人間がガン(癌・悪性腫瘍)を発症するメカニズム

人間がガン(癌・悪性腫瘍)を発症するメカニズムを考えてみます。
ガンとは上皮に発生した悪性腫瘍のことで、上皮以外に発生したものは肉腫などガンとは別の呼ばれ方をしますがいずれにしても命に関わる疾患です。腫瘍について良性と悪性の違いは一言でいえば転移するかどうかです。良性でも悪性でも増殖することで大きくなります。しかし転移するのは悪性腫瘍・ガンだけです。転移しなければガンとはいわれません。生きていくうえで重要な臓器に転移を生じ、肺や肝臓などの重要な臓器で増殖することで、重要な臓器の機能を障害し生命が維持できなくなります。

腫瘍細胞は毎日5000個発生している

実は人間の身体にある60兆個の細胞のうち腫瘍細胞は毎日5000個発生していると言われています。毎日5000回腫瘍を生じている訳です。腫瘍全てがガン細胞という訳ではなく、正確には異常細胞が5000個発生し、その中でも無制限に増殖し、なおかつ転移する能力を持ったものが悪性腫瘍・ガンなのです。そのため5000個すべてがガン細胞(無限に増殖し、他の臓器に浸潤する)ではないのですが、少なくともガンになる可能性のある異常細胞・ガン予備軍が毎日5000個発生しているのです。毎日ガン(悪性腫瘍、癌)になり得る5000個もの異常細胞を生じているにもかかわらず、通常はガンを発症しません。それは毎日5000個発生するガン予備軍から、身体を守る仕組みである免疫が全てやっつけているのです。毎日5000勝0敗の勝負を繰り返しているためガンを発症しないで済んでいるのです。

ガンの発症のメカニズム

ガン発症のメカニズムは発生因子と防御因子に分けることがでいます。
発生因子は敵が攻めてくるイメージです。防御因子はこちら側で守るイメージです。攻めてくる回数が増えるとしっかり守らなければいけなくなります。攻め手と守り手の攻防戦が行われ、攻め手が守り手の隙をついてしまうと守り切れなくなってガンを発症してしまします。攻め手が生き残り、自己増殖してしまうのです。防御因子である守りの隙をすり抜けてしまっているので、守れなくなってしまいます。

発生因子

発生因子は人間の身体を維持するために毎日細胞分裂を繰り返していますが、一定割合で細胞分裂のミスが起こってしまいます。細胞のミスコピーは毎日5000個生じるものの全てが無限増殖をする訳ではないようです。そのミスコピーの中でも無限に増殖し、転移する能力を持った状態がガン細胞です。

タバコを吸うとガンになりやすいと言われるのは、このミスコピーの確率を増やしてしまうようです。細胞のミスコピーが通常は1日5000個のところ、タバコを吸うと6000個になるイメージです(1日6000個という数値は定かではありません。例えです。もしかしたら7000個かもしれません)。タバコを吸うと気管支の粘膜細胞を障害することで、その修復のため細胞分裂が増えるためミスコピーが増えてしまうようです。タバコを吸うとガンになる確率が上がるのは、この細胞のミスコピーが増えるためガンを発症する確率が上がるようです。
お酒を飲むとお酒の通り道の食道粘膜の細胞を障害するため、障害された細胞を修復するために細胞分裂の回数を増やすことになり、細胞分裂の回数に応じて一定割合で生じるミスコピーの数が増えてしまいます。あるいはアルコールを分解するために肝臓の細胞が過剰に働くことで、細胞分裂を促すためミスコピーが発生する頻度をあげてしまうのかもしれません。
一般的に発がん性があると言われる物質は、細胞のミスコピーを生じる可能性を増やすようです。

一部のガンは感染症によって引き起こされることがわかってきました。例えばこのサイトで病気を避ける理想の食べ方で改善が期待できることを示唆した子宮頸がんはパピローマウイルスによる感染により誘発されますし、胃がんはピロリ菌により引き起こされることがわかってきています。肝臓がんもB型肝炎やC型肝炎により誘発されることがわかってきました。現在わかっていないだけで、その他のガンも何らかの感染によって誘発される可能性が予想されます。その根拠の一つとして私が考えているのは、ガンを取り扱う外科医が自分の診療科のガンで死ぬことが多いと言われるからです。偶然かもしれませんが、偶然ではないとすれば針刺しなどでまだ知られていない何らかの感染症に罹患し、その結果担当のガンが誘発されるのではないかと私は考えています。

