化石燃料資源には限りがあるので、他の方法を見つけないといずれは人間の快適な生活は成り立たなくなります。半永久的にエネルギーを得るには二つしかありません。
無尽蔵にある太陽光を利用するか、人間がエネルギーを生み出すかの二つです。
私は理想的には核融合発電だと思いますが、開発には時間がかなりかかるため、核融合までの繋ぎとしてトリウム発電がベストだと思います。
太陽の活用
太陽光発電
エネルギーを全てまかなうには、地球上では雲や夜間に発電できないためこれから増大し続けると予想されるエネルギー需要に対応するのは困難です。太陽光をエネルギー需要に対応できるように開発するためには、宇宙で発電し地上にエネルギーを送電する方法が最適です。現時点ではパネルの作製と打ち上げと送電の技術的な問題・費用対果の問題があります。
人工光合成
太陽光から化学的なエネルギーを得る方法としては光合成は有力ですが、植物の活用には限界があります。そこで現在研究されている人工光合成が実現すればガソリンの代わりになるエネルギーが期待できるため、エネルギー問題は大きく前進するかもしれません。電力以外の解決法としては最適かもしれません。現時点で人工光合成とも呼べるものは実現してはいるようですが、効率が悪く商用利用は難しいようです。
エネルギーを生み出す
化石燃料は太古の生物が太陽エネルギーを蓄えたものから出来ています。人類が人工的にエネルギーを生み出す方法は核融合か核分裂です。いずれも原子核の結合を変えることで質量をエネルギーに変える反応です。
核融合発電
理想的には核融合です。核融合とは原子核が高速で衝突し他の原子核ができる反応のことで、膨大な熱エネルギーが発生します。制御がうまくいかなくなれば、反応が止まる仕組みですので原理として暴走できませんから安全です。放射性廃棄物の発生も少なく、高レベル放射性廃棄物は発生しません。
実現すれば魔法のようなエネルギーですが、まだ数十年はかかると思います。
核分裂発電(原子力発電)
不安定な原子核が核分裂することで生じるエネルギーを利用する発電です。特殊な原子核のみ利用することができます。
ウランによる原子力発電
これまでと同じ原子力発電は、人間が扱う限り暴走が完全には避けられないため、安全性の問題から経済的にも割にあわないと思います。現実問題としてこれまで何度も事故があるため安全性に問題があることは明らかです。安全性の問題は制御不能になった場合、炉心溶融がおこり暴走してしまうことです。一度炉心溶融が起こると止める手段が無いことが、一番の問題です。如何にして炉心溶融を起こさないようにするかにかかっています。
現時点の原子力発電は炉心溶融を起こし得る隙があることは間違いありません。
高レベル放射性廃棄物の問題も考えると、原子力発電の経済性もかなり怪しくなります。
唯一利点と言えるのは温室効果ガスである二酸化炭素を排出することなく、 発電できることかもしれません。
安全性に問題があることがわかりながらも使われ続けた理由の一つはプルトニウムを作り出すことだったそうです。
トリウム発電
トリウム発電は既に実験も成功している発電方法だそうです。
制御不能になると自動停止
トリウムの崩壊熱を使って発電方法ですが、制御不能に陥っても反応が自動的に止まる方法が用意されています。更に制御不能になっても炉心溶融が理論上起こりません。何故なら正常な発電において既にトリウムが液体だからです。炉心が高温になった場合な備え、底が溶けてしまう素材で底を作ります。底が抜けるとその下には反応を止める減速材で、反応が自動的に止まるように設計されています。地震で減速材が損傷されない限り制御不能はあり得ません。
他にも利点がいくつかあります。核融合まではトリウム発電がベストだと思います。
やらない理由は…。炉心交換が必要ないからメーカーが儲からないからだそうです。本当かどうかはわかりませんが。