EU離脱のイギリスの今後

私は大くのイギリス国民は大きな変化を嫌うと考え残留すると考えていました。国民投票によりEUを離脱することが決まったイギリスですが、様々な困難が予想されます。
恐らくイギリス・EU共に無傷とはいきませんがいつくかの問題は解決されます。解決される問題の1つは移民問題です。国民にはEUに所属する恩恵が直接的にわかりにくかったようですが、移民はEUから逃げ出したい程身近な問題だったようです。

幸い他のEU諸国が国民投票を行うことはあっても、次々追随する可能性は低そうです。何故ならイギリスは自国通貨ポンドを維持し、他のEU諸国と陸続きではないからです。他の諸国がEUを離脱する場合には、ユーロから独自通貨に切り替える必要が出てきます。更に陸続きで自由に行き来していた国々が突然行き来出来なくなるのは、不便になります。わざわざ自国通貨を用意してまで、EUから次々と抜け出すとは考えにくいからです。自国通貨を持つのは離脱する際には非常に強みになると思います。わざわざEUを離脱するために自国通貨を作る必要がないことと、自国通貨があれば多少の判断ミスや関税による力関係の違いが表れても、相場の変動によりある程度補正されるからです。

EUに所属する各国指導者達が賢ければ、すぐに国民投票には持ち込まず、イギリスの行く末を見守ってから判断するでしょう。各国国民が国民投票を望んでも、イギリスのEU離脱の成否の結果を確認した後での投票するように説得出来ないようであれば、EUそのものが分してしまうかもしれません。さすがにそこまで予想外のことは起こらないと私は思います。

もしこのEU離脱が失敗に終われば、民主主義の限界を表すものになるかもしれません。成功すれば民主主義の利点を表す題材になり得るのかもしれません。いずれにしても歴史に残る判断がイギリス国民により行われました。民主主義という集合知が正しいのか正しくないのか、数年か遅くとも10年後には結果が出ると思います。

EUを離脱した結果、イギリスの経済が良くなればEUに所属するデメリットの方が大きかったことがわかります。イギリスの経済が悪くなれば、EUに所属するメリットの方が大きかったことがわかります。どちらにしても変化に対応出来る国だけが恩恵にあずかれます。

ちなみに民主主義は正解がわからない政治のやり方を集合知により大きく見誤らないようにしようという仕組みです。間違っていたとしても自分たちの選んだことだから受け入れようという仕組みです。もしよかったら民主主義の意味をご覧ください。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。