別人の万引きで自殺について思う

別人の万引きで入試で推薦してもらえず、中学3年生が自殺してしまった事実がありました。
亡くなられた方の御冥福を心よりお祈りいたします。

思ったことを書いてみます。
今回の一件は生徒さんが亡くなられたため隠し切れず大問題になりました。ということは似たような冤罪により人生が変わってしまった生徒さんが他にもいると考えるのが自然ではないでしょうか?
今回の問題は万引きした生徒の進路指導をした教師が苗字だけを記録係の教師に伝え、似た苗字の生徒さんの記録としたことが発端です。職員会議で間違いが確認されたため訂正する機会があったにもかかわらず訂正されることなく、1人の人生が終わりを迎えてしまいました。
進路という人生の一部に関わる重要な情報の管理が杜撰であったことは間違いなさそうです。
苗字だけで情報をやり取りし、確認しないというのは医療の分野ではあり得ない感覚です。医療の分野では患者さんの間違いを防止するために何度も確認するのが常識です。

この問題の根底にある闇を考えてみます。高校入試に絶大な影響を及ぼす内申を決める権利を握っている教師を見張る仕組みが無いことが根本原因では無いかと思います。もっと大きく論じると公務員を見張る仕組みが無いことが根元です。教育委員会が教師を見張ると言っても言わば仲間同士です。多くの場面でかばい合うのは仕方のないことです。全ての教師とはいいませんが、一部の教師は主観によって内申を決めているのではないかと思います。主観で決めてもお咎めは無いのです。このことが教師に感違いをさせているのでは無いかと思います。何をしてもお咎めが無ければ好き勝手してしまうのが人間ではないでしょうか?そういう意味で教師の勘違い(思い違い)から起こってしまったのではないかと思います。

少なくとも客観的に審査する仕組みが必要だと私は思います。生徒の名前を伏せて、審査することでプライバシーの問題は避けることが出来ます。公務員全てに客観的に審査する仕組みを導入するべきだとは思いますが、自殺者が出てしまった学校から取り組み始めても良いのではないかと思います。

非常に残念なことですが、失われてしまった命は戻りません。であればこのようなことが今後起こり得ない仕組みを作り上げることだけが、本当の意味での葬いになるのではないかと思います。関係者の責任を追求したところで少しでも責任を逃れるための言い訳を考えて真実が隠されるだけです。であるなら責任を追求しない代わりに、真実を包み隠さず公表することで、償いとする考え方が良いのではないかと思います。目的は再発防止だからです。再発防止に協力しないのであれば関係した教師の名前を公表するというルールにすれば協力せざるを得ないのではないかと思います。

様々な仕組みを「0から思考」により、全てをリセットしてゼロから作り変えるべき時ではないかと思います。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。