食後血糖値が糖質割合によって変わる理由

食後血糖値は食事中の糖質割合によって変わります。
糖質割合が高ければ食後血糖値は高くなりますし、糖質の総量が多くても糖質割合が相対的に低ければ食後血糖値はそれほど高くはなりません。

一つの証拠としておにぎり1個でもおにぎり2個でも食後血糖値はほとんど変わりません。糖質の総量は2倍になりますが、おなじおにぎりのため糖質割合は変わりません。このことが食後血糖値は糖質割合によって決まると考えた一因です。
恐らく糖質割合が高い食べ物を一定量以上食べると同じ形になると思います。3個でも同じようなグラフになると思います。
おにぎり1個でも一定量をこえているため、おにぎり半分でもこのようなグラフになるのか興味のあるところです。今後検査してみたいと思います。

おにぎり2個だけとおにぎり2個と唐揚げの食後血糖値を比較すると、から揚げを食べた食後血糖値の立ち上がりが遅くなり、最高値も低くなります。
世間一般では野菜を食べてからお米を食べるように言われていますが、野菜が推奨された根拠は恐らく食物繊維が消化されないからだと思います。しかしこのことから野菜に限らずお肉でも食後血糖値の上昇を抑える働きがあることがわかります。

カップラーメンと尾道ラーメンの食後血糖値の違いでは、カップラーメンは急上昇しますが、尾道ラーメンはそれほど上がりませんでした。
このことからカップラーメンはインスタント(即席)だから身体に悪いと世間一般で言われていることが間違いだということがわかりました。カップラーメンは具が少ないから食後血糖値が上がるため身体に悪い可能性が考えられます。
尾道ラーメンの食後血糖値がそれほど上がらなかった理由は、チャーシューにメンマ・背脂があるためだと思います。

食パンと卵サンドイッチの食後血糖値の違いを見ても、食パンだけだと糖質割合が高くなるため急上昇し、卵サンドイッチでは食パンはごく少量で、ゆで卵のタンパク質とマヨネーズの脂質が食パンの糖質の吸収を妨げたことが考えられます。

おにぎり1個とおにぎり2個と牛丼特盛の関係をグラフにしたものです。
おにぎり1個よりも牛丼特盛の方が血糖値がわずかですが低くなっています。お米だけであるおにぎりよりも、牛丼特盛では具の分糖質割合が下がるためわずかに血糖値が下がったのだと思います。

食後血糖値が糖質割合によって変わる理由

上記内容は食後血糖値が食事中の糖質割合によって決まることを指示していると私は考えます。
糖質の総量が同じであっても、タンパク質や脂質を多く摂ることで糖質割合が下がると食後血糖値が上がりにくいようです。
考えられる理由は、腸管壁にブドウ糖分子が触れる頻度の問題です。
食べ物は消化されブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸・グリセリンと食物繊維に分解されますが、食物繊維以外は分解されたものが腸管壁に触れた際に身体に吸収されます。ブドウ糖が腸管壁に触れで身体に吸収され血管内に取り込まれた結果血糖値(血中ブドウ糖濃度のこと)が上昇します。ブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸・グリセリンと食物繊維が腸管壁に触れるのですが、その中で糖質が消化されて生じるブドウ糖が腸管壁に触れたときだけブドウ糖が吸収されるため、食事の中に含まれる糖質の割合が食後血糖値に影響を与えるようです。タンパク質・脂質・食物繊維は糖質が消化されたブドウ糖が腸管壁に当たる頻度を減らすため急激な血糖値の上昇を抑えますが、最終的にブドウ糖は全て吸収されてしまいます。ゆっくり吸収することで、インスリンが働き血糖値の上昇が抑えられます。

糖質は血糖値を上げる食べ物で、タンパク質・脂質・食物繊維は血糖値の上昇を妨げるものです。タンパク質・脂質・食物繊維は糖質が消化されたブドウ糖が腸管壁に当たる頻度を下げることで、血糖値の急激な上昇を抑えるようです。

インスリンにより血糖値が下げられるため、公式のように糖質割合のみで計算出来る訳ではありませんが、一つの目安としては使えると思います。
(他に血糖値に影響を与える要因は食事にかける時間だと思いますが、そのことについては改めて書きたいと思います。)

どうにでもなれ効果 ダイエットに失敗する一因

何かを成し遂げようとしたり、何かを我慢している際に、突然どうでもよくなってしまうことがあります。これをスタンフォードの自分を変える教室を書いたケリー・マグゴナガルさんは「どうにでもなれ効果」と定義しています。

