旅行に行くとお土産を買ってくることがあります。
様々な意味合いがあるため、その意味を考えてみました。
お礼
日頃お世話になっていることの感謝のしるしとして、お礼を伝える意味合いとしてお土産を買ってきます。お中元やお歳暮に近い意味合いと言えると思います。
お中元やお歳暮ほど形式ばった物ではなく、気軽に渡せるのがお土産の特徴です。
感謝の気持ちを込めてお土産を渡します。
お返し
以前お土産をもらったのでそのお返しをするという意味でお土産を買ってきます。
もらったお土産に見合うお土産を選ぶことになります。
お詫び
主に職場の人や家族に対してですが、旅行に行った自分がいないことで迷惑をかけたことに対する謝罪という意味合いです。特に周囲に無理を言って出かけた旅行の際に、お詫びの意味合いが強くなると思います。
お詫びの気持ちを込めて、すいませんと言いながらお土産を渡します。
喜びの共有
一緒に旅行には行けなかったけれど、相手を喜ばせてあげたいという意味でお土産を買ってきます。その土地でしか買えない品物を買ってきてあげることで、旅気分を共有したいという思いでお土産を買ってきます。物流が発達したためその土地でしか買えないものは減りつつありますが、逆に今でもその土地でしか買えないものにはお土産としての価値があります。
記念
自分で買うお土産に多いと思いますが、旅先の思い出となるものをお土産とすることです。
土地の名前の入った提灯などが良い例です。
訪問地を思い出すきっかけとしての意味合いがありましたが、今では手軽に写真を撮ることができるようになったので訪問地を思い出すきっかけそのものが必要なくなりました。
記念としてのお土産の意味は急速に薄れつつあると思います。
ただし家族や友達で一緒に旅行した思い出を共有するという意味で、キーホルダーなどを共に持つということは残るのかもしれません。しかし一緒の写真を携帯に保存できるので、どこまで記念という意味合いでお土産という文化が残るのかはわかりません。
コミュニケーションのきっかけ
コミュニケーションをとるきっかけとしてお土産が利用されていました。
日常において新しい話題を提供するきっかけとして、お土産が活用されていました。
どこそこに行ってきたのでお土産ですと手渡せば、自然と旅先の話をすることができます。
旅先での話をするためのきっかけとして、話をしたい相手にお土産を買ってくるのです。
遠方に住む友人・知人に会う口実としてお土産を買ってくる意味はあると思います。
しかしSNSが発達してきていることもあり、わざわざ会うことも少なくなりつつあります。
わざわざコミュニケーションをするためにお土産を買ってくる意味合いも少なくなっていると私は思います。
自慢
羨ましいと思われる目的でお土産を買ってくる人がいます。
海外や人気スポットへ旅行する人に多い傾向があると思います。
凄いと思ってもらうことが目的なので、高価で派手なお土産を買ってくることが多いと思います。
自慢したいタイプの人は、凄いでしょ?羨ましいでしょ?という気持ちでお土産を渡します。
お土産の意味・目的
お土産の意味を分解してみると上記のようなものですが、実際には一つの理由・目的でお土産を買ってくるわけではなく様々な意味合いが折り重なってお土産を買ってきます。
必ずしも上記の目的から考える訳ではなく、いつもお世話になってい効果るから買っていこう。迷惑をかけたから買っていこう。いつもお土産をもらうから買って行こうなどと考えてお土産を買ってきます。
目的を考えてみた際お礼やお詫びなどの意味合いでお土産を買っていくことに意味はありますが、自分の心の中に自慢の意味合いが少しでもあれば控える方が無難だと思います。何故ならせっかくお金を出してお土産を買ってきても、自慢する人として自分に対する評価が下がるかもしれないからです。
物がなかった時代にはお土産というのは貴重な文化でした。
物が溢れる現代ではお土産という意味合いは急速に変化していると思います。
お土産の本質を考えてみることで、本当に必要なものかどうかがわかると思います。
経済的に考えてもお土産として認識されれば、多少高くても、場合によっては高いからこそ価値があると考えられます。しかしお土産は本来の日常品の値段よりも高いので、お祭り価格のようなものだと思います。みんなの考え方が合理的になると、わざわざ高い買い物をするお土産という文化・風習はなくなるのではないかと私は思います。
お返しという意味合いがあるのですぐにお土産という考え方がなくなるわけではありませんが、バレンタインと同じで誰かがやめようと言い出して浸透すれば、無くなってしまう風習だと私は思います。