肥厚性瘢痕・ケロイドの違いとその原因と治し方

肥厚性瘢痕とケロイドの違い

肥厚性瘢痕・ケロイドは傷痕が赤く盛り上がる病気です。肥厚性瘢痕は傷痕が盛り上がるもので元々の傷の範囲をこえません。ケロイドは元々の傷の範囲をこえて大きく盛り上がります。肥厚性瘢痕は明らかな傷の部分が盛り上がるのですが、ケロイドは傷がない部分にも盛り上がり腫瘍化するようにみえます。恐らく明らかな傷として認識しないニキビのような小さな傷痕をきっかけにして、傷跡が盛り上がるようです。肥厚性瘢痕もケロイドも病態は同じだと考えます。ちなみにニキビ痕が治らない病態も同じです。反応性が異なるだけです。反応性が高ければケロイドなり中程度の反応性であれば肥厚性瘢痕、反応性が低ければニキビ痕として盛り上がらず赤みだけが持続する状態となります。ケロイドは経験上遺伝性があることが知られているため、体質だと考えられていたようです。父親あるいは母親にケロイドがあると子供もケロイドを生じやすいようです。

肥厚性瘢痕・ケロイドの原因

肥厚性瘢痕・ケロイドの原因は食べ方です。一度にたくさん糖質を食べることで肥厚性瘢痕・ケロイドは誘発されてしまいます。
あくまでも現時点で仮説の域を出ませんが、糖質を一度にたくさん食べることで免疫異常を生じる病態があるようです。創傷治癒の過程で発生する物質あるいは細胞などにに対する自己免疫を生じるようです。肥厚性瘢痕やケロイドは創傷治癒過程で発生する自己免疫機序により発生しているようです。その引き金を引くのが糖質です。

糖質を控えることで肥厚性瘢痕・ケロイドは改善します。
偶然糖質を控えた人のケロイドや肥厚性瘢痕が改善したことからわかった事実です。
糖質回避により肥厚性瘢痕やケロイドが治るのであれば、アトピー性皮膚炎などの自己免疫性疾患と同じ機序で生じている可能性を考えました。
実際糖質回避をしてもらうことで肥厚性瘢痕やケロイドが改善していることが状況証拠です。

上記のように遺伝性があるので、糖質への反応性あるいは糖質による自己免疫機序が遺伝的要素を含むのかもしれません。

肥厚性瘢痕・ケロイドの治し方

糖質回避をすることです。糖質を食べないことが一番ですが、糖質を食べるのであれば病気を避ける理想の食べ方をすることがお勧めです。どうやら一時的な血糖値の上昇が様々な自己免疫性疾患の引き金のようです。逆に言えば糖質を食べても血糖値の上がりにくい食べ方をすれば良いようです。詳しくは病気を避ける理想の食べ方をご参照いただければよいのですが、簡単に言えば糖質以外のものを食べる。一度にたくさん食べないということです。

これまでの治療法と問題点

肥厚性瘢痕・ケロイドのこれまでの治療法は対症療法しかありませんでした。糖質のとりすぎによる自己免疫性疾患であることを知らなかったので仕方がないのかもしれません。

内服は目に見える効果は期待できませんし、液体窒素での冷凍療法なども多少効果がある程度でしょう。

効果の高い方法はステロイド剤の局所注射と手術でした。
ステロイド剤の局所注射は周囲の皮膚が委縮してしまう副作用や全身性の副作用の危険性がありますし、手術は新たな傷を作るため創傷治癒過程での自己免疫ですから再発の危険性を伴う治療法です。再発防止には放射線を照射する再発防止策がとられますが、良性疾患に対する放射線治療は発がん性の危険性が完全には否定できません。

肥厚性瘢痕・ケロイドの21世紀の治療方針

根本的な問題は創傷治癒過程の自己免疫性疾患です。
自己免疫性疾患の原因が糖質のとりすぎなのですから、原因である糖質の食べ方の工夫をすることが一番です。
逆に糖質を同じ調子で食べながら肥厚性瘢痕・ケロイドの治療をしたところで、アクセルを踏みながらブレーキをかけているようなものです。
他の治療法を併用するとしても、第一選択は食べ方を工夫することだと私は思います。

まだ多くの医者は病気を避ける糖質の食べ方を知らないので、悩んでいる人は自分で食べ方を身につける方がお得だと思います。
もし食べ方が工夫出来なくても、どうしても治したいのであれば、従来通りの治療法に頼るしかないと思いますが、食べている限り綺麗にはなおりませんし再発の危険性があることを知っておくべきだと思います。

 

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。