刑罰の『意味』がなくなりつつある

世間一般では法律を守るのは当たり前です。世間一般というよりは法治国家で生活する以上法律を守るのは常識でしょう。人によっては刑罰を受けないために仕方なく法律を守る人もいるかもしれませんが、法律を守らせる目的で刑罰が設定されています。

法律を守らないことに対する刑罰は一定程度の『意味』はあるでしょう。刑罰をなくしましょうと言いたい訳ではありません。刑罰があっても、法律を守らない人は守らないので『意味』がなくなりつつあるのです。正確に表現すると刑罰が一部の人達にとって『意味』がなくなりつつあるのです。

刑罰の『意味』がなくなりつつあることは、以前記載した損得主義の考え方で読み解くと簡単に理解出来ます。必ず捕まる訳ではないし、万が一刑罰を受けてでも法律を守らない方が得だと考えているのです。更に損得主義で読み解くと、ワザと捕まる輩までいるのです。刑務所に入れば衣食住の心配が無くなるので、捕まる方が得だと考える人がいるのです。他にも刑罰の『意味』がなくなりつつある人達は、万引き常習犯です。刑罰が万引き常習犯にとっては軽いため、繰り返すのです。人によっては万引きで捕まることで人に相手をしてもらえるので、あえて捕まる人までいるでしょう。

以前にも損得主義で書いた脱税などは最たるものでしょう。万が一捕まったとしても、得だから脱税が後をたたないのです。犯罪を刑罰で避けるのではなく、犯罪を犯すと損をする仕組みにするのが一番だと私は思います。

法律を守らない人は、法律を守らない方が得だと考えているのです。特に繰り返す人達は繰り返す方が得だと考えるのです。そろそろ仕組みを作り直さなければならない時期だと私は思います。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。