかりませんが、私の場合の痛風発作の原因は脱水でした。
私自身喉が渇きにくい体質のようで、ほとんど水分を摂らない生活をしていました。水分を摂らない状態でカフェインを摂ると、カフェインの利尿作用により体内が脱水に陥り尿酸が溶けきれなくなり、体内で析出することで発作を起こしてしまいます。

つまり水分不足+カフェインによる利尿作用で私の場合は起こしてしまいました。
水分を摂るのを忘れてコーヒーを2杯飲んだだけで発症してしまったこともありました。

面白いというと語弊はありますが、興味深いのは朝起きたときに少し足が痛くても、水分を多くとると痛みが消えることです。恐らく極小さい尿酸結晶が析出し痛みが始まり、水分を摂ると脱水が解消され再び血液(正確には組織液)中に溶け込むようです。

カフェインによる脱水

カフェインの利尿作用によって余分な水分が尿として排出されてしまうため、脱水が引き起こされてしまいます。
コーヒーを摂ると尿酸値が下がる傾向があるというデータを見たことがあるため、積極的にコーヒーを飲んでいました。しかしコーヒーを控えた上で、たまに飲んでみると私の場合発作が誘発されてしまいました。

痛風発作と尿酸値の関係

痛風発作と尿酸値の関係とは、痛風発作に尿酸値が高い必要があります。つまり痛風発作には高尿酸血症が必要条件のようです。尿酸値が高くない人は痛風発作を起こすことはないからです。かといって尿酸値に比例して痛風発作が起こるとは限りません。私の場合、12.3mg/dlでも発作が起こらないことがその状況証拠です。つまり他にも条件があるのです。

痛風発作は尿酸値が高い方が脱水に陥ると発症してしまうようです。
注意が必要なのは、水分を摂っているつもりでもカフェインによって脱水が誘発されてしまうことです。

繰り返す痛風発作でお悩みの方は脱水に注意し、カフェインを控えるようにしましょう。コーヒー・紅茶はもちろん、緑茶・ウーロン茶・ほうじ茶も控えるようにしましょう。意外にもカフェインが含まれているのはチョコレートです。ココアにも含まれているため痛風発作でお悩みの方は控える方がお得だと思います。
私はカフェインを含むものは一切摂らないように気を付けるようにしています。
といっても私の場合徹底してカフェインを避ける目的は痛風発作を避けるためというより、不眠に陥らないようにするためです。

足が痛くなりはじめたら急いでカフェインを控えて水を飲むようにしましょう。
水を飲んでも痛みが悪化する際は、私の場合は出来るだけ早く鎮痛剤を飲むと改善しますが、病気の状態が一定の状態を超えると鎮痛剤が効かなくなってしまいます。
カフェインを控えて水分を摂っても改善しない場合、出来るだけ早期に治療を始められることをお勧めします。

尿酸値を下げる方法(模索中)

現在尿酸値を下げる方法を週2回採決を行いながら模索中です。尿のpHが上がると尿酸値は下がり、尿のpHが低いと尿酸値が上がる傾向にあります。その理由は尿酸は酸のためか酸性度が高い尿には溶けにくいようです。そのため尿のpHが低い尿をいくらだしても尿酸値が下がらないのです。つまり尿の量よりも質(pHが高いこと)が重要なようです。尿のpHが5以下だと尿酸値が上がり、6以上の時には尿酸値が下がるようです。

今のところ可能性があるのがナスビと牛肉です。まだ確かなことは言えませんが、ナスビと牛肉を食べた場合には尿のpHが上がることが多いため尿に尿酸を排出出来るようになるようです。
他の食材でも尿のpHを上げる食材があるか検索中です。
確かなことが言える状態になれば改めて記事にしたいと思います。

クエン酸を摂ると肝臓で代謝され重炭酸イオンになり尿に排出されることで尿のpHが上がるそうです。私の場合はかなりの量のクエン酸を飲まないといけなかったため、コストと手間が面倒になりクエン酸で尿のpHを押し上げるのは諦めました。

ご参考まで

ちなみに尿のpHを測定しているのかこの機械です。
プラスチックのコップに排尿しpHを測定しています。

pH測定器を買うまではこの試験紙を使っていましたが違いがわかりにくいためpH測定器を買うことにしました。

私の不眠の原因の1つはチョコレート!?

