残業代が長時間労働を生む

残業代が長時間労働を生むきっかけになっているという話です。

残業代が長時間労働を生み出す

残業代は割り増しになるので、労働者にとってお得です。残業代目当てにわざとゆっくり仕事をする労働者も大勢いることでしょう。今の所上司が仕事振りを見極めるしかありません。上司の目が節穴なら残業代は貰い放題でしょう。残業代目当てにわざとゆっくり仕事をすることに対して悪気はありません。わざとゆっくり仕事をしている自覚すらない人も大勢います。他人から見ると今する必要のないことをわざわざして仕事をしている振りをしています。人は無意識のうちに損得で動いているという損得主義の考え方からすれば、ゆっくり仕事をすればする程残業代が増えるのですから、労働者が得をするための当たり前の行動です。

仕事の能率に関わらず残業代が支払われる仕組みに問題があります。

サービス残業が更に長時間労働を生み出す

もっと長時間労働を生み出すのは、サービス残業です。いくら仕事をさせてもコストが増えないのですから、労働者にどの仕事をさせるかさせないかの吟味がないまま全ての仕事をさせるようになります。この仕組みが労働生産性を引き下げ、長時間労働を強いることにつながります。

労働者の仕事の量がどれだけ増えても経営者が困らない仕組みに問題があります。

長時間労働の対策

まず大前提として、仕事を無尽蔵に増やさないために残業代は支払うべきです。残業代を支払わない時点で、仕事を取捨選択する動機がなくなるからです。不必要でもコストがかからなければ、念のためやっておくことになるからです。不必要な無駄なことを念のためにすることを避けるために、適切な残業代を支払い仕事をするべきです。

しかしいくら取捨選択して仕事を吟味しても、無尽蔵に残業代を支払うのではわざとゆっくり仕事をする輩を排除出来ません。そこで一つの対策は定時の時点で仕事の終わった人に、定時で仕事が終わっていない人の仕事を割り振るのです。そもそも定時に仕事が終わらない人は能率が悪い可能性があるので、能率の悪い人に割り増しの残業代を支払うのは経済的ではないからです。ゆっくりしても定時で人に引き継ぐことになるため、自分は得にはなりません。

結果として残業代を受け取る人は仕事の能率が良いことがわかりますし、定時で帰る人は能率が悪いことがわかります。

万が一リストラとなった場合、客観的にみて定時に仕事が終わらず他人に後始末してもらうことが続く人が一番の候補になるでしょう。異動の際も他の部署でなら効率良く働くことが出来るかもしれないので、早目に候補に上がるでしょう。

わざとゆっくり仕事をする人と、目一杯仕事をする人との区別出来る効果的な方法だと私は思います。

定時の時点で残りの仕事を引き継ぐことが出来ないと言い出す人がいますが、終わった仕事と残りの仕事を明確に区別出来ないだけです。

このような仕組みにすると面倒なことは他人に任せようとする人も出てきますが、そのような人は仕事に向いていないのでいずれ職場から消える運命でしょう。残業出来る人と、人に残業させる人という具合に仕事振りが区別出来るようになるのがわかりやすい会社だと私は思います。

もし万が一みんなの仕事が定時に終わらないのであれば、そもそも労働者の数き対して仕事の量が多過ぎるのではないかと思います。本当に必要な仕事かどうか、念のための無駄な仕事が含まれていないか考えるべきだと私は思います。

回転寿司の価格が下がったからデフレ再燃?

ある大手回転寿司が一皿100円を一皿90円に値下げしたそうです。このことからデフレ再燃と言われているようですが、私は違うように思います。回転寿司が値下げしたからデフレに気付いただけのことです。デフレは以前から現在に至るまで、現在進行形で続いていると思います。

例えば100円ショップに行けば100円とは思えないような商品が多数あります。逆に何か簡単な物を買おうと思えば、まず100円ショップから探すべきだと思います。つまり似たような物が100円に値下がりしているのです。

技術の進歩により似たような物を安く作る知恵者が、価格を押し下げているのです。

バブル崩壊後リーマンショックでデフレに突入したように言われていますが、経済の仕組みがデフレに向かっているようです。

以前は技術の進歩により高機能の物が新たに売り出され世の中を変えることで経済が回っていました。今は技術の進歩により同じ物や似たような物を安く作ることが出来るようになりつつあります。丁度革新的な新製品は高くても、しばらくすると次第に値段の安い製品が出てくるのと同じようなことが様々な分野で起こっています。この仕組みがデフレを長引かせているのです。

デフレにより賃金が上がらなくても、以前より少ない費用で同じような生活をすることが出来るのです。

先程技術の進歩により物の値段が下がると書きましたが、適切な情報により無駄が省かれつつあることもお金を使わない方向に向かわせています。例えば一昔前までは病気のことを知りたければ医者に聞くしかありませんでした。今ではインターネットを検索すると詳しく説明されているサイトを見つけることが出来ます。どのサイトを信じるかの問題はありますが、以前のように医者に聞くしか病気のことを知ることが出来なかったことを考えると格段の進歩です。病気の正確な診断には今でも受診が必要ですが、病気のことを聞くだけであれば受診する必要がなくなりつつあるのです。

情報により無駄が省かれている例としては、電気製品の購入でも行われています。買いたい電気製品が決まっている場合には、わざわざ電気店に行く必要がなくなっています。しかもインターネットで買う方が安く買うことが出来るのです。買いたい電気製品が決まっているのに、店員の説明を聞くという無駄が省かれるから店員の人件費分安く買うことが出来るのです。しかもインターネットで検索することで、より安く買うことが出来るサイトを簡単に比較サイトにより探すことが出来るのです。

