低血糖は糖質を食べるから?食べないから?

低血糖とは血液中のブドウ糖濃度である血糖値が下がってしまうことです。単純に考えれば糖の濃度なので、糖質を食べないと低血糖を生じるように考えてしまいがちです。確かに糖質を食べないと低血糖になると主張する人もいます。人によってはお腹が空いてくると手がしびれるという人までいました。
しかし現実には私のように糖質を食べるから低血糖を生じる人がいるのです(参照:私の不眠の原因は低血糖!不眠の原因は再び低血糖)。糖質を食べることで低血糖になる理屈を書いていきます。

糖質を食べない生活をすれば以下のグラフのように血糖値はほぼ一定です。

主食を食べない血糖値の推移を示したものです。

糖質を食べることで血糖値が急上昇し、上昇した血糖値を下げるためにインスリンが分泌されます。そのインスリンが効きすぎた状態が低血糖です。

睡眠時低血糖

私の睡眠時の低血糖は、昼間に糖質を食べた影響で過剰に分泌されたインスリンの影響が考えられます。

夜8時以後の血糖値が100mg/dlを切っているのもその前に食事に含まれた糖質の影響だと考えられます。
身体はもっと糖質を食べると期待したにも関わらず、糖質の量が身体が予想した量より少なかったため血糖値が必要以上に低下してしまうのです。

私は糖質依存状態ではないため食事をしなければ通常血糖値は下がりませんが、糖質を日頃から食べているといつもなら糖質を食べる時間にはあらかじめインスリンを分泌して血糖値を下げてしまうようです。血糖値が下がるためお腹が空くのです。糖質依存の糖質切れの状態のため、糖質を求め禁断症状である強い空腹感を引き起こすのです。

人類が糖質を好きなだけ食べることができるようになったのは、農耕がはじまってからなので数千年、余るほど食べることができるようになったのはここ数十年です。身体が急激な血糖値の上昇を繰り返すことに適応していないのです。更に人類の進化の歴史から考えると、食べ物を食べられるときに好きな時間に食べていたはずです。みんなで農耕をはじめたことからみんなでそろって食べるようになったに過ぎません。みんなが同じ生活リズムをするために2食あるいは3食で食事をするようになったのです。人類の共通祖先であるお猿さんが2食あるいは3食しか食べないという話は聞いたことがありません。お腹が空けば食料を見つけて食べるし、満腹になれば食料は探さず食べないだけだと思います。絶えず少しずつ食べる生活の中で進化してきたと私は思います。にも関わらず人間は社会生活をおくるために2食あるいは3食という食生活を選択しているに過ぎません。その上糖質を大量に食べることで低血糖を引き起こしているのです。その低血糖が糖質依存の禁断症状を引き起こし、強い空腹感を感じさせるのです。

糖質を食べないから低血糖を生じるのではありません。人間をはじめ動物には血糖値を一定に保つ仕組みが備わっています。糖質を食べるから血糖値が急上昇し、下げようとする際に下げ過ぎた結果低血糖に陥るのです。

低血糖になるから糖質を食べなければというのは本末転倒なのです。
糖質を食べているから低血糖になって頭がぼうっとしてしまうのです。
ご参考まで。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。