医師や看護師には厳しさが必要な時がある?

ある人と話をしている際に医師や看護師には時として厳しさが必要な時があるかと聞かれました。
私は厳しさは必要無いのではないかと答えました。
そのような会話になったのは看護学校の入学の際の面接を想定してのことです。患者さんの命を守るために時として厳しくしなければならないことがあるのではないかということを想定しての会話でした。
私は相手を思いやる気持ちで接することは厳しさではなく、優しさだと思います。

例えばアルコールによる肝障害で入院している患者さんが隠れてお酒を飲んでいたとします。お酒のことを激しく問い詰めるということはありえることです。お酒を飲むと相手が傷つくことを伝え、お酒を取り上げることは厳しさではなく優しさです。ただしそこに怒りという感情を込めてはいけまさん。この感情が加わるからおかしなことになるのです。
お酒を飲むことで更に健康を害して困るのは患者さんです。他人の問題に踏み込む必要はありません。規則で病院内でお酒を飲むと強制退院になるなら、そのことを伝えるだけで十分です。怒る必要などありません。もし怒るとすれば、自分の管理責任を問われることを恐れてのことではないでしょうか?
医師や看護師に厳しさはいりません。相手を思いやる優しい気持ちで接するだけで良いと思います。ただし課題の分離を行い、相手の問題に踏み込む必要がないことを知った上で行動することです。

医師や看護師もこのことを知らない人が多いのではないかと思います。自分の立場を勘違いして患者さんを怒る医者はこのような考え方は知らないことでしょう。全ての看護師さんではありませんが、良く患者さんを怒る看護師さんを見るにつけ看護師ならぬ管理師だと思ったものです。この話は改めて書きたいと思います。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。