一つの言葉や事柄に多くの意味があります

人は無意識のうちに数多くの意味の中から一つの意味を特定して理解しています。
幾つもの意味があることに気付かず、自分の知っていることだけで判断してしまうと思わぬトラブルに発展することもあります。人と人の諍いの多くはこの言葉や事柄の意味の取り違えが原因です。意味の取り違えを実感できることを書いていきます。
私は言葉や事柄に含まれる多くの意味を『言葉の揺れ』と表現します。
そして人がどのようにしてその意味を捉えているのかを書いていきます。

言葉の含む多くの意味

家族四人で最後の食事。
この言葉にも多くの意味が含まれます
育った環境や今おかれている状況から、一つの状況しか思い浮かばない人もいます。
少し考えてみてください。

大きく分けて二つに分かれます。
家族が増えるから四人での食事が最後かもしれませんし、家族が減るから四人での食事が最後なのかもしれません。人は自然にその中から話をしている相手の状況から適切な言葉の意味を読み取ります。
楽しそうに言えば家族が増えるのでしょう。
悲しそうに言えば家族が減るのでしょう。
うれしいのにわざと悲しそうに伝え、減ると思わせて実は増えることを伝えると笑いにつながります。

楽しそうに話せば、4人で最後というのは赤ちゃんが生まれる期待を意味するのかもしれません。
悲しそうに話せば、4人で最後というのは離婚前を意味するのかもしれませんし、誰か命にかかわるような病気なのかもしれません。
特定されていなければ、良い意味も悪い意味も含むのです。

人は多くの意味の中から適切なものを選んでいる

あまり知られていないようですが、人は無意識のうちに言葉や事柄に含まれる多くの意味の中から、適切なものを選び出す能力を身に着けています。
話の早い人は多くのことを知っていることに加え、この言葉に含まれる多くの意味の中から適切なものを選び出す能力に長けていると表現できると思います。
まれに一つの言葉が多くの意味を含んでいることを知らず、相手に誤解を与えてしまう人がいます。いくつもの受け取り方ができる言葉を使いながら、話す人が一つの意味しかないと思い込んでいると意図せぬ受け取り方で誤解されてしまうのです。
政治家の失言が繰り返されるのはこれが理由です。
本人に悪気はありません。指摘されても意味がわからないと思います。

言葉の揺れ

言葉に様々な意味が含まれていることを言葉の揺れと表現しますが、言葉の揺れにより日常会話でも様々な誤解を生じる可能性があります。
言葉の揺れによる誤解を避けるためには、言葉の揺れの中で特定できるように限定していくことです。
この言葉の揺れの中から、間違いなく伝えたい一つのことに絞り込むように言葉を追加することが大切です。
言葉の揺れがあるにも関わらず、曖昧な受け取り方ができる状態で会話していると、聞いている人は言葉の揺れの中でどれか迷いながら会話することになります。
聞き手に余計な負担をかけないことと、誤解される隙を失くすために言葉の揺れは極力避けるほうが良いと思います。