防御因子

防御因子とはガン細胞から守る仕組みのことで、免疫といわれる仕組みのことです。この免疫という仕組みが備わっているおかげで人類はガンになりにくいのです。人類に腫瘍に対する免疫がなければほぼ全員がガンを発症し、人類そのものが絶滅していることでしょう。
免疫とは自分の正常細胞以外のものをすべて異物とみなし、排除する仕組みのことです。偶然免疫が働かない腫瘍細胞が発生した場合、免疫による排除ができないため腫瘍を発症するのです。その腫瘍の中で無限増殖し、転移能を持ったものがガンです。いわばガンに対する免疫不全が発症要因だと私は考えています。隙間なく免疫という網目を張り巡らし、網でガン細胞を捕まえるのです。ただしガンは命に関わるため何重もの防御機構を備えていると私は考えています。1種類の免疫不全で発症する訳ではないはずです。何種類もの免疫がガン細胞を排除する仕組み、つまり何重もの網目を張り巡らせた防御機構により人間の身体は守られているのです。偶然その何重もの網目の穴をすり抜けて排除できなくなることで発症するようです。ガン細胞から体を守る仕組みの組み合わせがどのくらいあるのかわかりませんが、何重にも張り巡らされた免疫の仕組みをガンがすり抜けてしまうことで発症するようです。いわば守りの隙をつかれてしまうような状況です。

ガンを発症しにくい動物がいるのは確かですが、細胞分裂の際のミスコピーは頻度の違いがあるだけで、どんな動物でもミスコピーが起きないとは考えにくいと思います。ガンを発症しにくい動物は恐らく防御因子が優れているのではないかと思います。逆に言えば人間がガンを発症してしまうのは、寿命が伸びたことに加え何らかの原因で防御因子に隙ができてしまうのだと思います。
人間と遺伝子が1%しか違うところのないチンパンジーはガンで死ぬことは稀なようです。ある科学者はこの遺伝子の1%に人間がガンになる仕組みがあると信じて研究しているそうですが、私は遺伝子の違いではなく、昔ながらの生活をするチンパンジーと、自分たちで快適に生活できるように工夫した生活との違いの中にガンになる仕組みがあると考えています。そのガンになりにくいチンパンジーが生活している生活が理想で、今の人間の生活習慣にガン化する理由があるのではないでしょうか?その理想の生活習慣に戻しましょうという理屈です。私が見つけた仕組みを以下に書いていきたいと思います。

防御因子に影響を与えるきっかけの一つは糖質のようです。まだ広く知られている訳ではありませんが、糖質がピンポイントで免疫不全を引き起こすメカニズムがあるため、防御因子に穴ができてしまうようです。その防御因子の穴に相当する無限増殖するガン細胞が発生してしまうと免疫で抑えきれなくなって発症してしまうようです。糖質による免疫不全で知られているのは、糖尿病における易感染性です。ピンポイントの免疫不全がいくつも積み重なるため、臨床的にも易感染性として認知されているようです。実はここでいうピンポイントの免疫不全がかなりの数が集まって易感染性を引き起こしているようです。

ここでの詳しい説明は省略しますが、私が見つけた防御因子に影響を与える他の因子は、ビタミン不足、塩分の過剰摂取です。ビタミン不足の解消法は不足しているビタミンを特定するよりも、全てのビタミンをあらかじめ摂ること、すなわちマルチビタミンを飲むことを提案しています。塩分を過剰摂取するとピンポイントの免疫異常を引き起こすメカニズムが存在するようです。糖質は一時的な摂り過ぎが免疫不全の引き金になるため、塩分も総量ではなく恐らく一時的な過剰摂取により免疫不全が引き起こされると予測しています。

高齢者にガンが多い理由

多くの人は糖質を食べ続け、ビタミン不足に陥り、塩分の過剰摂取によりピンポイントの免疫不全を積み重ねています。ガン細胞を捕まえる網目に穴が開いていくようなイメージです。そのためピンポイントの免疫不全が網目の穴が重なりガン細胞がすり抜ける確率が年齢と共に上がってしまうのです。
偶然ピンポイントの免疫不全組み合わせがそろってガン細胞が免疫の網からすり抜けてしまうと、若年者でもガンが発生することがあるのです。

ガンに対する治療法が効きにくい理由

ガンに対する様々な治療が考えられています。手術や化学療法、放射線療法などです。しかし転移している場合など完治が難しいのが現状です。治療に反応しやすいガンもあれば、治療に全く反応しない場合もあります。実は手術以外の治療法は自分の免疫が働いてくれていてはじめて役立つものです。化学療法や放射線療法で傷つけたガン細胞を免疫が認識し、攻撃することで治癒を目指すものです。ガン担当の免疫がピンポイントで完全に休んでいると、化学療法や放射線療法を行っても効果が出にくいようです。