どうにでもなれ効果

一度失敗するとうきろめたさからどうにでもなれという心理に陥り、更に繰り返す悪循環に陥ってしまいます。

ダイエットで甘い物をせっかく我慢していたのに、少し食べた段階でどうにでもなれと考えてお腹いっぱいになるまで食べ続けてしまいます。結果体重が増えた自己嫌悪から逃げ出すために、更にどうにでもなれと考えて余計食べてしまうのです。

誘惑に負けたことで自己嫌悪に陥り、気晴らしに何かしたくなるそうです。最も簡単で効果的な気晴らし方法が、自己嫌悪を起こさせた誘惑そのものなのです。

少しでも誘惑に負けてしまうと、これまでの我慢は台無しになったから、とことん楽しんでやるという心理に陥ってしまうようです。

どうにでもなれ効果の抜け出し方

過去の我慢が台無しになるから、一度誘惑に負けるとどうにでもなれと考えてしまいます。

一度誘惑に負けても、過去の自分を恥じないことです。これから誘惑に負けなければそれで良いのです。過去に引き摺られて、未来までも台無しにする必要はありません。

失敗は失敗として後悔せず受け入れて頭の片隅にでも置いておきましょう。後悔するとどうにでもなれという心理が罠を仕掛けてきます。後悔せず前を向いて今からは誘惑に負けないと頭を切り替えることです。

どうにでもなれと思ってしまうと悪循環から抜け出すことは出来ません。後悔せず頭を切り替えるようにしましょう。

稀望の党?

突然の衆議院解散により政界再編が一気に起こるようです。
新しい政党が出来るそうです。
望みが稀薄な党で無ければいいですね。

都知事が新党立ち上げて人気だけで政治を動かす。保守以外の選択肢を用意すればある程度票が取れるという目的が見えますね。
築地の移転問題も、騒いで都知事の権限を見せつけることを目的に移転に待ったをかけていました。
物事を合理的に考えて行動している訳ではなさそうです。

ただ賢いなと思ったのは、ある党が解党して合流という流れを公認には議員の選別を行うとしたことです。選別をすれば自分の色に染まる人間だけを集めることが出来るからです。自分に従うかどうか踏み絵を踏ませるという意味で賢いと思います。自分の色に染めたいのでしょう。

どんな形にしろ選挙が注目され、みんなが今後の日本について考えるきっかけになることは良いことですね。

前回政権交替した党は日本を混乱させ消えてしまった党のように、ブームで終わって稀望の党にならないと良いですね。

血糖値でのカロリー説の間違いの証拠

カロリー説が算出方法からして無意味なことは参考文献:炭水化物が人類を滅ぼすに詳しく書かれています。

以前は食後血糖値においてカロリー説は無意味として書きましたが、今回はその証拠を中心に書いてみます。

カロリーが2倍でも血糖値が変わらない

カロリーが単純に2倍になるはずのおにぎり1個とおにぎり2個の食後血糖値がほぼ同じです。恐らく糖質量が振り切れているため、同じようなグラフになるのだと思います。糖質だけでおにぎり1個の糖質量をこえれば、基本的には同じグラフなのだと思います。もしかしたらおにぎり半分でも同じグラフになるかもしれないので機会があれば試してみたいと思います。

おにぎり2個に唐揚げ追加で血糖値が下がる

おにぎり2個は同じでカロリーが追加されるにも関わらず食後血糖値は下がります。おにぎりの糖質の吸収が唐揚げのお肉のタンパク質のおかげで邪魔されてしまうようです(参考:食後血糖値と食事中糖質割合の関係)。

おにぎり2個とお茶500mlの食後血糖値

このグラフが一番驚きました。カロリーの全くないお茶が食後血糖値を押し上げるのですから、カロリー説は成り立ちません。

おにぎり2個を食べただけとおにぎり2個を食べてからお茶を飲んだ血糖値を比較したグラフです。測定するまでは胃液がお茶で薄まるため、血糖値の上昇が緩やかなるかもしれないと予想していましたが逆に急上昇しました。恐らく消化された糖質がお茶の水分に溶け込んで一気に吸収されるのでしょう。そうとしか思えません。

一度だけの測定のため再検査は必要だとは思いますが、これが間違いなければ食事の仕方そのものを考え直さなければいけないのかもしれません。と言っても水分を摂らないようにするのではなく、糖質を食べる場合必ず何かと一緒に食べるようにするべきだと思います(参考:病気を避ける理想の食べ方)。

