食後血糖値においてカロリー説は無意味

カロリー説が算出方法からして無意味なことは参考文献:炭水化物が人類を滅ぼすに詳しく書かれています。

今回算出方法とは別の視点でカロリー説の間違いを指摘したいと思います。
特に糖尿病の食事指導にカロリー説を導入することは全く意味がありません。何故ならカロリー説はカロリーを摂れば摂る程血糖値が悪化するという理屈です。例えば脂肪を摂ればカロリーが多いため血糖値のコントロールは悪くなると言われていました。それよりも私が導きだした明らかな間違いは、おにぎり1個なら良くておにぎり2個なら悪いという考え方です。糖質が少なければ良くても多くなると悪いという考え方です。現実には一定量の糖質量をこえてしまうと血糖値は振り切れてしまうようです。その根拠はおにぎり1個でもおにぎり2個でも血糖値の変化が変わらないからです。おにぎり1個でもおにぎり2個でも同じということはカロリー説では全く説明がつかないからです。つまりカロリー説が間違っている証拠です。

もう一つの明らかな間違いはおにぎり2個と唐揚げの食後の血糖値です。

おにぎり2個だけよりもおにぎり2個と唐揚げを食べた方がカロリー数は当然多くなるはずです。しかし食後血糖値の結果は唐揚げを食べた方が下がるという結果です。カロリーを摂ったほうが血糖値が下がるということは、明らかにカロリー説が間違っている証拠です。
カロリー説には振り回されないようにしましょう。

食後血糖値に影響を与える因子

タイトルの主旨とは少しずれますが、食後血糖値に影響を与える因子を掲載しておきます。
一言でいえば食事中糖質割合です(参考:食後血糖値と食事中糖質割合の関係)。食べ物の中で糖質だけが直接血糖値を上げますが、タンパク質や脂質・食物繊維で薄まっていれば食後血糖値は上がりにくく、糖質だけであれば急激に上昇するのです。

糖質割合という考え方がこれからの食後血糖値を予想する手立てになるはずです。ちなみに似た指標にGI値というものがありますが、残念ながら算出方法に問題があります(参考:GI値(グリセミック指数)の意味と問題点)。
難しいことを考えず、単純に糖質割合に気を付けるようにしましょう。
簡単に言えばおにぎりだけ食べず、から揚げやサラダ・豆腐など糖質以外のものと共に食べるということです。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。