某ハンバーガーチェーンの改善策

デフレの象徴といわれたハンバーガーですが、求められているのは安くて美味しいファーストフードだと思います。
消費者から求められているのは安い、美味しい、早いです。そして食の安全は消費者にとっては当たり前と認識されているので、求められてはいません。消費者にとって安全なのが前提ですが、当たり前だけに安全を確保するためにコストがかかることを消費者が認識することが少ない傾向にあります。ハンバーガーチェーンからすれば低価格を追求すればある程度安全は犠牲になるのはやむを得ないと考えます。
そこにハンバーガーショップと消費者の認識の齟齬が生まれていました。
今必死で前提条件の安全の確保をしているようですが、残念ながら消費者は当たり前の状態になっただけだと思っているので戻ってこないのです。
ではどうすれば良いのでしょうか?
余計なお世話ですが、空想好きな私は考えてみました。
私が社外取締役あるいは経営者ならどうするか?
お金がかかるのに無駄なことを削減するのが一番だと思います。
私が無駄ですぐに思いつくのは、お客さんの注文を悩んでいる間、店員さんがただ待っていることです。注文ボタンを押すためだけに、お客さんが決めるのを待っているのです。何故お客さんに押してもらわないのでしょうか?
その無駄を削減することは色々な意味があります。
人件費の分お金が削減できますし、何より無駄が削減されたことが消費者に一目で伝わるので宣伝効果が抜群です。
味とか安全とか目に見えないことも大切ですが、傾いた経営を速やかに改善するなら消費者の目に見えることをするべきだと思います。
競争の激しい回転寿司では徹底的に合理化が進んでいます。合理化された回転寿司では店員さんが注文を受けることはしません。タッチパネルでお客さん自ら注文することで、人件費のかかる店員さんを呼ぶことなく、しかも写真で確認しながら注文することで、間違いの確率をかなり減らすことができます。
では何故ハンバーガーチェーンでは合理化されていないのかは不明ですが、タッチパネルを導入することで簡単に店員さんの人件費分を削減できると思います。
タッチパネルを設置するとタッチパネル待ちが出来るかもしれません。と考えるとタッチパネルよりももっと合理化出来るのではないかと思います。更に合理化を考えてみました。
ハンバーガーの注文の意味を突き詰めて考えてみると、ハンバーガーショップのレジに注文を入力して、最終的にデジタル信号に変換することです。であれば最終的にデジタルになれば良いので、変換装置をお店に置いておく必要はありません。手元にあるスマホのアプリでデジタルに変換して、ハンバーガーショップのレジに伝達すれば良いのです。
アプリからレジへの伝達方法で最も簡単なものは、注文をバーコードに変換して、レジに設置したバーコードリーダーで読み取ることです。支払いもその場でのICカード支払いや事前に登録したクレジットカードでの支払いとして、お店でのお金のやり取りを無くし、素早く会計することが出来ます。
更に合理化するのであればアプリから直接ネット経由で店舗にオーダーし、提供時間を予約することまで出来るかもしれません。実際には店舗の混み具合も含めた連携が必要になることに加え、店内の処理が複雑になるので導入するにはかなりの労力が必要となります。
スマホのアプリを活用することで削減出来る人件費を、アプリ活用割引としてお客さんに還元すればお客さんにも喜んでもらえるはずです。しかも待ち時間が減る上にゆっくり自分の好きな時にメニューから選ぶことが出来るのですから、未だ出来ないことの方が驚きです。
オーダーが終われば肝心の調理ですが、こちらも競争の激しい業界では自動調理器の導入が進んでいます。回転寿司ではシャリを機械が作り出しますし、某麺料理チェーン店では冷凍された麺を鍋に入れれば、自動でゆであがります。野菜も機械で自動で炒められて麺の上にのせて完成です。某ファミレスチェーンでは包丁を使わないそうですし、秒単位で手順を見直すほど合理的に考えています。
某ハンバーガーチェーンでは未だに店員が調理しているようです。競争らしい競争が無かったことがうかがわれます。
パンとハンバーグを焼いて野菜をのせて挟む作業、紙での包装も含めて機械化できそうです。
もしかしたら雇用確保のため合理化していないのかも知れません。
私が経営者なら機械化を進めますが、何かしない理由でもあるのかもしれませんね。