患者さんの治ると医師の治るのすれ違い

患者さんと医者のすれ違いは良くあることです。

その一つが患者さんの治ると医師の治るのすれ違いです。

患者さんにとっての治る

患者さんにとって病気が治るというのは薬を使わなくても健康な状態になることです。一時的には薬を使うことはあっても最終的に薬が必要なくなる状態のことです。

確かに細菌感染やウイルス感染などの感染症は、抗生物質や抗ウイルス剤が効くものに限って治すことが出来ます。

実際には治すことの出来る病気は数少ないのが現状です。

医者にとっての治る

本来医者にとっても治るとは薬が必要ないことです。しかし多くの病気は治らないことが医者には当たり前で常識となっています。治らない病気だという前提で、止むを得ず治療しているので薬を使って症状を抑えることが出来ている状態を治っていると表現している医者がいるのも事実です。実際には医者によっては治るということを勘違いしているか、治っていると錯覚しているのかも知れません。もしかしたら最終的に薬が必要ない状態を患者さんが求めていることを知らない医者もいるのかも知れません。

医者によっては医者としか会話しないため、治らないことが余りに常識になり、患者さんにとっても治らないことが常識はずだという大きな勘違いをしています。(実際には相手も常識のはずだとも思っていません。治らないと知らない人がいることが想像つかないのです)患者さんが治らないことは受け入れていると思い込んでいるのです。

想像すら出来ないことは理解出来ない

逆に患者さんによっては治らないことなど想像すらしない常識の外なので、言葉では理解出来ない患者さんもおられる程です。10件以上幻の薬(治らない病気が治る薬)を求めて病院を転々とされた患者さんにお会いしたのもお一人二人ではありません。治らないこと、治せる薬がまだないことを何度も繰り返し説明しても、帰りがけに一旦良くなってもまた症状が出るのは何とかなりませんか?と言われるのです。つまり治るはずだから治る薬が無いこと自体が受け入れられないのです。私は比較的説明はわかりやすいと自負していましたが、全くの思い上がりでした。相手にその概念が無ければ、いくら言葉を並べても理解出来ないのです。

魔法の言葉

患者さんに概念が無いことを一言で理解してもらえる方法を考えました。

そこで思いついたのが魔法の言葉です。

こと魔法の言葉を使うようになって説明時間が大幅に短縮出来ました。

一言で病気が治る薬が無いことを理解してもらう言葉です。

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投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。