小分けで食べることが正解の理由

小分けで食べることが正解だと私は思います。その理由は二つあります。血糖値が上がりにくいことと、そのような環境で進化してきたからです。

血糖値が上がりにくい

小分けして食べることで血糖値が上がりにくいのは、小分けした分一度に身体に入る糖質が少量であり、インスリンが効きやすいからです。更にインスリンが効いている状態で次の糖質が少量入ることで、インスリンが追加分泌されることで血糖値が上がりにくくなるようです(参考:おにぎり1個を分けて食べた食後血糖値)。糖尿病の食べ方の正解の一つは小分けして食べることです。1日3食食べるという常識が糖尿病の原因の一つかもしれません。増してや1日2食しか食べなければ、小分けして食べる食べ方の逆にまとめて食べる食べ方になるため一回の食事量が多くなり血糖値が上がりやすくなるはずです。

1日3食食べる食べ方をしている方で、食後お菓子や果物をデザートとして食べている方は、お菓子や果物をおやつの時間に分けるだけで食後血糖値は下がるはずです。3食のうち1食お菓子や果物をおやつの時間に分けるだけで、1日4食になります。一回の食事の糖質量が減るため血糖値が下がります。2食分ければ1日5食、3食分ければ1日6食になります。

糖尿病の正解の一つは糖質を食べないことあるいは糖質を減らすこと(参考:2型糖尿病が薬無しで治りました)、別の正解は糖質以外の食べ物と同時に食べることです(参考:おにぎりと唐揚げの食べ方による食後血糖値)。もう一つの正解は糖質の一回の食事量を減らしてその分回数を増やすことだと思います(参考:おにぎりを分けて食べた食後血糖値)。

人類の進化

人類の進化の歴史を考えてみると果物をとって食べていた時代、朝昼晩と三食に決めて食べるようなことはありませんでした。決まった時間に食べなければ怒られるようなことまありませんし、時間に追い立てられるようなことはありませんでした。お腹が空けば果物を探し、お腹が一杯になれば食べるのをやめるだけです。果物が豊富にありいつでも食べることが出来るのであれば、無理をして食べる必要はありません。好きな時に少したべ、お腹が満たされれば休み、またお腹が空けば食べる生活をしていたはずです。自然と小分けして食べる食べ方をしていたのです。いつでも食べることが出来る程果物が得られない時代になれば更に小分けして食べることになったはずです。何故なら偶然果物を見つけた時に食べることが出来るだけだからです。一度にたくさん食べたくても、滅多に見つからないため嫌でも小分けして食べるしか無かった時代もあったはずです。

小分けして食べることが続いた時代を生き抜いた私達の祖先は、小分けして食べることに適応した身体の仕組みを備えた人達だけが生き残ることが出来たはずです。逆に言えば今程一度に大量に糖質を食べ続ける時代を経験せずに今に至っているため、私のように一度に大量に糖質を食べることに適応出来ない人達がいるのです。

小分けして食べることが正解の理由は、人類が小分けして食べることに適応して進化したからです。

もしかしたらまとめて食べることを生き抜いた子孫が高血糖になりにくい仕組みを獲得し、糖尿病になりにくい体質なのかもしれません。祖先を恨んでも仕方がありませんので、自分の身体の仕組みを理解し、食べ方という『知恵』で病気を避けるようにしましょう。その『知恵』の一つが小分けして食べる食べ方です。

 

 

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。