運動と血糖値の関係 追加

血糖値持続測定器 リブレにより様々な食べ物や食べ方、運動などによる血糖値の変動を調べています。

食後血糖値についての画期的な発見に書きましたが、食前の運動が食後血糖値に影響を与えることがわかりました。では運動した後どれくらい時間が経ってから食後血糖値に影響を与えるかが気になります。偶然運動をしてもある程度時間が経過すると食後血糖値を下げる働きがないことがわかりました。そのことを記載してみたいと思います。

食後の運動による食後血糖値

食後血糖値が上がらないことから食後に歩行したことが考えられました。
そこで食後歩かずに測ったところ予想通り食後血糖値はあがりました。

同じサンドイッチを食べたにも関わらず食後血糖値は歩行した場合には上がらず、歩行しなかった場合には上がりました。
予想通り食後歩くことで食後血糖値の上昇を抑えることができます。

食前の運動による食後血糖値

これは食後血糖値についての画期的な発見に書いた内容です。

食前に歩いただけで食後血糖値に違いを生じ、少し走るとより食後血糖値が上がりにくいことがわかりました。

これは食前30分以内のいわば直前の運動でした。

50分歩行後6時間経過した後の食後血糖値

食前の運動がどの程度の期間効果があるのかはわかりませんが、偶然歩行後6時間してから食事をした血糖値を測ることになりました。

カップラーメンと豆腐を交互に飲み込む食べ方をしたグラフです。
カップラーメンだけ食べた場合とカップラーメンと豆腐を交互に食べたグラフがほぼ同じになりました。このとき6時間前には50分程歩いていましたが、その後食事をすることなく過ごしていました。食事をしていないので血糖値は変動していませんでした。歩行後6時間後に食べた場合には上記のグラフで『豆腐・カップヌードル交互』で表すグラフとなっています。食後に歩行したものは下がっていますが、6時間して食べた場合にはグラフに変化はありませんでした。そもそもカップラーメンと豆腐を交互に食べた場合を比較する目的で行った実験ですが、カップラーメンと豆腐が混ざっていないためか豆腐を食べたにも関わらずカップラーメンだけ食べた場合と食後血糖値のピークが変わりませんでした。後で思い返してみると6時間前に歩行したことを思い出しました。つまり運動後6時間経過してから食べても食後血糖値を下げる効果はなさそうです。

食前・食後の運動による食後血糖値への影響(仮説)

食後の運動による食後血糖値の影響は、血糖値が上昇する端から筋肉がブドウ糖を使っているのではないかと思います。

食前の運動による食後血糖値の影響は、食前の運動により筋肉や肝臓に蓄えられたグリコーゲンが使用されることによると考えます。筋肉や肝臓にグリコーゲンがなくなっているため、運動を終えた後に新たにグリコーゲンを作ろうとして血中のブドウ糖を取り込むためと考えられます。いわばブドウ糖の一時的な貯蔵物質であるグリコーゲン不足に陥っているため、新たな貯蔵物質・グリコーゲンを作り出すためにブドウ糖が使われるため食後血糖値の上昇が抑えられる仕組みが考えられます。

食事の6時間前の運動では食後血糖値を下げる効果が認められなかったのは、6時間経過していると使い切ってしまったグリコーゲンを補給できるため、グリコーゲンが不足していないことから食後血糖値を下げる仕組みが働かないことが考えられます。特に血糖値が上昇しなくてもグリコーゲンは新たに貯蔵できる可能性が示唆されます。

あくまでも私の予想に過ぎませんが、食前の運動は2時間程度で食後血糖値を下げる効果はなくなるのではないかと考えています。

 

投稿者:

呉からの風

呉の医師です。 糖質回避教の推奨者です。 様々な分野で気づいたことを掲載していきます。 怒る必要のない子育てを掲載予定です。