残業代が長時間労働を生むきっかけになっているという話です。
残業代が長時間労働を生み出す
残業代は割り増しになるので、労働者にとってお得です。残業代目当てにわざとゆっくり仕事をする労働者も大勢いることでしょう。今の所上司が仕事振りを見極めるしかありません。上司の目が節穴なら残業代は貰い放題でしょう。残業代目当てにわざとゆっくり仕事をすることに対して悪気はありません。わざとゆっくり仕事をしている自覚すらない人も大勢います。他人から見ると今する必要のないことをわざわざして仕事をしている振りをしています。人は無意識のうちに損得で動いているという損得主義の考え方からすれば、ゆっくり仕事をすればする程残業代が増えるのですから、労働者が得をするための当たり前の行動です。
仕事の能率に関わらず残業代が支払われる仕組みに問題があります。
サービス残業が更に長時間労働を生み出す
もっと長時間労働を生み出すのは、サービス残業です。いくら仕事をさせてもコストが増えないのですから、労働者にどの仕事をさせるかさせないかの吟味がないまま全ての仕事をさせるようになります。この仕組みが労働生産性を引き下げ、長時間労働を強いることにつながります。
労働者の仕事の量がどれだけ増えても経営者が困らない仕組みに問題があります。
長時間労働の対策
まず大前提として、仕事を無尽蔵に増やさないために残業代は支払うべきです。残業代を支払わない時点で、仕事を取捨選択する動機がなくなるからです。不必要でもコストがかからなければ、念のためやっておくことになるからです。不必要な無駄なことを念のためにすることを避けるために、適切な残業代を支払い仕事をするべきです。
しかしいくら取捨選択して仕事を吟味しても、無尽蔵に残業代を支払うのではわざとゆっくり仕事をする輩を排除出来ません。そこで一つの対策は定時の時点で仕事の終わった人に、定時で仕事が終わっていない人の仕事を割り振るのです。そもそも定時に仕事が終わらない人は能率が悪い可能性があるので、能率の悪い人に割り増しの残業代を支払うのは経済的ではないからです。ゆっくりしても定時で人に引き継ぐことになるため、自分は得にはなりません。
結果として残業代を受け取る人は仕事の能率が良いことがわかりますし、定時で帰る人は能率が悪いことがわかります。
万が一リストラとなった場合、客観的にみて定時に仕事が終わらず他人に後始末してもらうことが続く人が一番の候補になるでしょう。異動の際も他の部署でなら効率良く働くことが出来るかもしれないので、早目に候補に上がるでしょう。
わざとゆっくり仕事をする人と、目一杯仕事をする人との区別出来る効果的な方法だと私は思います。
定時の時点で残りの仕事を引き継ぐことが出来ないと言い出す人がいますが、終わった仕事と残りの仕事を明確に区別出来ないだけです。
このような仕組みにすると面倒なことは他人に任せようとする人も出てきますが、そのような人は仕事に向いていないのでいずれ職場から消える運命でしょう。残業出来る人と、人に残業させる人という具合に仕事振りが区別出来るようになるのがわかりやすい会社だと私は思います。
もし万が一みんなの仕事が定時に終わらないのであれば、そもそも労働者の数き対して仕事の量が多過ぎるのではないかと思います。本当に必要な仕事かどうか、念のための無駄な仕事が含まれていないか考えるべきだと私は思います。