私は日頃は良く寝ていますが、時折寝付けないことがあります。以前わかった原因は夜間低血糖ウーロン茶でした。今回再び不眠に陥り、原因を検索したところチョコレートが疑わしいため、そのことを記載してみます。

私はチョコレートを食べるなら通常半分以上を占める砂糖が使われていないゼロチョコレートを推奨しています。糖質回避を推奨している私は日頃糖質を食べないようにしています。そのため甘みが欲しい時には、血糖値の上がりにくいゼロチョコレートを食べていました。実はAmazonで二箱箱買いしていました。

日頃は良く眠れるのに、たまたま眠れなかった時の行動を思い返してみました。ゼロチョコレートを一箱半食べてから寝ようとしたのです。いつも食べるとしても一本10gで一箱五本入りで、一度に二、三本チョコレートとして20、30g食べる程度でした。眠れなかった夜は確か7本70g程食べたのです。

なかなか寝付くことが出来ませんでした。

これらは後で考えたらいつもと違うのはチョコレートが多かったということです。

もしかしたらカフェインが含まれているのではないかと考え、調べてみました。するとチョコレートにも少ないながらカフェインが含まれていることがわかりました。驚くべきことにココアにもわずかですがカフェインが含まれているようです。

どうやら私にとってはチョコレートのカフェインでさえ眠れなくなるようです。

たまにチョコレートアイスを食べていましたが、チョコレートアイスを多く食べると寝つきが悪かった可能性が考えられます。

ココアにもわずかながらカフェインが含まれているため、寝つきが悪い方やお子さんはココアやチョコレートを控えてみることをお勧めします。特に夕方から夜にかけてはココアやチョコレートは食べない方が無難だと思います。

また改めて記載しようと思いますが、夜間頻尿や夜尿症の原因の1つはカフェインではないかと思います。本来なら夜間尿量は生理的に抑えられますが、食品や飲み物に含まれるカフェインの利尿作用により尿量が増えてしまうことが原因ではないかと思います。夜間頻尿や夜尿症でお困りの方はカフェインを一切摂らないようにすることをお勧めします。

実はカフェインのせいで病気になっていることがわかってきました。
謎が解けてきました。
カフェイン回避教も提唱しようかと本気で考えています。

私の不眠の原因の一つはウーロン茶

これまでわかっている不眠の原因

私は日頃良く寝ていますが、時折寝付けないことがあります。
もちろん悩み事があるときには眠れないこともありますが、悩み事がなくても眠れないことが時折あるのです。
偶然謎が解けたのは血糖値持続測定器リブレのおかげですが、私の不眠症の原因の一つは低血糖だったことです。
低血糖といっても糖質を食べないから低血糖になった訳ではありませんでした。昼間に糖質を食べた反動で夜中に低血糖を生じてしまっていました。(参考:私の不眠の原因は低血糖不眠の原因は再び低血糖
私の場合朝食か昼食に炭水化物だけ食べると血糖値が急上昇し、夕食で糖質を摂らないと夜中低血糖になってしまい目覚めてしまいました。
日頃は糖質回避を行っているため、おにぎりだけやパンだけなど糖質だけを食べることはありませんが、リブレの実験のためにおにぎりだけ食べたりパンだけ食べる食べ方をしたため夜間低血糖をきたしたようです。
夜中目覚める場合には夜間低血糖の可能性があるため、少なくとも昼間糖質だけ食べる食べ方は避ける方が良いと私は思います。

