人付き合いは原因論より目的論で

山奥で一人で自給自足している人を除き、人が生きている上で必ず必要なのが人付き合いです。

原因論が役立つのは機械の修理

人付き合いで問題が発生するとついつい原因を探ろうとしてしまいます。
何が原因で人間関係がうまくいかないのかを考えるのです。
ただ万が一原因を見つけることができたとしても、解決法を見つけるのが至難の業です。
何故なら原因を探している現在は時間が経過してしまい、当時と全く同じ環境ではないからです。ちょっとしたことで人の気持ちは変わってしまいますし、別の問題にすり替わってしまうこともあり得るのです。人間は機械とは異なるため、原因論で人間関係を修復しようとするのは無理があるのです。同じ原因だと再現される機械とは異なる点です。

人付き合いは目的論で考えると問題を単純にすることができます。
お互いの目的を考えてみるのです。
そのお互いの目的が同じであれば、人付き合いは容易です。
その目的がすれ違っていると、解決には工夫が必要となります。

こちらは仲良くすることを目的としていますが、相手は自分が楽をすることが目的だとします。
こちらは相手のことを考えて、相手が望むことを提案します。
相手は自分が楽をすることが目的ですから、こちらの都合などお構いなしで無茶な要求をしてくるかもしれません。
このままでは折り合いをつけるのは容易ではありません。
仲良くできて、相手が楽をできる方法を探すのが一番です。
問題になるのは、本人が目的を自覚できないあるいは認めない場合です。
そういった場合には、周囲の人が相手の目的を想像するのです。正確に想像する必要はありません。何を目的に行動しているのかを想像するだけで、これまで理解できなかった相手の心理の一端をつかむことができる可能性が高まります。

人の行動には必ず目的がある。

本人が自覚しているか自覚していない無意識かは別にして、必ず目的をもって行動します。
何かをしたいと思えば、何か目的があるのです。そのものを楽しみたいのか、嫌な別のことを避けたいだけなのか。何らかの目的があるのです。
その目的を探してみることです。好ましい目的であれば手助けをし、好ましくない目的のためであれば、遠ざかればよいのです。

目的論で人付き合いを考えるのはアドラーの心理学が最適です。
子供のころに怒ることに意味がないことに気付いたアドラーの心理学。
アドラーは全ての悩みは人間関係にあるとしています。仕事の悩みも突き詰めると人間関係の問題だといえるそうです。
良かったらご覧ください。