ライオンやトラなどの猛獣は自分達が食べる分以上に、他の動物を襲うことはありません。誰かから無駄なことをしてはいけませんと教えられるのでしょうか?
猛獣が必要以上に他の動物を襲わない理由
猛獣が必要以上に他の動物を襲わない理由は、実は簡単です。猛獣といえども狩りをする際に怪我をする可能性があるからです。例えば草食動物を襲う場合、必死で逃げ惑う際に足で蹴られてしまうかもしれません。足の当たりどころによっては命を落としてしまうかもしれません。直接命を落とさないまでも、骨折でもすれば長い時間動くことが出来なくなるので餓死する可能性があります。
猛獣がむやみやたらと他の動物を襲わない理由は、可能性は低いながら反撃される可能性があるからです。食べる訳でもない他の動物を襲うことで反撃されて命を落としては割にあいません。だから必要以上に他の動物を襲ったりしないのです。
人間が必要以上に殺す理由
人間は自分達が食べる訳でもない動物を殺すことがあります。時として相手が人間であっても殺すことがあります。
人間も猛獣のようにわずかでも反撃される可能性があれば、無駄な争いは出来るだけ避けるでしょう。幸か不幸か人間は反撃されない離れた相手を攻撃出来る、一方的な武器を手に入れてしまいました。かつては槍や弓矢、今では銃やミサイルです。生物界の仕組みからすれば、いわば反則のような状態です。一方的な殺戮です。しかも離れた相手を攻撃出来るので、殺した相手を見ることすらないかもしれません。だから残酷という感覚すら芽生えないのです。これが人間が必要以上に他の動物を殺すことが出来る理由です。
反撃されることを考えず一方的に攻撃出来るため、他の動物にはない倫理観という概念が必要になってきます。反撃されないために攻撃しないのではなく、反撃されなくても攻撃しない強さが求められているのです。
現に持っている人達がいる限り、今更兵器を手放すことは出来ないでしょう。だからこそ兵器を使わなくて済む知恵という武器を身につけるべきだと思います。必要以上に他の動物を殺すことがない動物本来の姿に、早く人間も到達して欲しいものです。