世の中には気の回る人と気の回らない人がいます。一言で言えば考えているか考えていないかです。想像力を働かせることが出来るか出来ないかでもあります。
気の回る人
気の回る人とは、全ての説明を受ける前に相手の意図を読み取って行動を出来る人です。気の利く人と言われることもあります。一を聞いて十を知るという人のことです。
気の回る人はあらかじめ様々な事態を考えているのです。あらかじめ考えているので、すぐに行動することが出来るのです。
絶えずもしかしてと考える癖がついているのです。もしかしてと考えているので、相手の意図を素早く読み取ることが出来るのです。
気の回る人のもう一つの特徴は、相手のために何かをしてあげようと考えている人です。相手の意図に気がつき、そしてそのことに対して行動出来る人です。人に対して何かをしてあげようと考えていなければ、気の回る人とは言えないでしょう。
一般的に気の回る人は気を回そうと意識はしていません。何故なら意識するのもなく自然な振る舞いが周囲から気が回ると評価されるのです。気の回る人は絶えず様々なことを考えているので、気を回そうとわざわざ意識することがないのです。
気の回らない人
気の回らない人とは、相手の意図を読み解くことが出来ません。言外の意味に気付くことが出来ないのです。一から十まで説明しなければわかってもらえません。酷い場合には一、二、三ではわかってもらえず、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2と詳しく説明しなければ理解出来ない人もいます。
気の回らない人は様々な事態を想定することがありません。想定外なので咄嗟に理解出来ないのです。
気の回らない人は物事の流れを理解することも苦手なので、次にするべきことを予測することも苦手です。普通の人がわかる物事の流れを理解しないので、気の回らない人だと認識されてしまいます。
人のために何か行動するという視点が欠落していることもあります。いつも誰かにお膳立てしてもらって行動することに慣れてしまったいると、自分で準備することが出来ません。ましてや他人の準備を手伝うことなど出来ないのです。
気の回らない人も悪気がある訳ではありません。わざとではないのです。気が回る、気が回らないという概念そのものが理解出来ないだけなのです。だから気の回らない人に気が回らないねと嫌味を言っても通じないのです。何故なら概念が無いからです。
気の回る人になるには?
人の行動を変えることは非常に困難ですが、もし変えることが出来るとすれば目的を伝えることだと私は思います。気が回ることの目的とは相手の行動を手助けすることです。
気の回る人は相手の行動を手助け出来る人のことで、相手の行動を予測して先回りして手伝うことです。そうすることで相手の負担を減らすことが出来ますし、時間も短縮することが出来るのです。
気が回る人になるためには、相手の求めているものをあらかじめ理解していなければいけません。相手の行動の予測が出来なければ、気が回る人にはなれないのです。
具体的には食事の際に人がキョロキョロしていれば、箸か調味料を探しているのでしょう。あるいは飲み物が無いか見回しているのかも知れません。食事の食べ始めであれば箸を探しているのでしょうし、食事を食べ始めた後であれば、調味料を探しているのでしょう。相手が何を求めているかを予測することが気が回るかどうかの分かれ目です。相手のために何が出来るかを絶えず考えるようにすると、気の回る人に近づくことが出来るかのではないかと思います。