血糖値でのカロリー説の間違いの証拠

カロリー説が算出方法からして無意味なことは参考文献:炭水化物が人類を滅ぼすに詳しく書かれています。

以前は食後血糖値においてカロリー説は無意味として書きましたが、今回はその証拠を中心に書いてみます。

カロリーが2倍でも血糖値が変わらない

カロリーが単純に2倍になるはずのおにぎり1個とおにぎり2個の食後血糖値がほぼ同じです。恐らく糖質量が振り切れているため、同じようなグラフになるのだと思います。糖質だけでおにぎり1個の糖質量をこえれば、基本的には同じグラフなのだと思います。もしかしたらおにぎり半分でも同じグラフになるかもしれないので機会があれば試してみたいと思います。

おにぎり2個に唐揚げ追加で血糖値が下がる

おにぎり2個は同じでカロリーが追加されるにも関わらず食後血糖値は下がります。おにぎりの糖質の吸収が唐揚げのお肉のタンパク質のおかげで邪魔されてしまうようです(参考:食後血糖値と食事中糖質割合の関係)。

おにぎり2個とお茶500mlの食後血糖値

このグラフが一番驚きました。カロリーの全くないお茶が食後血糖値を押し上げるのですから、カロリー説は成り立ちません。

おにぎり2個を食べただけとおにぎり2個を食べてからお茶を飲んだ血糖値を比較したグラフです。測定するまでは胃液がお茶で薄まるため、血糖値の上昇が緩やかなるかもしれないと予想していましたが逆に急上昇しました。恐らく消化された糖質がお茶の水分に溶け込んで一気に吸収されるのでしょう。そうとしか思えません。

一度だけの測定のため再検査は必要だとは思いますが、これが間違いなければ食事の仕方そのものを考え直さなければいけないのかもしれません。と言っても水分を摂らないようにするのではなく、糖質を食べる場合必ず何かと一緒に食べるようにするべきだと思います(参考:病気を避ける理想の食べ方)。

カロリー説が食後血糖値の指標にならない理由

カロリー説が食後血糖値の指標にならないことは上記の状況証拠により明らかです。その理由を考えてみます。

食後血糖値を上げる食べ物は糖質のみです。糖質を食べなければ食後血糖値は上がりません(参考:主食を食べない血糖値推移)。タンパク質や脂質を食べても食後血糖値は上がりません。

つまりタンパク質や脂質はカロリーが高くなっても食後血糖値を上げないのです。食後血糖値を上げない物をカウントしても意味がないのです。むしろタンパク質や脂質は糖質の吸収を妨げる働きがあるようです(参考:おにぎり2個と唐揚げの食後血糖値)。

糖質とタンパク質と脂質の関係

食物繊維は消化されないため腸管内で糖質の吸収を遅らせることは知られていました。そのため食事の際には野菜から食べることが推奨されていましたが、タンパク質や脂質でも食物繊維と同じように糖質の吸収を遅らせるようです。つまり野菜から食べることにこだわらず、お肉・魚・野菜を食べるように気をつけましょう。

食後血糖値において糖質が敵でタンパク質や脂質が味方です。敵だけ食べると食後血糖値が上がるので、味方であるタンパク質や脂質と共に食べましょう。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。