夢とお金の国、他の国からみるともしかしたら日本はそのように見えているのかもしれませんが、今回は別の話です。
毎年値上げしているあるテーマパークの話です。
子供向けを装っていますが、本来大人向けで言い訳のために子供も楽しめるように装っているというのが正しい解釈だと思います。中学生や高校生になっても楽しめるのは本来大人向けだからです。
そして毎年値上げしています。魅力が高まったから値上げしても入園者は減らないだろうという思惑が透けて見えます。お客さんのことを一番に考えていれば、待ち時間が長く、大して乗り物に乗れないので値上げはしないと思います。利益を目的にしているのは明らかです。企業であれば当たり前だと思われるかもしれませんが、企業が利益だけを追い求める時代は終わったと思います。少なくとも利益を求めない企業が現実にいくつか生まれています。それらの企業は目的が利益ではないのでブレないのが強みです。残念なのが日本の企業ではないことです。成功しているからこそ利益の考え方を「利益は企業の為ならず」のように切り替えてみて欲しいものです。
お金の魔法がかかっているのかもしれません。テーマパークの経営者もお客さんも。利益だけを追い求める企業は魔法が解けた時点で、手痛いしっぺ返しを経験するように思います。値上げしても入園者が減らないと、もしかしたら入園者が減るまでこれからも毎年値上げを続けるかもしれません。ただ一度入園者が減り始めると、魔法が解けた人が増えた結果なので慌てて値下げしても入園者が戻らなくなるかもしれません。
ちなみに大阪の夢とお金の国は、お金の国であることを隠そうとしていないので潔いと思います。ファーストパスがお金で買えることです。お金で並ぶ時間を買ってもらうという発想のようです。自分で余分にお金を払うかどうか選択できるのが理に適っていると思います。
魔法の解き方
夢とお金の国の、お金の魔法の解き方を考えてみます。夢とお金の国の中のことは、お客さんを喜ばせることが目的ではありません。目的は利益です。お客さんを喜ばせることは手段のようです。利益を最大化するために夢を見させてくれているのです。確かに楽しい夢かもしれませんが、お金を稼ぐために幻を見せられていると冷めた目で見てみると魔法も解けるかもしれません。
とはいえ恋人や子供達など、誰かの喜んだ顔を見るために、あえて魔法にかかるのも楽しいひと時なのかもしれません。
いずれにしても夢とお金の国、値上げしても入園者が減らないだろうとタカをくくっているように見受けられるので、入園者が減るとどのように方針を転換するのか興味深いなと思います。
実際には日本国内のお客さんの魔法が解けても、海外からお客さんを呼び込んで、テーマパーク自体は困らないのかもしれません。出来れば「利益は企業の為ならず」の考え方を取り入れて、どこにも負けない企業になって欲しいと私は考えています。