イメージとしてはガンをやっつけるはずの身体の軍隊が休んでいるため、化学療法や放射線療法という援軍が来てもガン細胞を多少傷つける程度で、ガンを駆逐できないのです。本隊が少しでも働いている人には化学療法や放射線療法が傷つけたガン細胞を駆逐してくれるので効くものの、完全に自分の軍隊が休んでいると援軍だけではすべてのガン細胞を駆逐できないようです。

私が考えるガンの予防と治療法の可能性

ガンの予防は発生因子を出来るだけ避け、防御因子の隙を作らないことです。
発生因子を避けるためには、お酒やタバコを控えることです。

元々ガン細胞に防御因子が働かないことで発症しています。そのため治療薬としては免疫を妨害してしまう仕組みを抑える免疫チェックポイント阻害剤という治療薬が生み出されています。幸い一定の効果を上げていますが、全員に効果があるわけではありません。
その理由は私は糖質やビタミン不足、塩分過剰摂取による免疫不全が生じているため、免疫チェックポイント阻害剤により邪魔しているところを阻害しても、元々ガン細胞に対する免疫が働かない状態になっているため、薬を使っても免疫が働き始めない可能性が考えられます。

私の考えている治療法は糖質を控え(参照:病気を避ける理想の食べ方)、マルチビタミン&ミネラルを飲み(参照:マルチビタミン&ミネラルの勧め)、塩分を控えるこ(参照:塩分依存という新しい概念)とです。これまで蓄積した情報を統合して考えると、これらにより免疫不全が誘発され、偶然ピンポイントの免疫不全に対応するガン細胞が発生してしまったことでガン細胞を抑えることが出来ずガン細胞が増殖しガンを発症してしまうようです。免疫異常をきたす原因を当初は糖質だけだと考えていましたが、様々な病気が糖質回避だけでは解決しないことから、ビタミン不足による免疫不全、塩分過剰摂取による免疫異常などを見つけました。その三つで全ての免疫が正常化するのか、まだ他にも免疫に異常をきたす仕組みがあるのかはまだわかりません。今のところ手探りの状態です。ただ個々に病気を治す仕組みに気付いた人達はいても、私のように抽象化して免疫を正常化する仕組みを人に説明できる程理解できた人はいないようです。
もしガンでお悩みでしたら、糖質回避あるいは病気を避ける理想の食べ方を行い、マルチビタミンとマルチミネラルを摂取し、塩分を控えてみることをお勧めします。現在病気で治療中の方は糖質回避やビタミン摂取は主治医の先生に問題がないか確認してみてください。特に持病のない方は試してみても害がない治療法だと私は思います。

稀にガンが治療無しで治ったという方がおられますが、糖質の食べ方、ビタミン摂取、塩分の摂り方が偶然変わったことによりガン細胞に対するピンポイントの免疫不全が解消された結果治ってしまったのではないかと考えています。

今のところ子宮頸がんの前癌病変を2人治して正常化した実績しかないため、上記の治療法はまだ根拠の乏しい私の思いついた宗教のようなものです。しかし私を信じてくださるのであれば、上記の糖質・ビタミン・塩分に関して気を付けてみてください。残念なことに日本で行われる点滴には糖質も塩分も豊富に含まれています。つまり食事が口から摂れなくなったら、上記仮説を試す手段は今のところありません。食事ができないほどガンが進行してしまうと挽回は困難です。
特に再発の場合、残念ながら今のところ確実に効く治療法はほとんどありません。決定的な治療法がないだけに、もし信じていただけるなら、試してみていただけると幸いです。

これら三つが正しいことは間違いありません。他にもガン発症に関わる因子があるかどうかだけです。他になければ恐らくこの三つの改善でガンも治ります。他にもガン発症に関係する因子が存在すれば、これら三つだけ気を付けても改善しない可能性が考えられます。これからも研究を続けていきます。

このサイトを立ち上げた当初、ガンをこの世から消滅させるきっかけにまでたどり着くとは考えてもいませんでした。現時点で子宮頸がんの前癌病変を2人消すことが出来ましたし、良性腫瘍は消せることがわかってきました。時期を見て良性腫瘍の消えた証拠写真を掲載したいと思います。
呉から病気を治す風を吹かせる。私が当初予想していた以上に話は大きく膨らむようです。ということはまだ途中経過です。2年でガンを治せるかもしれない方法にたどり着きました。少なくとも他の治療と併用すると効果が上がりやすいと思います。

様々な病気で悩んでおられる方がおられたらこの考え方を紹介してあげてみてください。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。