カロリー説が食後血糖値の指標にならない理由

カロリー説が食後血糖値の指標にならないことは上記の状況証拠により明らかです。その理由を考えてみます。

食後血糖値を上げる食べ物は糖質のみです。糖質を食べなければ食後血糖値は上がりません(参考:主食を食べない血糖値推移)。タンパク質や脂質を食べても食後血糖値は上がりません。

つまりタンパク質や脂質はカロリーが高くなっても食後血糖値を上げないのです。食後血糖値を上げない物をカウントしても意味がないのです。むしろタンパク質や脂質は糖質の吸収を妨げる働きがあるようです(参考:おにぎり2個と唐揚げの食後血糖値)。

糖質とタンパク質と脂質の関係

食物繊維は消化されないため腸管内で糖質の吸収を遅らせることは知られていました。そのため食事の際には野菜から食べることが推奨されていましたが、タンパク質や脂質でも食物繊維と同じように糖質の吸収を遅らせるようです。つまり野菜から食べることにこだわらず、お肉・魚・野菜を食べるように気をつけましょう。

食後血糖値において糖質が敵でタンパク質や脂質が味方です。敵だけ食べると食後血糖値が上がるので、味方であるタンパク質や脂質と共に食べましょう。

回転寿司で糖質回避 くら寿司が実現

先日お寿司のシャリ抜きの時代がやってきたと書きましたが、ようやくくら寿司さんに行ってきましたので具体的に書いてみたいと思います。
以前書いた回転寿司での糖質回避の予想ではシャリの代わりに豆腐を使うメニューでしたが、大根を使うということで実現されました。もう一つの予想であったネタだけ流すという方法は、実際に刺身としてはま寿司さんが行っていたことがありましたが、現在は中止されています。
残念ながらまだ体重が糖質負荷試験元に戻らないため血糖値持続測定リブレの計測は行っていません。(せっかくリブレを付けても糖質を食べないと血糖値を持続測定しても変化がないため、実験目的で様々な糖質を食べた結果太ってしまいました)
再びリブレを装着する日がくれば通常のお寿司と糖質回避メニューのお寿司を食べ比べてみたいとはおもいます。ただ実際に食べ比べといっても何貫食べるかなど難しいので、厳密に比較することは難しそうです。

注文画面

注文画面ではお寿司のシャリ抜きと麺抜きのラーメンが並んでいます。
シャリの小さいシャリプチも容易されています。

シャリ野菜シリーズ

シャリの代わりに野菜を使ったお寿司です。
味はもちろんシャリとは異なりますが、回転寿司の気分を味わうことができるため糖質回避教を提唱している私としては大満足な味です。

シャリ野菜エビ

海苔の代わりに葉物野菜で巻くスタイルで、シャリの代わりに大根がしいてあります。上にはエビがのっています。

シャリ野菜ビントロ

こちらも海苔の代わりに葉物野菜で大根を包み、大根の代わりにビントロが乗っています。

シャリ野菜マグロ

こちらは海苔で巻くスタイルです。葉物野菜もありシャリ代わりの大根にネギトロが巻いてありました。キュウリも添えてあります。

シャリ野菜エビマヨ

こちらも海苔で巻くスタイルです。シャリ野菜マグロ同様シャリ代わりの大根にエビマヨが巻いてあり、キュウリも添えてあります。

シャリプチシリーズ

小さいシャリをわざわざ作ったのだと思いましたが、めくってみて合理的な作り方に納得。シャリが半分になっているようです。
もちろん味は同じです。
むしろ糖質が半分なので糖質を避けたい私には最高です。

全てのお寿司でシャリプチをはじめてほしいです。

シャリプチビンチョウ

シャリは半分でした。
これだと糖質割合が少なくて血糖値も上がりにくいですね

シャリプチサーモン

写真のように通常の1貫のシャリを半分にしているようです。

麺抜きラーメンシリーズ

麺抜きをラーメンと呼ぶのか疑問は残りますが、ラーメンの麺抜きです。
私はラーメン屋さんが大々的にはじめると思っていましたが、私が知っている一番最初はリンガーハットの長崎ちゃんぽんさんのちゃんぽんの麺抜き、つまり野菜スープで商品名は野菜たっぷり食べるスープです。しかしお店としては余り売りたくないためか、ホームページにはのっているもののお店のメニューにはありませんでした。注文するとちゃんと麺抜きで出してもらえました。いわば糖質回避者の裏メニュー的なものでした。

