お子さんが学習障害と言われたら

お子さんが学習障害と言われて悩んでいる方のお話をお伺いしました。養護学級に入るためには親の承諾が必要です。なかなか親の承諾が得られないとも良く聞きます。実際には親としてどうすれば良いのかわからないというのが本音ではないかと思います。

よく聞くのが、お子さんが養護学級に入るのが可愛そうという親御さんの声です。実際には普通学級にいる方がお子さんにとっては可愛そうです。何故なら小学生がいきなり高校生の授業を受けるようなものだからです。更に普通学級は減点法での評価です。あれも出来ないこれも出来ないでは、自己肯定感を養うことが出来ません。自分は駄目な人間だと思い込ませてしまいます。そうならないために早い段階での養護学級での勉強を検討する方がお得です。

そんなことが無ければ良いのですが、お子さんが可愛そうなのではなく、自分が可愛そうで養護学級に入らせない親御さんもおられるのです。養護学級に通うお子さんを持つ親の私が可愛そうだから養護学級に入らせないという心理です。自分が可愛そうとは言えないので、お子さんを代理に仕立てているのです。

養護学級に通うお子さんが可愛そうというのは、親の視点でしかありません。学校の授業がわからないまま、お経を聞くようにただ座っている普通学級の授業より養護学級の授業の方が有意義だと思います。

日本では養護学級の適応があっても、親御さんの承諾が得られないため、普通学級で学ぶ方もおられるようです。欧米では合理的な思考をする人が多いので、養護学級で特別な授業を受ける権利があると考えるそうです。だから適応があれば進んで養護学級の授業を受けようとするそうです。

話題を少し逸らしますが、私は逆立ちは出来ませんし、泳ぐことも出来ませんし、音楽の才能もありません。しかし毎日楽しく生きています。学校の勉強は多少出来ましたが、出来ないことも多々あります。ただそれだけのことです。勉強の出来る出来ないはその人その人の個性でしかないのです。学校の勉強が全てかのような価値観の人にとっては何よりも大切なのかもしれませんが、勉強が出来なくても社会で成功することも十分あり得ます。

学校の先生から養護学級を勧められたとしても、普通学級で本人が楽しいのであれば私は普通学級が正解だと私は思います。しかし本人が少しでも学校の授業が楽しくないと感じているのであれば、養護学級の授業を受ける方がお得だと私は思います。

本来であれば、本人のために養護学級の適応があれば自動的に養護学級にさせてあげるべきだと思います。何故ならお子さん本人にとって有意義だからです。親御さんの承諾がいる時点で、行政も言い訳というか暗に差別しているように感じます。もしくは承諾をしてもらえないから仕方ないとして、行政が逃げ出す隙を作っているように感じてしまいます。

養護学級にも様々な先生がおられるとは思いますので現場で実践されているかどうかは知りませんが、理にかなった養護学級の教育方針は加点法で評価してあげることです。出来たことを認めてあげることです。丸を書けること、バツを書けることなど1つ1つを認めてあげることです。そうすれば楽しくなって次々と新しいことを楽しむはずなのです。あれも駄目、これも駄目では摘み取ってしまうことになってしまいます。

もしお子さんに養護学級の適応があるのであれば、養護学級で学ぶ方がお子さんがお得かもしれないという視点で考えてあげてみてください。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。