賢さとズル賢さの違い

賢さとズル賢さの違いを考えてみました。知恵を使う目的の違いです。人のためになるか人を傷付けるかの違いです。

賢さとは?

賢さとは人が幸せになる知恵を持っていることを示します。誰も傷付けることなく、みんなが得をする仕組みを考えることが出来るのが賢さです。

人類の歴史は賢さの積み重ねによって成り立っています。多くの先人の知恵のおかげで人類の今の生活が実現しています。

人間は食べるもの一つとっても生まれつき決められているものはありません。何も決められていないからこそ何でも食べることが出来るのです。例えばカブトムシなら樹液ですし、ミツバチなら花の蜜です。誰に教えられた訳でもなく、食べるものが決まっています。人間は地球上の生き物の中で生まれつき食べるものが決まっていない数少ない動物です。何でも食べることが出来ることを意味しますが、知恵が無ければ毒のある食べ物により命を落とします。人間は先人の知恵により食べ物を確保してきました。農耕・牧畜という食料を増やす賢さにより人類は繁栄しています。更なる賢さを発揮出来るように、仕組みを考える時期にきていると私は思います。

他の生物を人間が利用することで人間は快適な生活を得ています。他の生物からみれば人間ほどズル賢い生物はいないということになるのかもしれません。

ズル賢さとは?

ズル賢さとは自らの利益のために知恵を使うことです。自らの利益のために他人を傷付ける賢さのことがズル賢さだと思います。他人のことはお構いなしで相手を傷付けてでも自分が得をする知恵を使うことをズル賢さと言います。

ズル賢さは知恵を元に自らの利益のために行動することです。多くの企業は知恵を使って利益を得ているのでズル賢さを使っていると思われるようなところもあるのは事実です。ある程度のズル賢さは許容されるのですが、人に仕組みを知られたくないと思う程のズル賢さは使わない方が良いと思います。

例えばスーパーのチラシは安いものを広告に載せて来店を促し、利幅の大きい他の商品も買ってもらうことが目的です。視点によってはズル賢さと考える見方もありますが、世間一般で受け入れられる程度の許容範囲です。ズル賢さではなく賢さの範疇だと受け入れられると思います。

明らかなズル賢さとは詐欺師など犯罪を仕掛けることです。詐欺師は人を騙してお金を得ようとします。当然人は騙されないように気をつけますが、その仕組みをかいくぐるような知恵を使うのです。自らの利益のために相手の財産を奪うのですからこれ以上のズル賢さは無いと思います。

ズル賢さは賢さとは方向の異なる頭の使い方をするようです。仕組みの不備をつくことで楽に得をしようとします。ズル賢さを前に嫌な思いをしたくなければ、仕組みの隙を無くす努力をあらかじめしておくことだと思います。

どこにでもズル賢い人はいるものです。嫌な思いをしなくて済むようにあらかじめズル賢さを発揮する隙を無くす努力をしておきましょう。

ちなみに子供の場合、他人のズル賢さを見てその他人が得をしていると思うと自分もズル賢さを身につけようとしてしまいます。子供がズル賢さを発揮しようとしても損する仕組みを周りの大人が考えてあげるようにしましょう。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。