常識内の検索の実感 ~ランチからわかること~

無意識のうちに『常識』をどのように活用し、脳の能力を節約しているかを実感する方法を試してみましょう。
職場の同僚や友人と平日昼間にランチをすることにしました。
どこにランチに行くかを思い浮かべてみてください。思い浮かばない場合はどのように探すか考えてみてください。
具体的には相手にもよるのでしょうが、通常であれば数百円のランチで高くても千円以内を探すのではないでしょうか?しかも近場で。
実際ランチという縛りだけで考えるなら値段に制約はないはずです。しかしいくら程度のランチにしようという相談を行うことは希だと思います。ホテルのランチであれば、3000円とか5000円のランチもあることは知っていても考えもしないと思います。何故なら『常識』の枠の中で考えると選ぶわけがないからです。『常識』の枠の中では絶対行かない選択枝なので、考えるだけ無駄なので選択枝にならないのです。つまり検索エリアの外、『常識』の枠の外なのです。
言い換えると限られた脳の能力を節約しながら有効に活用できるようにリミッターがかけられているのです。頭の中から前もってあり得ないものを排除して検索する。あり得ないものを排除することこそ『常識』なのです。
ランチに関してはお昼休憩という制約があります。そのため遠くに行くことはできません。だから往復の時間も考えて、休憩時間内で行くことのできる近場で探すことになるのです。金銭的にも一ヶ月のお小遣いが限られる中で、通常昼食に費やすことのできるお金は限られています。昼食のランチの相場というのが前提であり、その範囲内で探すことが常識としての共通認識になるのです。
この範囲をこえた選択枝を提案すると、『非常識』だといわれてしまうことになるのです。
お互いが嫌な思いをしないこと。
現実的(金銭的・距離的)に行くことのできるお店を探すこと。
を実現するために常識が活用されるのです。