くら寿司さんという大勢の方が目にするメニューの一番最初にラーメンの麺抜きとして掲載されたことで、糖質を食べないという考え方が急速に広まることが考えられます。

麺抜き 担々麺

いわば担々スープです。
辛いスープの中に野菜があります。

トッピング野菜

画期的なのはトッピング野菜を追加注文できることです。
一皿100円(税抜き)で追加注文することが出来ます。
ラーメンの麺の追加注文の替え玉ならぬ替え野菜です。
スープを残しておき、つけ麺ならぬつけ野菜として食べると美味しくいただけました。
替え野菜などしてしまうと他のお寿司などを食べてもらえないため、売り上げが減る可能性があるのに用意されていることから、儲けを第一に考えている訳ではないことがうかがえます。
このことから多くの方が主食として糖質を食べない糖質回避時代がやってきたとしても、くら寿司さんは生き残ると思います。

回転寿司で糖質回避をするならくら寿司

糖質回避をしている人にとって回転寿司は外食の選択肢にならない食べ物でした。
無理に行く必要はありませんが、家族が回転寿司を望む場合の選択肢の一つとしてくら寿司さんは糖質回避と両立できる回転寿司屋さんです。
糖質回避をする目的が一時的高血糖症候群の防止であれば、血糖値を上げなければ良いため糖質割合を上げなければ良いはずです(参照:食後血糖値と食事中糖質割合の関係)。多少は通常のお寿司を食べたとしても上記の糖質回避メニューを食べていれば血糖値の上昇はかなり抑えられると思います。
もし糖質を忌避されていてどうしても食べたくない場合でも、メニューは限られるもののくら寿司さんであれば避けることが可能だと思います。

衆議院解散の目的

突然衆議院議員の解散が決まりました。解散についていろいろなこと言っておりますが釈然としません。

消費税増税分の使い道の見直し、北朝鮮問題の対応を争点にあげて解散したようです。元々議論になってはいない問題を争点としてあげてきたため釈然としないのです。

解散の目的を質す

私は人間の行動は必ず目的がある(目的論)ため、この時期に突然解散することにも目的があるはずです。その目的を聞くのです。

消費税増税分の見直しや北朝鮮問題の対応を衆議院解散で問いたいのであれば、自分達の行いに自信がないから選挙で判定してもらうという『意味』ですか?と私なら質問します。自信はあるが信を問うという返事であれば、信を問うのは言い訳ですね?本当の目的を教えて下さいと質問することです。

議論のない争点を突然振りかざす目的を教えて下さい。と詰め寄ることで本音が引き出せると面白いですね。

解散の目的を想像する

実際には目的は明かされないでしょう。私の想像の域を出ませんが、今なら勝てるから勝つことが目的だと思います。その布石が先日書いたJアラートではないかと邪推しています。私の頭では他に目的が思い浮かびません。憲法改正を争点するのであれば目的はわかりますが、今回は掲げてはいません。大勝出来ればドサクサに紛れて憲法改正を試みるつもりでしょう。

本来であれば政治が目的で選挙は手段のはずですが、今は選挙が目的で政治が手段のようで残念です。

諸外国に対する対外的には保守政権の方が安全な気はしますが、国内は選挙のために政治が歪められているように思います。かといって他に任せられる選択肢がなければ解散の目的は自ずと達成されてしまうのでしょう。

戦国時代であれば争いの費用は自分の裁量で捻出して戦っていましたが、数百億円もの他人の費用をかけて選挙という争いをする。他人のお金を使っている感覚のある人がこの国を治めるようになって欲しいものですね。

この国はどうなるのでしょうか?

糖質を減らすよりやめる方が楽な理由

糖質は減らすよりも止める方が楽です。その理由を解説したいと思います。一言で言えば糖質依存だからです。少しだけ食べると余計食べたい欲求が強まる(参考:糖質を少量食べると余計お腹が空く理由)ため強い意志が必要となるのです。少しも食べないとその強まる欲求を我慢する必要がないため楽なのです。

私自身お米を半分に減らすダイエットを1年間続けましたが、10kgほど体重が落ちたものの食べたい欲求が強く非常に困難でした。その後糖質を食べない健康法を知ったため主食としての糖質を完全にやめてしまいました。 2週間は糖質が食べたかったものの、2週間をこえると嘘のように糖質を食べたい欲求が全くなくなりました。私は2週間でしたが、糖質を食べないことに慣れるまでに、人によっては1週間場合によっては3週間を要す場合があるようです。

