特別警報は2013年8月30日より運用開始された、重大な災害が起こる確率の高い場合に気象庁より発表される情報です。以前から運用されていた警報の中から、特に危険なものを選び出し、情報の質を高めたものです。狼少年の寓話のように警報発令に慣れてしまった人達に、本当に狼が来るぞ!という情報つまり本当に被害が出ることを特別警報として伝えることを目的とします。
特別警報は甚大な被害が予想される場合に発表されるため、身を守る対処が必要です。しかしあらかじめ備えていなければどうして良いかわからなくなってしまいます。何故なら前もって考えていなければ、多くの人は咄嗟の判断が出来ないからです。
特別警報は地震や噴火などがありますが、地震は現代の科学ではあらかじめ予測することは難しく、噴火は火山の近くに限られます。しかし大雨の際に発表される大雨特別警報は何処ででも起こり得る可能性があると思います。そこで大雨の特別警報が発表された場合、どのように行動するか家族で話し合っておくことを提案したいと思います。何故なら夜中に発表される場合もあり得ますし、家族が一緒にいる時に発表されるとは限らないからです。情報が限られる中で、咄嗟に判断することは非常に困難だからです。
特別警報が発表されていない平常時であれば、どこに避難するかゆっくり判断することが出来ます。避難所に避難するしかないのか、それとも兄弟や親戚の家の方が安全なのか考えておく余地があるからです。自分の住んでいる所が大雨の際に危険か安全かを特別警報の出ていない平常時に考えておくことです。例えば低地であれば浸水の危険性、崖下であれば崖崩れの危険性があります。尋常ではない量の雨による危険性がないかをあらかじめ考えるのです。少しでも危険性があると思えば、特別警報が発表された際の行動の仕方を考えておくことをお勧めします。鉄筋コンクリートのマンションに住んでいれば、流される危険性は低く、避難する方が危険を伴います。避難のことを余り考えなくて良い分、保存食の準備などを備える方が良いかもしれません。
近くの川が氾濫した場合どのように行動するべきかも、念のため平常時に考えておく方が、咄嗟の際には役立つと思います。
今回は島根県で出た直後に福岡県と立て続けに大雨特別警報が出ています。特別警報が出るのは日頃の雨の振り方とは全く異なるようです。何処で起こってもおかしくはありません。亡くなられた方には心よりご冥福をお祈りいたします。
特別警報のおかげで助かる命があると思います。今回の被害からわかるように、特別警報が発令された場合、想像をこえるようなことが起こる可能性があります。発表されてから慌てないように、あらかじめ特別警報が出た場合の行動の仕方を家族で話し合ってみましょう。