糖質一度に食べ過ぎ症候群命名の目的

以前は糖質一度に食べ過ぎ症候群に気付いた経緯を書きましたが、今回は糖質一度に食べ過ぎ症候群命名の目的を書いてみたいと思います。

医学的な命名であれば一時的高血糖症候群とでもするべきなのかもしれません(実際に一時的高血糖が病気の原因かどうかはまだわかりませんが…。状況証拠からは一時的高血糖が関与しているとしか思えません)。医者に対して情報を伝える目的であれば、一時的高血糖症候群の方が情報が伝わりやすいと思います。あえて糖質一度に食べ過ぎ症候群としたのは、情報を伝えたい相手が医者ではなく患者さんだからです。これまでは病気の治療をするのは医者だけでした。だから医者に情報を伝えることが優先されたのです。医者同士で治療法を吟味・相談し、より良い治療法を模索していたからです。
しかし糖質一度に食べ過ぎ症候群は治療を必ずしも医者がする必要がないのです。そもそも病気を治療するという概念が過去のものとなるかもしれません。食べ方で病気そのものを避けることができるのです。

命名の目的

糖質一度に食べ過ぎ症候群の命名の目的は一言でいえば患者さんに病態・生じる原因を知って欲しいからです。患者さんが糖質一度に食べ過ぎ症候群の病態を理解してもらうことで自分自身で病気を避けることができるのです。そして糖質一度に食べ過ぎ症候群という命名であれば、原因を名前に埋め込んであるため説明する時点で病気の本質・糖質を一度にたくさん食べ過ぎた結果症状が出たことが伝わります。

糖質一度に食べ過ぎ症候群は食べ方を工夫するだけで改善するのが特徴です。薬は対症療法に過ぎず、一時しのぎにしかなりません。何故なら糖質を一度に食べ過ぎることが原因であれば、原因である糖質を一度に食べ過ぎることを繰り返す限り、何度でも同じ症状を繰り返してしまうのです。治療しても治らないことは、アクセルを踏みながらブレーキを踏んでも止まらないのと同じです。食べ方で悪化してしまうことは医者にとっては致命的です。食べ方を絶えず指導出来ないからです。患者さん自身に「糖質一度に食べ過ぎ症候群」の概念を理解してもらい、実践してもらうことが最善の策だと思います。医者に理解してもらい、医者から食べ方を広めてもらうよりも、患者さん自身に直接理解してもらうことが、早道だと考えました。そして素早く患者さんに情報を伝達するために情報を圧縮して伝える方法を考えてみました。行き着いたのが「糖質一度に食べ過ぎ症候群」の言い方で、短時間で病気の原因を伝えるのに適切だと考えています。

補足

患者さんには「糖質一度に食べ過ぎ症候群」の考え方の理解を深めるために補足を行います。具体的には糖質を一度にたくさん食べ過ぎることが原因であって、総量は問題になりにくいことを伝えるのです。一食でラーメン・チャーハンセットやうどん・おにぎりセットが問題であって、お昼御飯にラーメン・おやつにチャーハン、お昼御飯にうどん・おやつにおにぎりは問題が起きにくいことを伝えるのです(そもそもラーメン一食、うどん一食で許容量をオーバーするため、チャーハンやおにぎりを追加すると大オーバーになる人もいますが…)。

別の言い方をすれば、いつも三食で食べている食事が二食になると一回量が増えるため、悪化します。逆に三食を四食・五食に増やし一回量を減らすようにする方が症状は出にくくなります。

人によって一回に食べても大丈夫な許容量は人によって異なります。少なくとも「糖質一度に食べ過ぎ症候群」を発症している人は、一度に食べ過ぎたのです。自分で食べ過ぎを自覚し、次に一度に食べ過ぎないように気をつけることをお勧めします。

これらのことを全て含ませた意味合いの「糖質一度に食べ過ぎ症候群」という概念です。もし良かったら考えてみて下さい。

 

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。