糖質をやめる際に糖質を食べたかった2週間の間でも、お米を半分食べていた頃の3分の1か4分の1程度の意志で我慢出来る程度でした。

かつての私も含め多くの人が知らないうちに糖質依存に陥っているため、糖質依存の自覚がありません(参考:大きな落とし穴 人類が糖質依存に落ちた理由)。そのため依存の抜け出し方ではなく、我慢するという最も依存から抜け出しにくい方法を選択してしまうのです。依存の心理によりやめたくはないあるいはやめることが想像出来ないため減らすことを選択していますのです。結果少しだけ食べると余計お腹が空くので途中で糖質を食べることをやめることが出来なくなるのです。

糖質依存だと糖質を食べるといつもの糖質の量を期待して条件反射によりインスリンが過剰分泌されるようです。にも関わらず期待したよりも糖質の量が少ない血糖値が下がるので余計お腹が空くようです。糖質を食べなければインスリンが出ないため、糖質を食べたい欲求が生まれないようです。

この糖質依存の仕組みを知っていると、食べ方の提案の説得力が増します。ちなみに糖質依存の判別は簡単で禁断症状(医学的には依存からの離脱症状)の有無です。禁断症状とは強い空腹感です(参考:強い空腹感を感じるのは禁断症状?)。糖質依存の方には信じられないかもしれませんが、糖質依存でなければそれ程お腹は空きません。空腹感を我慢しているとピークをこえる感覚が禁断症状の証拠です。

ニコチン依存の方はタバコを一本でも吸い始めると止まらなくなりますし、アルコール依存の方はアルコールを少しでも飲み始めると止まらなくなります。ギャンブル依存の方も千円だけと思って始めても止まらなくなるのと同じです。これらは依存から抜け出す近道は一切やらないことです。糖質依存の場合も同じで、食事の際に少しだけ食べると止まらなくなるのです。だから一食毎に抜きましょうと提案されることが多いのです。

元々それ程お腹が空かない人、つまり糖質依存ではない人は糖質を減らす食べ方をしても苦にはなりません。

ご参考まで。

糖質回避の目的、血糖値の上がりにくい食べ方病気を避ける理想の食べ方はリンクをご覧頂けると幸いです。

糖質回避中に耐糖能が低下したように見える理由

糖質回避中に一見耐糖能が低下したように見えることがありました。
つまり糖質を続けて食べている時には、糖質を食べてもそれほど血糖値が上がらなかったにも関わらず、糖質回避中に同じ量の糖質を食べると血糖値が急上昇することがあります。

何が起こっているか仮説を考えてみます。

一言で言えば条件反射の有無です。

条件反射

条件反射の考え方からすると説明可能なため仮説として考えてみます。条件反射とはある条件が整うと意識をしなくても身体が自然と反応することです。例えば美味しそうな物を目にすると唾液が湧き出るような反応が条件反射です。美味しそうな物をこれまでの経験により美味しそうだと理解することで、脳が食べることを期待し唾液が分泌されるようです。それと同じことが膵臓におけるインスリンで起こるようです。早く消化するために条件反射で唾液が出るくらきですから、少し血糖値が上がればインスリンが出てもおかしくはありません。何故なら高血糖を繰り返すことは命に関わります。条件反射が起こらず高血糖を繰り返していた者は自然淘汰により子孫が残っていないことが想像出来ます。人類の進化の歴史において収穫の時期に果物を一度に大量に食べたことは想像がつきます。果物はある一定期間のみ一度に大量に収穫出来る食べ物で、穀物のように保存が出来ません。あればあるだけ食べたはずです。そして身体に脂肪として保存したのです。その後の飢餓に備えて少しでも多く食べることの出来た者だけが生き残り現在に続いているはずです(参考:人類が太る仕組みを手に入れた理由)。大量に食べた果物を効率良く脂肪に変えるためにインスリンが大量に分泌される仕組みとして条件反射が起こるのでしょう。

