あるアニメに戦闘民族〇〇人というのがあります。正確には民族という括りと、星の人種というのはずれたネーミングではありますが、そのアニメを見た人達には浸透した言い方です。そのアニメの中の戦闘民族は破壊と殺戮を繰り返すそうです。
タイトルの戦闘民族ホモサピエンスという言い方にも問題があることも承知の上であえて書いてみました。ホモサピエンスとは人類のことです。人類の歴史を考えてみると人類こそ破壊と殺戮を繰り返す戦闘民族なのではないかと思います。その結果様々な動物を絶滅させているようです。自分達が生き残るためではありますが、多くの動物を殺すことで繁栄しています。今でこそ共存共栄という知恵により、必要以上に動物を殺したりはしませんが、かつての人類はその知恵がありませんでした。他の動物を食料として、あるいは敵として次々と殺していったのです。人類は肉体的には他の動物に劣っていますが、他の動物を遥かに凌ぐ知恵と団結力により人間よりも大きな動物まで仕留めていました。道具と言葉による連携によって他の動物には成し得ない殺戮を繰り返していました。
かつてお猿さんから人間に進化する過程で得た知恵により、多くの動物を殺しました。その中で同じ食料を求めるネアンデルタール人など他の霊長類も滅ぼしたようです。そういう意味では今の戦争も、生物としては当たり前の生き残るための争いでしか無いのかもしれません。
戦闘民族ホモサピエンスが無秩序な状態から、一定の秩序を手に入れたのが宗教だと思います。無駄な争いを避け、みんなが快適な生活を過ごす目的で宗教が生まれたのです。そして宗教を広めるために死後の世界観を利用したのです。
しかし人類には他の動物にはない知恵があります。かつては他の動物を殺すために作った知恵を、争いを無くす方向に向けることで争いを無くすことが出来る可能性があります。
争いが起こる元の多くは食欲を満たすことです。太古の昔は食料を求めて、今では食料やエネルギーの確保を求めて争いが起こっています。一つは生きる上で必要な欲以外は捨てることです。より多く、より美味しいものを食べたいという欲求が争いを生みます。人類全てが足るを知るという感覚を持つことが理想なのかもしれません。
ホモサピエンスは知恵により争いを無くしたと歴史書に書き込める日が来るといいですね。