育児放棄により乳幼児の放置死の報道が散見されます。亡くなられたお子さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
これらの報道を見て思うことがあります。
論調が、育児という当たり前のことをしないとして、親ひいては行政を責めているように思います。
親を庇う訳ではありませんが、親もどうしていいのかわからなかったのだと思います。親の心理としては、暗に死んでも仕方ないとは思ったとは思いますが、育児から逃げ出したい心理に陥っていた可能性が考えられます。
私は責め立てるような報道をしても意味をなさないと思います。何故なら亡くなった命はかえってこないからです。それならば再発を防止出来る知恵を報道する方がはるかに建設的だと思います。例えば検診に来ていなかったのであれば、その時点で強制的に面会する法律が必要かもしれませんねなどです。法的な問題で実現するかどうかは政治家や行政の方に考えてもらうとして、その解決策の一つを提案するような報道であるべきではないでしょうか?
他にも周囲の人達に取材し、よく泣いていたや様子がおかしかったという声を報道することもあります。解決策としては、不自然なことがあった時点で虐待の疑いで通報することを促すような報道が再発防止に役立つのではないかと思います。その際通報先の電話番号を表示するとより効果的だと思います。あるいは再発防止策を視聴者から募るという、集合知から解決策を探すのも一つの選択肢だと思います。
そして今の報道でも虐待をしてはいけませんというメッセージは伝わると思いますが、現時点で虐待してしまっている人に向けてもメッセージを発信出来ると良いと思います。多くの場合虐待している人達に虐待しているという自覚が無いからです。虐待してしまいそうという場合の親からの相談先も報道すると、再発防止に役立つと私は思います。もしそういう相談先が無ければ、相談先を作ってもらえるように行政に働きかけると良いのではないかと思います。
報道の目的が見てもらうこと、つまり視聴率なので仕方がないのかもしれませんが、そろそろ再発防止を目的とした報道があらわれても良いと思います。