糖質を何日か続けて摂ると、条件反射として血糖値を下げるためのインスリン分泌が促されるようです。いわば身体が果物の収穫期と錯覚するのかもしれません。頻回に糖質負荷が繰り返されるため、糖質が身体に入ると一斉にインスリンが分泌されるようです。その状況証拠として少しだけ糖質を食べると余計お腹が空くことに繋がります。
しばらく糖質を食べていない状態では条件反射によるインスリンの過剰分泌が起こらないため血糖値が急上昇することが起こります。つまり本来であればい言い換えると糖質を食べた際に身体が更に糖質を食べると期待するとインスリンが大量に分泌され血糖値の上昇が抑えられますが、期待していないとそれ程インスリンが分泌されないため血糖値が急上昇するのでしょう。

糖質依存状態でなくても、条件反射が起こる程度繰り返し糖質を食べていれば血糖値の急上昇を抑えるために一気にインスリンが分泌されるようです。いわば身体が果物の収穫期と錯覚しているような状態なのでしょう。糖質回避をしていると耐糖能が下がるのではなく、本来の耐糖能に戻るだけです。糖質を繰り返し食べていると条件反射によりインスリンが大量に分泌されることで耐糖能が引き上げられているに過ぎないようです。

糖質依存の起こる理由

ちなみに糖質依存はインスリンが大量にでたことで血糖値が上がらなくなるため、さらなる糖質を求める依存状態に陥ることで発症してしまうようです。人類の進化の歴史 においては、糖質依存状態に陥ることが出来た人達だけが限られた期間の果物を大量に食べて脂肪をつけることでその後の飢餓状態を乗り切れたのでしょう。当時は収穫の時期だけしか依存状態になれなかったため問題はありませんでしたが、いつでも食べることが出来る現代においては糖質依存が病気を引き起こしてしまいます。(参考:人類が太く仕組みを手に入れた理由人類が糖質依存に陥った理由)

もしかしたら美味しそうなものを見た際に唾液が分泌されるように、糖質依存状態であれば条件反射によりインスリンが分泌され糖質を見ただけで血糖値が下がり始めるかもしれません。残念ながら私は日頃糖質を食べないので糖質依存状態ではないため、糖質を見ただけで血糖値が下がることが起こるにしても起こらないにしても実証することはできないことが残念です。かといってわざわざ糖質依存状態になるまで糖質を食べ続けることは今更怖くて出来ません。

上記内容はあくまでも仮説で実証実験は行なっておりませんが、私は間違いないと思います。実証実験をするとすればそれぞれ血中インスリン量を測りトータルで分泌されるインスリン量と、食べた直後に分泌されるインスリン量を比較するくらいでしょうか?私が実証実験することは出来ませんのでどなたかが報告されることを待ちたいと思います。

対策

理屈はいずれにしろ、しばらく糖質を食べなければ血糖値が下がりにくいことは確かなようです。であれば対策は糖質だけを食べないことです。どうやら食後血糖値は食事中糖質割合によって決まるようです(参考:食後血糖値と食事中糖質割合の関係)。

主食を食べない糖質回避をしている状態で突然おにぎりだけやパンだけという糖質だけを食べることは耐糖能の低下のようにみえるだけでなく低血糖の危険を伴います。少なくとも私は夜間に低血糖を起こしました(参考:私の不眠の原因は低血糖不眠の原因は再び低血糖)。日頃糖質を食べない人は特に、血糖値を急上昇させないためにおにぎりだけなど糖質だけ食べないように気をつけましょう(参考:おにぎり2個と唐揚げの食後血糖値の違い食パンと卵サンドイッチの食後血糖値の関係)。ましてやおにぎりとお茶のように糖質だけ食べてお茶を飲むと食後血糖値は急上昇するため大変危険です(参考:おにぎり2個とお茶の食後血糖値の関係)。

血糖値をあげにくい食べ方に関しては血糖値のあがりにくい食べ方2017年版病気を避ける理想の食べ方をご参照ください。

アクセス数が急増した理由

9/23より突然当サイトのアクセス数が急増しました。
誰かお一人の方が当サイトの記事を次々と見ていただいているのかとも思いましたが、トップページのアクセス数が急増しているため大勢の方にお越しいただいていることがわかりました。
突然2倍以上のアクセス数となっているためリンク元が気になってみてみると糖質制限を提唱されている江部先生のサイトから数人の方がお越しいただいていました。
直接リンクではないコメント欄の書き込みいただいたためリンク元としてほとんど検出はできていないようですが、数人の方が江部先生のサイトからお越しいただいていることでリンク元をたどってわかりました。コメントありがとうございました。これまでの血糖値の持続測定のデータはコントロールの取り方など医学的には甘い部分もあります(すべて空腹時の朝の検査が理想ですが、朝食に糖質を食べた後昼食のデータや夕食のデータも混在しています)が、大雑把な血糖値の推移を知るための予備検査のようなものだと思ってもらえると幸いです。体重が元に戻ったらリブレによる血糖値持続測定を本格的に再開したいと思います。今後ともよろしくお願い致します。

