実際には食べ物ではなく食べ方で病気を治すのではなく、食べ方で病気を失くすという考え方を提案したいと思います。何故なら病気の原因が食べ物ではなく食べ方だということがわかってきました。食べ方を工夫するだけで病気にならないのですから治すという表現には当てはまりません。病気という困った状態そのものを失くすという言い方が適切だと思います。糖質を一度にたくさん食べ過ぎた際に発症するということです。そこで糖質一度に食べ過ぎ症候群という考え方を提唱しています。糖質を一度に食べ過ぎることで発症するため、反対に糖質を一度にたくさん食べ過ぎない食べ方をすれば病気になりにくいということです。薬を使うことなく病気を治す(正確には失くすのですが)ので、言葉の魔法という表現も使っています。
糖質の食べ方
病気の原因が食べ物だと考えられることはよくありました。特にアレルギーという概念が広く知れ渡っているため、食べ物が原因だと伝えると『アレルギーですか?』と聞き返されることがよくあります。しかしアレルギーだと誤解されていた疾患も糖質一度に食べ過ぎ症候群の一つに過ぎないことが多いようです。糖質一度に食べ過ぎ症候群は食べ方で改善が期待できます。食べ方とは糖質の食べ方で、気を付けるのは糖質を食べる順番と糖質を一度に食べる量です。
提案する食べ方は糖質一度に食べ過ぎの反対で、糖質を一度に食べ過ぎないことです。病気を避ける理想の食べ方に書きましたが、具体的には糖質を食べないか糖質を食べるなら小分けで食べるということです。更に糖質以外のオカズを先に食べてから糖質を食べることで症状が起きにくくなります。糖質以外のオカズのおかげで糖質の一回量が減ること、血糖値の急上昇が避けられることが病気になりにくい原因と考えています。糖質から食べ始めると美味しくて食べ過ぎてしまうことが原因の一つのようです。オカズから食べ始めると胃が先に埋まってしまうため、不用意に食べ過ぎることが自然と防止できるようです。
糖質一度に食べ過ぎ症候群を発症しておられる方はどこかで糖質の食べ方に問題があることが大半です。特に以下の食べ方をすることで発症されている方が意外に多いのが実情です。少なくとも以下の食べ方は避けるようにしましょう。
炭水化物+炭水化物
患者さんとお話をしていると炭水化物+炭水化物という食べ方をされる方が意外に多いことに驚いていますが、炭水化物+炭水化物は最悪の食べ方です。一度に糖質がたくさんになるからです。具体的にはラーメン・チャーハンセット、うどん・おにぎりセットの食べ方です。ラーメン・チャーハンセットを食べた翌日には症状が悪化している可能性が高いと思います。一度にたくさん食べると症状が誘発されるので、ラーメン・チャーハンセットを食べるのではなく、ラーメンやうどんをお昼御飯に食べておやつの時間にチャーハンやおにぎりを食べることをお勧めします。別の提案ではラーメンやうどんはお店で食べて、チャーハンやおにぎりを持ち帰りにするように提案しています。一度に食べるのではなく食べるタイミングをずらすのです。一日の総量が病気を引き起こすわけではないようです。身体が注意報や警報を出すように見張っているのは、一回量のみで食事の回数が多くなることは問題がないようです。だからラーメンやうどんはお店で食べて、チャーハンやおにぎりは持ち帰りにしておやつのタイミングに食べるのです。もしくはラーメン・唐揚げセットがお勧めです。何故なら糖質であるラーメンの吸収を唐揚げが邪魔してくれるため、症状が出にくいはずです。
炭水化物+果物・お菓子(デザート)
デザートという考え方が糖質一度に食べ過ぎ症候群にとっては天敵です。何故ならデザートは基本糖質で糖質を一度に食べていることになるからです。炭水化物+炭水化物の食べ方同様糖質+糖質に変わりありません。正に糖質一度に食べ過ぎになってしまうのです。
果物・お菓子を食べるなら、食後ではなく食事から時間をあけておやつの時間に食べる方が症状が出にくくなります。更におやつの時間に果物・お菓子を食べる際にオカズ代わりになるものを食べてから食べるのがお勧めです。具体的には卵・チーズ・ソーセージ・枝豆・ナッツ類を食べてから食べる方が症状が出にくいはずです。
最近では果物は食前に食べることを勧める人たちがいますが、算数の足し算同様食事の後でも前でも足し算に変わりありません。糖質一度に食べ過ぎ症候群の原因は血糖値にあると考えていますので、血糖値を押し上げる食べ物を食べる限り一度に食べてしまえば炭水化物と果物がどちらが後でも先でも足し算に変わりありません。足し算にならないためには、そもそもデザート(果物・お菓子)を食べないかデザート(果物・お菓子)を食べるのであれば時間を離すしかありません。