無料の罠

ただ程怖いものはないと言われたのは昔の話です。今では驚くほど多くの物が無料で楽しめる時代になりました。しかし中には無料は撒き餌で、しっかりとお金を使わせるという釣り針のような仕組みを備えている場合も多々あります。無料というエビで、大金という鯛を釣り上げようとしているのかもしれません。

無料の罠

無料の罠とは無料に潜ませてある釣り針のことです。釣り針に気付かず知らぬ間に大金を注ぎ込んでしまうことがあります。意図的に釣り針を仕組む場合と、高級サービスの一つとして課金制度を用意するものがあります。消費者にとって180度違う仕組みの大きな違いはその目的です。釣り針の仕組まれたものは、利益が目的で利益を上げる手段として無料でサービスを提供します。目的が利益ですからお金を支払ってもらうようにあらゆる仕組みを作ります。例えば無料ゲームが典型的です。無料ゲームはゲーム会社が利益を上げるために様々なイベントを行い、課金してもらうのです。ゲーム会社は利益を上げるために様々な仕組みを作り上げていることを理解した上で、楽しむと理想的な仕組みです。ちなみに無料ゲームに対して常軌を逸して課金し過ぎてしまうのは、ゲームに依存してしまった結果です。糖質依存などの依存と同じで、行為に対して依存するという点でギャンブル依存と極めて病態が似ていると思います。入り口が無料でゲームをはじめる際のハードルが無いに等しいのが問題を大きくしてしまいます。

無料の罠とは、ハマってしまうと無制限に課金する仕組みが備わっていることです。または最終的にお金を支払ってもらう目的で、無料を撒き餌に使うのです。最終的にお金を支払ってもらう目的で無料を売りにするものに、サーバー代無料を大々的に宣伝し、ミネラルウォーターを買ってもらう商売があります。ミネラルウォーターの商売が罠とまでは言えないと思いますが、仕組みを知らないまま話を聞くと無料でお得だと錯覚してしまいます。

無料の罠にかからないために、誰が支払うのか無料の仕組みを知っておく

何も知らないと無料はお得だと考えてしまいます。何も知らないと罠が仕組まれているか罠が仕組まれていないかわかりません。罠の有無の判断に、無料の仕組みを知ることです。いくらでも複製出来るアプリでも、データを保存するためのサーバー代がかかります。そのサーバー代などのランニングコストは誰が支払っているのかを知ることです。

物の販売であれば、無料の部分があれば必ず割高な部分があるはずです。その無料を補う部分を見極めることで無料の罠にかからずに、お得に生活することができます。

例えば本体無料の携帯電話(今はなくなりました)であれば、通話料で本体分を賄うのです。無料の漫画などはコマーシャルを表示することでランニングコストを賄ったり、一巻無料にして残りは購入してもらったりします。

YouTubeは無料で動画を楽しむことが出来ますが、その仕組みはスポンサーがコマーシャル代を負担してくれているので直接視聴者が支払わなくても良いのが画期的な仕組みです。動画提供者にもお金を支払うというこれまでにないビジネスモデルで更に画期的です。

Yahoo!やGoogleなどの検索も無料ですが、検索結果によって広告を反映させることで無料での検索を実現しています。(ちなみにYahoo!とGoogleは経営訪問、経営の目的が全く違うので一度調べてみると面白いですよ。いずれかの優れた経営方針の会社の考え方から「利益は企業の為ならず」の諺を思いつきました)

無料でも罠がないもの

無料がお試しになってもので納得出来たら購入を促すものには罠は仕組まれていません。例えば無料家計簿アプリや便利ツールなどです。無料で出来る範囲と有料範囲が明確に分けてあるので、罠は仕組まれていません。

お試し無料漫画で残りは購入を促すものは罠ではありませんが、衝動買いを促す仕組みを備えているものがあります。つい衝動買いをしてしまいがちな方にとっては罠が仕組まれていることを知っておくと良いと思います。

罠の簡単な見分け方

無料の分を誰が支払う仕組みか考えることです。最終的に自分が支払うのであれば罠かもしれません。衝動買いの心理を刺激する仕組みだと罠です。無料ゲームや次の話の読みたくなるお試し無料漫画などです。納得した時点で支払う仕組みのお試し無料アプリなどは、罠は仕組まれていません。

YouTubeや検索サイトのようにそもそもお金を支払う仕組みのないものは、罠の要素がありませんから安心して使いましょう。

何故無料かを考えてみましょう

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。