せっかくなので江部先生のおかげで気づくことが出来た成果を書いてみたいと思います。

ちなみに私は数年前自分自身のダイエットのため大好きなお米を半分の量食べるという食べ方を1年以上して10Kgのダイエットに成功していた時点で、「糖質オフ! 」健康法 主食を抜けば生活習慣病は防げる! (PHP文庫)に出会い糖質を食べることをやめました。その後8Kgダイエットに成功しましたが、お米を半分にするダイエットが非常に辛かったことにも関わらず、お米をやめると非常に楽でした。お米を半分にする辛かった1年を返せ!と自分自身に叫びたくなったほどです。ただしお米をやめてから2週間は食べたくて仕方がありませんでしたが、2週間を超えるとお米や糖質に対する執着が全くなくなりました。私は2週間で抜け出しましたが、人によっては1週間で抜け出す人もいれば4週間以上かかる人もいます。依存度によるようです。この時点では気づきませんでしたが、少ししてから脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体 (幻冬舎新書)に出会い、依存のメカニズムを知り、自分自身が糖質依存に陥っていたことに気付きました。もしかして禁断症状(医学的には離脱症状)があるのではないかと探してみたところみつけました。強い空腹感こそ禁断症状だったのです。その証拠は二つです。強い空腹感を我慢しているとピークを越える感覚を経験すること。糖質依存から抜け出すとお腹が空かなくなることです。禁断症状ではないと仮定すると、何か食べるまでお腹が空き続けなければ理屈にあいません。排尿を我慢する場合、トイレに行くまで次第に尿意は強くなります。ピークを越える感覚はないと思います。現実にはさっきまでお腹が空いていたのに、ピークを越えた今はそれほど食べられないということを経験すると思います。禁断症状の証拠の一つです。もう一つの証拠であるお腹が空かなくなるのは、禁断症状と考えれば理解は簡単です。依存ではなくなるのでその禁断症状は消失するだけのことです。

糖質回避を行うと次第に食べる量が減る胃が小さくなるような感覚を経験しました。これも糖質依存のキーワードで読み解くと理解が簡単です。何故なら糖質依存中は糖質を食べたくて仕方がないので、本来感じるはずの満腹感をこえて胃の物理的限界まで食べているからです。つまり本来の満腹感を10とすれば、胃の限界は12か13まで食べているのです。本来の満腹感10であれば太らない仕組みが備わっているにも関わらず、糖質依存により糖質に騙されて2割か3割余分に食べさせられるのですから太るのです。糖質依存から抜け出すと本来の満腹感10になるので、騙されて余分に食べていた分2割か3割が必要なくなるため胃が小さくなったように錯覚を起こすのです。実は糖質依存により騙されて胃が大きくなったと錯覚していたことが解除されるだけのようです。

糖質を少し食べると余計お腹が空くことも糖質依存により容易に理解できます。何故なら糖質を少し食べるとこれまで食べた経験から、身体はより多くの糖質を期待し大量のインスリンを分泌します。いわば条件反射を起こすようです。そのせいで少量の糖質に対して大量のインスリンが分泌されることで、糖質を少し食べたせいで血糖値が下がっている可能性が考えられます。結果として糖質を少し食べると余計お腹が空いてしまうようです。糖質切れである低血糖に陥ると上記の強い空腹感に繋がり、食べたくて仕方なくなります。
依存の心理を別の視点で見てみると、アルコール依存の方が少しでもアルコールを手にすると止まらなくなったり、ニコチン依存の方が1本タバコを吸い始めると止まらなくなることに似ています。
私が日頃糖質を食べないため糖質依存ではないため、リブレをつけても実証することが出来ないことが残念です。

