常識にとらわれる人ととらわれない人の違い

常識に関しては常識革命の起こし方という記事をかなり前に書いていますが、今回は常識にとらわれる人と常識にとらわれない人の違いを考えてみたいと思います。
違いを一言で言えば、常識が絶対的な正解だと思っているか正解とは限らないと疑っているかです。

日常生活において常識を守ることは、みんなが快適に過ごすために大切ですが、常識にとらわれていると正解を見落としてしまうかもしれません。正解を不正解だと誤解してしまうかもしれないのです。

常識にとらわれる人

常識を絶対的な正解だと信じて疑わない人が、常識にとらわれる人です。長年の経験から得た常識、多くの人が信じている常識が間違っているはずがないと思い込んでいるのです。多くの人が常識は正解だと信じているのですが、実は最適解あるいは比較的ましな答えに過ぎません。言わば根拠もなく、多くの人が信じているから常識となっているだけであることも世の中にはたくさんあります。いつの間にか常識だからこそ誰も検証していないのです。

間違った事実を常識として正解だと誤解して思い込んでいると、絶対に正しい答えには辿り着けません。しかし常識だと思い込んでいるので、疑うことすら馬鹿らしくて出来ません。

常識にとらわれる人は頭が固い人と表現されることもあります。何事も杓子定規な対応をしがちです。

常識にとらわれる人は非常識な行動を取らないため真面目な人と評価されますが、間違ってもイノベーションを起こすことはありません。

常識にとらわれない人

常識にとらわれない人の考え方は、常識が正しいとは限らないことを知っているのです。常識にとらわれない人は自分で検証しなければ気が済まないのです。

みんなが正しいと認識している常識をわざわざ正しいかどうか検証するため、常識を素直に受け入れる人から見ると理解に苦しみます。

常識にとらわれない人は、物事を考える際に常識の枠の外も答えがないか探すため、常識にとらわれる人には考えつかないことを思いつくことが出来ます。

常識とは異なる新しい考え方や発想であっても、自分の頭で検証することが出来ます。

常識が正しいとは限らない

常識が間違っていたことはいくらでもありますし、新しい技術が生まれれば過去の製品はガラクタになってしまいます。例えば機械で計算出来る電卓はかつては画期的な商品でしたが、今となっては間違っても検証出来ないため活躍の場は少なくなっています。検証出来るパソコンに電卓の地位は奪われたのです。電話も画期的な通信手段でしたが、携帯電話が普及した時点で固定電話は存在意義が薄れました。場合によっては詐欺の電話を受けるリスクでしかないかもしれません。技術に関しては新しい製品が出ることで、古い技術の常識は簡単に崩れてしまいます。

技術だけに限らず病気に関しても新しい発見により常識は常に変わっています。例えば原因不明だった脚気はビタミン不足が原因で、白米を玄米にするだけで治りました。

糖尿病はカロリーコントロールが大切とされていましたが、糖質を摂り過ぎているだけでした。

傷口の消毒はかつては常識でしたが、今では消毒しない方が早く治るのが新しい常識です。

つまり確かな知識だと思い込んでいる常識は、いつ変わってもおかしくないのです。どんなに間違いがないと考えていても、正しいとは限らないと考えるようにしましょう。

私は今のところ絶対に正しい常識は、人は必ず死ぬということくらいではないかと思います。人は必ず死ぬという常識ですら、医学が進めば不老不死を実現してしまうかもしれません(現実には太陽に寿命があるので、残念ながら永遠に生きることはあり得ませんが、太陽系から抜け出すことが出来ればあるいは…)

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。