野次馬的好奇心の湧く心理

人には野次馬的好奇心とでも言うべき好奇心があります。噂好きな人は特に野次馬的好奇心が強いのかもしれません。

本来好奇心とは生き残るために必要な知識を得るために存在するはずでした。つまり知ることで生きる上で有利になる情報に対して興味を持たせるのが好奇心だと思います。

本来の野次馬的好奇心の目的

では野次馬的好奇心とはどんな意味があるのでしょうか?。人類の歴史の上で長い時間人々は比較的小さな集団で暮らしていました。小さな集落で暮らしていると、他人と食べ物や配偶者・パートナーを奪い合うことになります。つまりライバルなのです。そのライバルが何らかの失敗をすると食べ物を得やすくなったり配偶者・パートナーを得やすくなるのです。競い合うライバルに勝てる可能性が高くなるため、どの程度可能性が高まるのか興味が湧いてしまうのです。

野次馬的好奇心が湧いてしまう理由

本来の野次馬的好奇心は他人の何らかの失敗により、どの程度自分の生活が変わるのか見極めるためにありました。自分の生活には関係のない人の失敗には興味が湧かないはずです。しかし全くの他人でも、失敗を見ると具体的には何も変わらなくても、興味が湧いてしまうのです。これはかつて小さな集団で暮らしていた名残で、心理的に有利になる錯覚に陥るのです。人間が遠く離れた人の情報を手に入れることが出来るようになってまだ数十年です。その情報の取り扱い方を理解出来ていないのかもしれません。

例えば芸能人の不倫のニュースなどが報道されますが、自分の生活には全く関係ありません。関係はありませんが興味を持ってしまうのは、心理的な錯覚によるものです。他人の失敗が自分の生活に関係があるかのような錯覚に陥るので、興味が湧いてしまうため、ついテレビを見てしまうのです。テレビ局も視聴率が取れるので、野次馬的好奇心の意味を考えることなく報道するのです。

野次馬的好奇心の扱い方

野次馬的好奇心の強い人は、ライバルが消えてくれるのを待っているのかもしれません。自分で努力して高めるよりも、無意識のうちに周囲が脱落してくれることを期待している表れなのかもしれません。

好奇心は本来、自分の生活に関わることに興味を持たせるものです。野次馬的好奇心か生きるために必要な好奇心かを区別するために、そのことで生活が変わるかどうかを考えてみると良いかもしれません。

ただ単に自分の生活に関わらない人の失敗を知りたいだけであれば、野次馬的好奇心なのだと思います。他人が失敗したところで自分が成功する訳ではありませんから、時間の節約のために興味を持たないようにしましょう。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。