今回わかった不眠の原因

今回は寝つきが悪かったため、何が原因か考えてみました。
すると外食をした際にドリンクバーのウーロン茶を3杯か4杯程度飲んだことを思い出しました。なかなか寝付けませんし、トイレばかりいっていたのです。これはコーヒーを飲んだ場合の反応と同じだと考え、ウーロン茶にカフェインが含まれているのではないかと疑い調べてみました。やはりコーヒー程ではありませんがカフェインが含まれていました。私の身体ではウーロン茶程度のカフェインで利尿作用により排尿が増えますし、カフェインの効果で不眠に陥るようです。ということは、実際に試してはいませんが私の場合緑茶でも量によっては不眠になるでしょう。(参考:飲み物のカフェイン含有量

調べてみて驚いたのは意外にもココアにもカフェインが含まれていることです。
私は日頃ココアは飲みませんが、お子さんで夜ココアを飲む習慣があればなかなか寝ない可能性が考えられます。

私の場合比較的少量のカフェインでも眠れなくなってしまうようです。
少なくとも昼間ウーロン茶を飲む分には不眠にならないとは思いますが、夕方以後にウーロン茶を飲むと眠れなくなってしまうようです。

私の経験からわかること

私は比較的少量のカフェインで不眠になってしまいます。
不眠に陥るカフェインの量の問題は違いはあるとしても、私だけ特異体質ということはないと思います。
ということはカフェインで不眠に陥っている人は意外に多いのではないかと思います。例えば夕食で緑茶を飲んでいる方や、夜ココアや栄養ドリンク、コーラなどを飲んでいると眠れない可能性は十分あると思います。
コーヒーや紅茶はカフェインが多いため、寝る前に飲まないように気を付けている方は多いとは思いますが、緑茶やウーロン茶、ココアや栄養ドリンク、コーラなどは余気にせず夜飲んでいる方は多いのではないでしょうか?

不眠でお悩みでしたら、一度カフェインを一切摂らない生活を試してみる価値はあると思います。私自身まだ試してはいませんが、もしかしたら昼間飲んだカフェインが不眠の原因になる可能性も十分考えられます。

ある宗教では刺激物ということでカフェインの入っているものを一切禁止しているようです。私が教祖になるとすればカフェインを禁止とまでは言わないまでも、要注意成分として出来るだけ摂らないことを推奨すると覆います。
ある宗教でカフェインが禁止されているのは、依存性があるからだと思っていましたが、人によっては明らかに病気を引き起こしてしまうため禁止されているようです。
少なくとも私のようにカフェインと病気の因果関係がある方は、出来る限りカフェインは控える方がお得なようです。

糖尿病の方への食事指導 続報

糖尿病を専門にみているわけではありませんが、他の病気で受診され偶然糖尿病を合併している方に食べ方の提案(参考:私が糖尿病の方への食事指導)をしています。

血糖値の上がりにくい食べ方を提案するのですから当たり前といえば当たり前ですが、実践してくださった方が本当血糖値が下がったと喜んでいただきます。

インスリンを打たれている方でお一人は低血糖になって震えが出たと言われたので、もしかして伝え方が悪く糖質をやめてしまわれたのかと少し驚きました。お話を詳しく聞いてみると、血糖値が100mg/dl程度まで下がったとのことでした。いつも血糖値が200mg/dl以上で100mg/dl程度まで下がることがなかったため、100mg/dlでも冷や汗が出たのだろうと言われていました。100mg/dlまで下がったことが無かったので大変驚かれていました。食べ方が菓子パンだけ食べておられたそうです。それを野菜と一緒に食べるようにされただけで、極端に血糖値が下がったため大変喜んでおられました。これまでなかなか下がらなかった血糖値が、野菜と一緒に食べるだけで本当に血糖値が下がったと驚いておられました。

他の方で多いのが、お菓子や果物を食前食後に食べておられる食べ方です。糖質は30分以内に食べると足し算になるため、60分以上間をあけて食べる方が良いことをご存知ないようです(参考:おにぎり1個を分けて食べた食後血糖値)。参考リンクの実験ではおにぎりを分けて食べていますが、先に食べた半分を食事、後の半分を果物やお菓子と考えて頂けるとわかりやすいと思います。食後30分以内だと食事と果物・お菓子が足し算になり、食後60分以上間をあけると足し算にはならないということです。

