糖質回避でアトピー性皮膚炎の改善率は現在のところ100%です。
糖質を減らされただけで改善しておられる患者さんがおられますし、食べるものは同じでも血糖値の上がりにくい食べ方を工夫されることでアトピー性皮膚炎が改善された方がおられます。
そこで現時点でわかっていることから考えられることを血糖値と糖化産物の影響を模式化してみました。
- 糖質を多く食べるとかゆくなる患者さんがおられる
- 野菜を先に食べ、ご飯を後に食べると改善した患者さんがおられる
- 糖質をやめるとアトピー性皮膚炎が改善した患者さんがおられる。
以上のことから糖質そのものが問題ではなく、血糖値が上昇することにより何らかの悪影響が考えられる。
血糖値の上昇はブドウ糖濃度の上昇を意味するが、ブドウ糖自体は非常に簡単な構造の分子のためブドウ糖自体が免疫機能に何らかの害を及ぼすとは考えにくい。
ブドウ糖とタンパク質が非特異的に結合する糖化による糖化産物が、免疫機能に何らかの影響を及ぼしている可能性が考えられる。
糖質を日頃より多く食べて数時間から翌日に悪化している患者さんがおられることから、糖質摂取とアトピー性皮膚炎の増悪は比較的短時間の相関が考えられる。