子供が時間を守らない時は?

久しぶりに怒らない子育ての話です。
怒らないと言っても放置する訳ではありません。知恵を使うことで怒る必要がない子育て法の提案です。

子供が時間を守らないのは、時間を守る『意味』を知らないのです。そして時間を守らなくても子供が困らないから時間を守らないことを繰り返します。もしくは時間を守るための具体的な方法を知らないのです。

時間を守る『意味』

時間は人間だけが持つ概念です。時間とは人間が快適に生活するために編み出された概念です。人間社会において社会生活をするために期限を区切る目的で作り出されたのでしょう。

時間という決まりがなければ、みんなが好き勝手な時に行動をすることになります。みんながバラバラなタイミングで行動をするので、非常に非効率的です。人間同士の活動の効率を高めるために時間という概念によりタイミングを合わせて行動せるのです。

時間を守る『意味』とは、お互いのタイミングを合わせることです。タイミングを逃してしまうと、効率が悪くなるので全体的にみると損をするのです。だから損をしないために時間を守るのです。

困る仕組みを作る

時間を守らなくても困ることがなければ、誰も時間を守ろうとはしません。国によっては時間とは大雑把な目安に過ぎず、誰もが時間通りに行動することを期待していません。誰も困らなければ、時間を守る動機が無いのです。

子供でも大人でも時間を守らなくても困らなければ、いくら怒られたところで時間を守ろうとはしません。怒られた直後には怒られないために、何とか時間を守ろうとはしても長続きはしません。何故なら怒られないことが目的なので、怒られない時点で気が緩むからです。

時間を守らなけば本人が困る仕組みを作ると、自分自身が困らないために時間を守るようになります。

例えば出発時間に間に合わなければ置いていくのです。置いて行かれると、自分で辿り着くのは大変だと教えることです。自分で考えて電車やバスを乗り継いで行くように仕向けるのです。時間に遅れると、自分が考えて行動しなければいけないことを教えてあげると良いと思います。最初からいきなり置いて、先に目的地までいくのではなく、段階を追って教えてあげると良いと思います。

例えば先に出発して少し行った先で待っておいてあげるのです。置いて行かれることはないと安心し切っていると、なかなか行動しようとしません。そこで本当に置いて行かれることを理解させることです。そして自分で考えなければいけない分、大変だと教えてあげるのです。

そして何度か置いていっても時間通りに行動しようとしない場合、完全に置いていくことを警告しておくのです。いきなり置いていくと虐待と区別がつかなくなります。あくまでも時間通りに行動しなければいけないことを理解してもらうことが目的だから、段階を追って教えてあげるのです。

他に時間通りに行動しなければ損する仕組みとしては、時間に遅れた分遊びや楽しむ時間を削ることです。終了時間を先に設定して説明しておくのです。時間に遅れると、その分時間が減るので、時間を守る大切さを身をもって実感してもらうのです。

相手が困る仕組みのメリット

相手が困る仕組みを設定するメリットは、わざわざ怒る必要がないことです。相手が時間に遅れると、勝手に相手が困るのですから、怒る必要などありません。自分自身が時間を守らなければ損するのですから、次第に時間を守るようになるでしょう。

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。