怒ると褒める、北風と太陽の関係

子育てにおいて子供の間違った行動を修正するのに、怒る方法と褒める方法があります。

間違った行動をするとついつい怒ってしまいがちですが、子供は怒られるから行動をやめたとしても本質がわかっているわけではないのですぐに同じ行動をとってしまいます。北風と太陽の童話で旅人の服を脱がせようとする北風のようです。衣服を脱がせようとしても、北風は寒いからしっかり衣服を着込むので逆効果です。子供を怒るのも同じで逆効果です。

間違った行動をしないように怒るのではなく、間違った行動をしなければ褒めるようにするのです。褒められれば子供も嬉しいので間違った行動をしなくなります。怒られるという嫌な思いをする代わりに、笑顔で教えてあげるのです。褒めることで自分から行動するように促すのです。正に旅人が自分から衣服を脱ぐように仕向けたジリジリと太陽が照り付けることに似ています。

そもそも子供が間違った行動をとるのは、子供が何かを知らないだけです。知らないことを教えてあげるのを、怒って教えるか褒めて教えるかの違いです。あなたならどちらが嬉しいですか?選べるとすれば怒られながら教えてもらうのと褒められながら教えてもらうのをどちらを選びますか?

どうせなら子供の知らないことを褒めながら教えてあげてはいかがでしょうか?

ちなみに心理学を極め、若い頃に怒ることをやめた有名な心理学者アドラーは怒ることはもちろん褒めることも否定しています。何故なら褒めてもらえないと行動しない人に育ち、褒めてくれない人を敵だとみなすようになってしまうからだそうです。(参考文献:アルフレッド・アドラー、人生に革命の起こる100の言葉)

私は褒め方・伝え方の程度の問題で、褒められることに依存する程でなければ褒めても良いのではないかと思います。少なくとも怒ることよりも何倍も効果は高いと思います。怒られてイヤイヤ行動するのではなく、褒められることで自分からすすんで行動するようになるのですから。

ちなみに怒るという感情で子供を思い通り動かそうとしていると、子供はそれを見て学習するので、泣くという感情で親を思い通り動かそうとします。感情の攻防戦です。お互いの目的を知ると怒ることも泣くことも効率が悪いことが良くわかります。

親は感情ではなく知恵を使って子供が間違った行動を取らないようにしてあげたいですね。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。