人が言葉を話す『意味』

人は当たり前に言葉を話しますが、言葉を使う『意味』を考えてみます。

人が言葉を話す目的は情報交換です。必要な情報をやり取りするために人間は言葉を話すようになりました。

人類と共通の祖先であるお猿さんを見てみると言葉の歴史を垣間見ることが出来ます。お猿さんは敵が来たら逃げるように合図を送ります。警戒信号とでも言うべき声を上げながら逃げるのです。敵に気付いた自分だけではなく、仲間も助けるために合図を送るのです。この合図が複雑化し言葉になりました。ちなみに進化したお猿さんは嘘をつくことが出来ます。しかしその嘘を見破ることはできません。

人類の歴史において複雑な言葉を話すようになった過程において、獲物を捕らえる狩りが重要だとされています。大きな動物を捕らえるためには大勢が一斉に襲いかかる必要がありました。最初は襲いかかる開始だけ合図すれば事足りましたが、相手が大物だとなかなか上手くはいきません。そこで狩りの手順を話し合うために言葉が発達したと言われています。

農耕が始まると狩りのために言葉を使う必要がなくなりました。次に農耕のために言葉が使われるようになりました。言葉が画期的なのは抽象的な概念を扱うことが出来るようになったことです。この抽象的な概念こそが人間が様々なことをやり遂げるのに役立っています。

人が言葉を話す『意味』

人が言葉を話す『意味』・目的は情報交換です。必要な情報は興味が湧きますし知りたいと思うのです。

情報交換ですから出来るだけ手短に終える必要方がお得です。一言で伝えることの出来る情報を伝達するために1時間もの時間を要するのは時間の無駄です。逆に膨大な情報を伝達するためにはそれなりの時間が必要です。

説明が上手な人は相手に伝わるように情報を整理し、圧縮した状態で伝えることが出来ます。話をまとめるという作業です。とにかく短時間で情報を伝える必要に迫られた人は、自然と会話の無駄な部分を削ぎ落として情報を伝えることが出来るようになります。後で振り返ってみると整理し圧縮しているとわかるのです。

回りくどい話し方をする人は、急いで情報交換した経験が少ないのかもしれません。話すこと自体を楽しんでいる側面すらあるのかもしれません。時間に追われて情報交換をした経験が乏しいのかもしれません。あたかも永遠の命を手に入れた人の振る舞いのようです。永遠の命を手に入れた人は急ぐことはありません。死なないので時間は無限にあるのです。早く行動してしまうと、次にすることをわざわざ考える必要があるのでゆっくり行動するはずです。時間を短縮する発想に乏しいのかもしれません。

人の持つ時間には限りがあります。だから時間を短縮することに意味があるのです。同じ情報交換をするのであれば、出来るだけ短い時間で行う方がお得なのです。そのためには話し手が情報を整理し、相手が受け取れるように的確に情報を伝えることが重要です。

回りくどい話し方をすると、話す方も聞く方もお互い時間が勿体無いのです。

出来るだけ手短に必要な情報を交換するために、どんな情報のやり取りするのか事前に考えて、整理し相手に伝わるように話すことが重要です。

ちなみに私は人が言葉を話すのは、魔法のようなものだと思います。他の動物から見たら言葉は魔法以外の何物でもありません。もしかしたら人間は魔法を使う神に近付いているのかもしれません。言葉が争いを終わらせることが出来、戦争をなくすことが出来る世の中になれば面白いですね。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。