糖尿とは進行すると腎臓障害や失明をきたすことのある病気です。
原因は体質による高血糖だとされてきました。
血糖値を下げるインスリンの量が不足する1型糖尿病と、インスリンの働きが不足する2型糖尿病があります。
これまで2型糖尿病は生活習慣によって起こるとされていました。
膵臓からインスリンが出にくくなる場合と、インスリンに反応しにくくなる場合が想定されています。人によってそれぞれ異なり、これらの現象は体質的なものだと考えられてきました。
そもそも膵臓からインスリンが出にくくなるのは、頻回の高血糖にさらされるため膵臓の細胞が疲弊するためです。また反応しにくくなるのも頻回のインスリンにさらされるために慣れてしまって反応しにくくなるのです。その程度に差があり、同じようなものを食べても糖尿病を発症する人と発症しない人がいるため、体質だと考えられたのです。
原因は何度も何度も高血糖にさらされて膵臓が耐え切れなくなった人から、糖尿病を発症していたのだと思います。同じような食生活をしても糖尿病を発症する人と発症しない人がいたことが、病気の本質をとらえることを邪魔してしまい、体質だと判断されたようです。
つまり糖尿病の根本原因は体質的なもので、病気の原因は血糖値が高いことだと考えてこれまで治療されていましたが、原因と結果を取り違えていたようです。
2型糖尿病の原因は血糖値を押し上げようとする炭水化物の取りすぎによるもので、炭水化物を取りすぎて膵臓が耐え切れなくなった結果として血糖値が高くなることだったのです。
3大栄養素のタンパク質・脂質・炭水化物のうち消化吸収されて直接血糖値を上げることができるのは、炭水化物だけです。タンパク質・脂質はいくら食べても直接血糖値を上げることはできませんから、血糖値・糖尿病の治療だけ考えればタンパク質の量と脂質の量の制限は理論上は必要ないはずです。
お一人糖尿病の患者さんにご協力いただいて炭水化物を控えていただきました。
結果は薬を全く使うことなく2型糖尿病が治りましたをご覧ください。
- カロリー制限を行っても血糖値が改善せず薬を使っても治らない
- 炭水化物を食べないだけで血糖値が正常化する
カロリー説と炭水化物説のどちらの理屈が正しいかは明らかだと思います。
一言でいえば血糖値を直接上げることのできる食べ物は炭水化物・糖質だけだからです。
糖尿病で治療中(薬の影響で低血糖発作を起こす可能性があります)、肝臓病、腎臓病、膵臓病の方など、病気の種類によっては炭水化物を控えることが適切ではない場合ばあります。主治医の先生と相談されながら炭水化物を避けるようにしてみてください。
この理屈が面白いと思われた方は、糖質回避教のすすめをご覧ください。