実践して頂いた方の血糖値は下がる傾向にあります。

HbA1cの数値が下がらず悩んでおられる方で、炭水化物だけ食べておられたり、食事の前後に果物やお菓子を食べる食べ方をされているのであれば一度試してみてください。診断的食事療法の勧めです。この食べ方で血糖値が下がれば、元々の食べ方の問題で血糖値が下がらなかったことがわかります。

日本人が白米を飽きない理由

以前他の食べ物は飽きるのに、ご飯は飽きない理由と題して書きました。今回は日本人が白米に飽きない理由と題して別の視点から書いてみます。

人が物事に飽きるのは進化の歴史で培った合理的な理由があります。食べ物の対して飽きるのは一つの食べ物に執着することなく様々な栄養素を摂取するためであり、物事に対して飽きるのは一つのことに固執することなく様々な経験をするためだと思います。

この人間に備わった物事に飽きる仕組みからするとお米に対しても飽きるはずです。人が白米に飽きないのは依存の心理という人が物事に飽きる仕組みよりも、強力な仕組みが働くからです。元々依存の仕組みが備わったのは人が太る仕組みを身につけたことに由来すると私は考えています。四季のある地域に住んでいると収穫の時期には大量に食べる物があるにもかかわらず、季節が変わると食べる物が無いことがあり得ます。収穫の時期に出来るだけ大量に食べて太ることが出来た者だけが、食料の無い冬の時期を生き延びることが出来たのです。出来るだけ大量に食べることが出来るのは、依存状態に陥るからです。

糖質依存

白米を飽きない理由は一言で言えば糖質依存に陥っているからです。病的に執着してしまう状態なのですから、依存対象に対して飽きることはあり得ません。

自覚している人が少ないだけで多くの日本人が糖質依存に陥っています。私は大きな落とし穴に落ちていると表現しています。糖質依存は強い空腹感という禁断症状(正確には離脱症状)まである明らかな依存です。激しくお腹が空くのは糖質依存の証拠である禁断症状です。つまりお昼前にお腹が空いたと口にする人は糖質依存の可能性が極めて高いと思います。その証拠に、強い空腹感を我慢しているとピークをこえる不思議な感覚を経験します。禁断症状では無いとすれば、何か食べるまでお腹が空いているはずです。

ここでは白米の中心に書きましたが、糖質に飽きないのは糖質依存だからです。パンに飽きることがないのも糖質依存だからです。ラーメンやうどんに飽きることがないのも糖質依存だからです。ラーメンやうどんに飽きないのは糖質依存だけではなく、塩分依存も重なる共依存なのかもしれません。

飽きないのは…

本来なら飽きるはずの仕組みが働かないのは白米のように、何らかの依存の心理が働いているのかもしれません。もしかしたら白米に限らず食べ物や物事に飽きないのは、何らかの依存性があるからなのかもしれません。

例えばギャンブルなども飽きる人はすぐに飽きてしまいますが、飽きない人は自分で制御出来ない程の依存に陥ってしまうからでしょう。ゲームなども同様です。ゲームは飽きないように仕組まれてはいますが、多くの人は飽きてしまいます。一部の人は飽きることなくやり続けてしまいます。やめられなくなること自体が依存のようです。

変わったところでは多くの人が嫌々する勉強に対して依存性がある人もいるようです。その結果飽きずに勉強し続けることが出来る人もいるようです。

そう考えると人間関係も飽きてもおかしくはありません。その人と一緒にいても新しい経験が出来ないと思うと飽きるのです。一緒にいても新しい刺激がないため楽しいとは思えなくなってしまうのです。仲の良かった友達と疎遠になってしまったり、離婚する夫婦は飽きてしまうからなのかもしれません。逆に長年上手く付き合っている夫婦はどちらか一方あるいはお互いが依存性があるのかもしれません。

当初のタイトルからは少し話が逸れましたが、飽きない物事には依存性があるかもしれないという視点で周囲を見回してみてください。もしかしたら面白いことに気づくことが出来るかもしれません。