江部先生の「糖質オフ! 」健康法 主食を抜けば生活習慣病は防げる! (PHP文庫)・夏井先生の炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~ (光文社新書)に花粉症が治ることが記載されていたため、アトピー性皮膚炎など他の病気も治ると考えて手探りで探し出しました。当初は糖質をやめてもらうように提案していましたが、今では糖質の食べ方で治せることがわかりました(参考:病気を避ける理想の食べ方)。きっかけを与えてくださったお二人の先生には感謝しております。ありがとうございました。
良性腫瘍が治せることが分かってきたため、恐らく悪性腫瘍に対しても効果が期待できると私は考えています(参考:人間がガン(癌、悪性腫瘍)を発症するメカニズム)。簡単に言えばガンはピンポイントの腫瘍細胞に対する免疫不全なので、その免疫不全を解消すればよいようです。免疫にかかわる一つが糖質で、突き詰めていうと一時的な高血糖が引き金のようです。既に良性腫瘍が消失するいくつかの証拠は見つけていますが、今のところ免疫不全を引き起こす全ての要因を見つけ出した訳ではないと思います。残りがいくつかはわかりませんが、出来れば10年以内に糖質以外の全ての要因を見つけ出しガンを治せる病気にしたいと考えています。
良性腫瘍が消失した証拠写真がいくつかあるので時期が来れば当サイトでも掲載したいと思います。

カテゴリを一時的高血糖症候群に改名

当初は糖質一度に食べ過ぎ症候群と命名し、その後ジュースなど飲み物でも発症することがあるため糖質一度に摂り過ぎ症候群と命名していましたが、突き詰めて考えると一時的に高血糖状態に陥ったことで発症しているらしいことがわかりました。そこでカテゴリ名を一時的高血糖症候群に改名することにしました。

糖質一度に食べ過ぎ症候群という疾患概念に気付いたきっかけは、患者さんの言葉でした。食事の際おかずから食べて御飯を後で食べるとアトピー性皮膚炎がおさまっていたのに、ご飯から食べるとアトピー性皮膚炎が悪くなると教えてもらってからでした。糖質を控えることでアトピー性皮膚炎が改善することは既に報告されている先生方がおられるため理解はしていましたが、食べる順番で改善の可能性があることがわかったことは驚きでした。小さいお子さんの場合、おかずから食べるようにするだけでアトピー性皮膚炎やあせも・乾燥肌などが治ることがわかりました。逆にご飯ばかり食べているお子さんだけが発症していることがわかりました。

その後患者さんと話をしていた際、一度に沢山食べた場合に症状が出ることがわかり糖質一度に食べ過ぎ症候群と命名しました。血糖値持続測定器リブレにより食後血糖値を測定したことで、糖質と血糖値の関係の私の理解が深まり、糖質を一度に沢山食べなくても発症することがわかりました。何故ならおにぎりを食べてお茶を飲むだけで食後血糖値が急上昇することがわかったからです(参照:おにぎり2個とお茶の食後血糖値)。結局食後血糖値は食事中糖質割合に依存するだけのようです。つまり糖質割合が高ければ、必ずしもそれほど多くの糖質を食べなくても発症することがわかりました。かねてから食事の際にはおかずから食べるようにお伝えしていましたが、おにぎりやうどん・そうめん・パンを食べる場合におかずを食べてから主食を食べるという発想が欠落しておられることがわかりました。つまりこちらは伝えているつもりですが、患者さんにとっては伝わっていない状態であることがわかりました(説明の仕方・参照:「説明した」と「説明したつもり」の違い)。そこで説明の仕方を変え、炭水化物だけ食べることを避けるように提案することにしました。具体的にはおにぎりだけ・うどんだけ・そうめんだけ・パンだけ食べると病状が悪化するので、そういう食べ方を避けおかずと一緒に食べましょうと伝えるようにしています。おかずと一緒に食べている方は、デザートとしてお菓子や果物を食べている可能性が高いと思います。そこでデザートやお菓子は食後ではなく間食に食べるように提案しています。更に糖質だけで食べると血糖値が急上昇する可能性が高いため、おやつの時間に食べるデザートやお菓子の前におかずを食べることを提案しています。具体的には卵やチーズ・ソーセージ・枝豆・ナッツ類などを食べてからお菓子や果物を食べるように提案しています。

病気を避ける理想の食べ方、つまり血糖値の上がりにくい食べ方により病状が改善するため恐らく血糖値が上がることが発症の引き金になることは間違いないと私は考えています。糖質を食べないことで血糖値が上がらないことはもちろんですが、糖質を食べたとしても食べ方の工夫により症状を起こさないことが出来ると考えています。

糖質は無理に食べる必要はありませんが忌避する必要はなく、血糖値を上げない食べ方であれば、楽しんでも良いものだと思います。糖質は砂糖同様嗜好品として楽しむべきものだと私は思います。