はっきりと物を言わない人がいます。
考えられることは二つです。物事を良く理解していないか、理解しているが責任を取りたくないためはっきりと言わないかです。前者ははっきりと言えないのであり、後者ははっきりと言わないのです。
はっきりと言えない人
物事を理解出来ていないためはっきりと言えないのであれば、物事を理解してもらうしかありません。能力的に理解が困難であれば、はっきりとさせることは諦めましょう。
はっきりと言わない人
わざとはっきりと言わない人は意識的にはっきりと物を言わない人と、無意識のうちに責任を逃れるためにはっきりと物を言わない人に分かれます。
意識的にはっきりと物を言わない人は目的をもってはっきりと言わないようにしています。何かを隠したいのか、責任を逃れたいのかはっきりと物を言わない目的は人それぞれです。はっきりとさせたければその目的を踏まえた上で質問を工夫するしかありません。
無意識のうちに責任を逃れるためにはっきりと物を言わない人は、恐らく言い訳人間なのだと思います。はっきりと物を言わない目的が自分は悪くないと言い訳することかもしれません。何事も自分以外のせいにして物事をはっきりとさせない傾向があるのではないかと思います。そして会話のうちに意図を読み取ってもらおうとする話し方が随所に見られます。はっきりとは言わないものの困ったような表情を浮かべ、暗に助け船を求めていたりします。
例えばお金に困っているとしきりと言う割にお金を貸してくれとははっきりと言わない場合などです。自分から貸してくれと言った訳ではないと言い訳するために、自分からは貸して欲しいとは言わないようです。
例えば仕事がはかどらず困っていることをアピールしますが決して手伝って欲しいとは言わないような場合です。はっきりと手伝って欲しいとは言わないものの、暗に手伝って欲しいことを伝えてくるのです。手伝ってくれと言われたから手伝ったとされることを逃れたいのです。頼んでもいないのに手伝おうかと提案されたように装いたいのです。
これは日本人の良いところである相手の意をくみ取ることを逆手に取った振る舞いです。
言い訳人間の物言いに付き合っても得るものはありません。
はっきりと物を言わなければ相手にしないことです。
大変だと言われてもはっきりと助けて欲しいと言われなければ、わざわざこちから助けてあげる必要はありません。はっきりと物を言わない相手の意をくみ取らない方が無難だと思います。
はっきりと物を言わなくても周囲の人達が意をくみ取ることが繰り返されると、成功体験として更に物事をはっきりと言わなくなります。そして何かあっても責任をとろうとしません。何故ならはっきりと物を言っていないからです。