お酒はガンの危険高める 米臨床腫瘍学会

以前このサイトに人間がガン(癌・悪性腫瘍)を発症するメカニズムについて書いていますが、お酒がガンの危険高める 米臨床腫瘍学会という記事が掲載されました。

原文を読んでいないため、アルコールだけが原因なのか糖質を含むことが問題なのかは定かではありません。恐らく区別されてはいないと思います。

私が考えているガンの出来る仕組みは発生要因側の問題と防御要因の問題に分かることが出来ます。ガンは発生してしまっても、免疫という防御要因によって駆逐されることで通常は発生しない仕組みが備わっています。発生要因が無くても一定割合で細胞分裂のミスが起こってしまいますが、発生要因とはガンを生じてしまう可能性を高める因子のことです。

発生要因の問題

ガン化とは正常細胞が細胞分裂をする際にミスコピーを起こし、無限に増殖し転移する能力を獲得してしまうことです。細胞分裂の際にミスコピーを誘発してしまうことが発癌に関係があるとされます。アルコールが直接触れる、食道がん、胃がんは発生要因側の問題で危険が高まるのではないかと思います。何故なら大量飲酒により胸焼けを起こすのは食道や胃の粘膜が傷んだ状態で、修復の過程でガン化してしまう可能性が高まるようです。つまりアルコールのせいで細胞分裂の回数がアルコールを飲まない場合より増えるため、ガン化する可能性が高くなるという理屈です。

肝臓ガンもアルコールにより危険性が高まるようですが、アルコールを頻繁に飲むと肝細胞が壊れるため、修復するために細胞分裂が盛んになるようです。根拠はアルコールを頻繁に飲むと肝細胞が壊れたことを表す俗に肝機能と呼ばれる数値が上がるからです。結果として肝臓ガンの危険性が高まるようです。

防御要因の問題

防御要因とは、細胞分裂の際に失敗しガン化した細胞から守る仕組みのことです。いくつかの要因により防御要因が働かなくなりますが、少なくとも糖質がその一つのようです。私がそのように考える根拠は、良性腫瘍ではありますが糖質を控えるだけでイボなどの腫瘍が消えることがあるからです。

ビールや日本酒、ワインなど多くのアルコールには糖質が含まれています。アルコールそのものが犯人ではなく、アルコールと共に摂取する糖質が犯人の可能性があると思います。

直接アルコールが触れないにも関わらず、アルコールとの関連性が指摘されているガン(大腸ガンや女性の乳ガンなど)は防御要因が下がることが原因ではないかと考えています。もちろん食道がんや胃がんの場合にも防御要因の低下も関連しますが、直接関連が無さそうに見える部位が理解しやすいという意味です。

見分け

糖質で防御要因が低下することがまだ知られていないため仕方ないのですが、今後アルコールの種類によるガンの発生頻度を比較すると上記の区別がつくと思います。例えば糖質をほとんど含まずアルコール度数の高い焼酎やウイスキーなどの蒸留酒を飲んでいる人と、アルコール度数は低いものの糖質を含むビールなどを飲む人でガンの発生頻度を調べると発生要因の問題か、防御要因の問題かが区別出来ると思います。研究者達がアルコールの問題と糖質の問題を区別する意味を知ってくれることで、2つの問題を区別した研究結果を待ちたいと思います。

 

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。