私は糖尿病を専門にみている訳ではありませんが、糖尿病の患者さんに食事指導をすることがあります。というのも、お話しているうちに糖尿病の薬を処方されながら食事の仕方の違いにより血糖値が変わることを教えてもらっていないことがわかるからです。
糖尿病とは血糖値が下がらなくなる病気であり、そもそも血糖値が上がらなければ下げる必要はありません。食事によって血糖値が上がるのは糖質を食べた時だけなので、糖質の食べ方を気をつけるだけです。
リブレ 血糖値持続測定器を使い糖質だけが血糖値を上げることを理解していれば、誰でも食事指導をすることが出来ます。というよりも、血糖値持続測定器を装着していれば患者さん本人が糖質の食べ方と血糖値の関係を理解することで、医者が口出しする余地は無くなります。
糖質を食べなければ血糖値は上がりませんが、糖質を食べる場合、糖質の食べ方により上がり具合が全く異なります。そのことを理解してしまえば、糖尿病であっても糖質を楽しむことが出来ると思います。同じ糖質の量を食べても、食べ方により食後の血糖値は上昇するかもしれませんし、上昇しないかもしれません。糖質と血糖値は、一度に食べた食事中の糖質割合に依存します。つまりオカズと共に糖質を食べれば、血糖値は上がりにくく、糖質のみ食べれば血糖値は急上昇します。トータルの食べる量を問題としていますが、血糖値は糖質と食物繊維・タンパク質・脂質との割合が問題のようです。腸管内の糖質が血液に溶け込む物理現象の仕組みから考えて、腸管内の糖質割合が血液中の糖質割合(血糖値)に相関するのは当たり前のことです。
糖質だけ食べると糖質の量の割に食後血糖値が急上昇します。糖質割合が高いので当たり前といえば当たり前です。具体的にはおにぎりだけ、パンだけ、うどんだけ、ラーメンだけという食べ方が血糖値を押し上げます。ましてやうどんとおにぎりセット、ラーメンライスは最悪です。うどんとおにぎりよりはうどんと唐揚げ、ラーメンとご飯よりはラーメンと唐揚げなどの組み合わせが良いはずです。
糖尿病の薬を処方しながら食事の仕方を指導しない医者は、不勉強なだけか病気を治したい訳ではなく治療がしたいのだと思います。食事の仕方により血糖値が変動することを知らない不勉強な医者にかかっていても良くはなりません。ましてや病気を治すことではなく治療が目的の医者は、治療を継続するためにわざと糖質の食べ方を教えないかも知れないのです。何故なら治療(薬を処方)をしなければお金にはならないからです。不勉強か治療が目的かいずれにしても、食事指導してもらえないことは患者さんにとってデメリットでしかありません。食後の血糖値は糖質の食べ方により全く異なるのに、食事指導してくれない医者は見限る方が良いと私は思います。
糖尿病の治療に対して支払われる管理料は、糖尿病の薬を処方した対価として支払われます。食事の仕方で糖尿病の薬が要らなくなってしまうと、管理料を請求することは出来ません。薬が減ることは望ましいことのはずなのに、病院としては収入が減るので食事指導はしてくれないのかもしれません。病気を治すと病院の収入が減ってしまうという状態は、現在の保険医療制度の限界かもしれません。食事の仕方により薬を処方することなく糖尿病を治す方が、様々な意味で価値が高いと考えますが、治してしまうと管理料どころか再診すら必要なくなります。医療費の削減、患者さんの満足という意味はあっても、治した医者の収入は減るのです。実際私は2型糖尿病の方を食事の仕方を指導するだけで治してしまいましたが、何度か通院してもらって終了宣言で終わりでした。収入を増やすよりも病気を治すことが楽しいと考える医者以外は、食事指導を本気ではしないのかもしれません。
食事指導をしない医者、出来ない医者は淘汰される時代がもうすぐやってくるように思います。むしろ出来るだけ早く淘汰されるべきだとも思います。
何しろ近い将来医者は余るのですから(参考:近い将来医者が余る2つの理由)。