電気製品はインターネットで安く買うことが出来るという情報を持っている人は、営業トークを聞く無駄を省くことが出来るのです。

企業努力により安く提供されている物に様々な食べ放題があります。以前は店が利益を出すために、出来るだけ安価な食材をそれなりの価格で提供していました。しかし最近では食べ放題のお店の比較が容易で、費用対効果に乏しいお店はネット上で酷評され淘汰されてしまいます。生き残るためには利益だけを追い求める姿勢を改め、お客さんが得だと思える物を適切な価格で提供する知恵が求められます。今食べ放題で生き残っている企業は知恵を出すことが出来た企業です。

かつては利益を確保するために企業が高く売るのは仕方ないと考えられていました。その結果物価が上昇していたのです。資本主義の原理で知恵と情報で無駄を省き安く提供する企業が現れると、旧態然とした利益至上主義の企業が淘汰されつつあるのです。このことがデフレを誘発しています。景気が良くならないと嘆いている人もいますが、実は以前に比べて豊かになっているのです。同じお金で得られる物が豊かになっているのです。利益だけを追い求める企業が淘汰されつつあることも豊かになっている理由の一つです。

回転寿司が90円になったからデフレが再燃する訳ではありません。回転寿司が100円という節目の価格を下回ったことでデフレを再度実感しただけのことです。別の視点で考えると、節目の価格である100円を切るということは、それだけ他の飲食店と熾烈な競争を強いられているということです。消費者の立場からすると喜ばしいことではありますが、これからの経済全体を考えると大変な流れだと思います。新しいアイデアが出せる人しか生き残ることは出来ない時代がやってくるでしょう。

ダフ屋対策なら興行主がオークションすれば?

ダフ屋対策で転売を認めないように様々な対策が取られているようです。例えば本人確認を徹底することで転売しにくくなっているようです。

私はそもそも人気イベントは興行主が一部の座席をオークションをして利益を確保することが一番の対策だと思います。どれだけお金を出してでも見たい熱狂的なファンから、熱狂度に応じて青天井でお金を払ってもらうのです。飛行機でいうファーストクラスやホテルでいうスイートルームのように経営に利用するのです。ダフ屋の経営が成り立つのは、興行主の売り出す価格と実勢価格の乖離によるものです。それなら興行主がこの乖離を埋める仕組みを作ることです。興行主のオークションに余分に払うお金がイベントの相手に渡るので、ファンとしても合理的な仕組みだと思います。

高いお金を出してでも見たい人もいるのに、興行主の決めた額しかお金をもらわないのは経済原理から考えて勿体無いと私は思います。

現時点でそのような仕組みがないのは何らかの法規制があるのかもしれませんが、法規制があるなら政治家に働きかけて興行主に都合の良い法規制に変更してもらえば良いのです。

人気コンサートの正式なオークションなんていくらになるのか個人的には興味があります。特に年末に解散するアイドルがコンサートを正式なオークションで募集したらいくらのお金が動くのか、これも個人的に興味があります。

オークションが公平だと思うのは、コネなどの影響を排除して、お金という尺度で見たいという願望を叶えてくれるからです。需要と供給のバランスをオークションという形で調整するだけのことです。みんなが得する仕組みなのに何故導入しないのか不思議です。

何故興行主がオークションする仕組みが無いのか不思議なのですが、これから出てくるかもしれません。

Amazonと楽天の違い

Amazonと楽天には違いがあります。

Amazonは欲しい物を探すには便利です。余分な情報は極力削ぎ落としてあります。あくまでも消費者にとって有益な情報を最低限提案するだけです。無駄が省かれているので、価格も安く対応も速やかです。お客さんに便利で良い物を提供しようとしています。利益の確保は事業を継続するためです。決して利益が目的ではないようです。私の提唱する『利益は企業のためならず』に近い考え方で運営されているようです。

楽天は欲しい物を探すには不向きで、買い物自体を楽しむことが好きな人には向いていると思います。検索をすると購買意欲を駆り立てるように様々な情報が散りばめられています。目的は衝動買いをしてもらうことです。更に付け加えると会社の利益を上げることが目的です。お客さんの買い物を手助けする視点が欠落しています。店舗は楽天を向き、楽天は利益を向いているようです。誤解させてでも売り上げが上がれば良いと考えているようで、ランキング1位が続出しています。在庫有りで検索しても、在庫のない商品の宣伝を見せるのは辟易します。目的を持って買い物しようとしても「衝動買いの心理」の心理を刺激し、ついで買いをしてもらうことで成り立つビジネスモデルです。衝動買いを繰り返していればいずれお金が無くなります。ふと我に返って楽天から離れてしまいます。

先日書いた損得主義で考えるとAmazonと楽天では得だと考える対象が異なるのです。お客さんの満足してもらうことが得だと考えるかお客さんからお金を引き出すのが得と考えるのかの違いから、売り上げの差は開くばかりだと私は思います。私としては日本の企業に頑張って欲しいのですが…。お金に目が眩んでいると物事の本質は見えないのかも知れませんね。

私は楽天で買い物することは無いので全く私の生活には関係無いのですが、ネット店舗という業態がいつまで持ちこたえるか個人的に興味があります。上記のことに気付いて方針を変えるのか、変わることなく淘汰されるのかに興味があります。

お店がクレジットカードを導入する目的

お店によってはクレジットカードを使って支払いをすることが出来ます。お店は5%程度の手数料を支払って決済する仕組みです。クレジットカード会社との契約で現金とクレジットカードでの支払いに差をつけてはいけないことになっているので、単純に考えればお店は手数料の分損をしてしまいます。客の立場であれば同じ支払いですが、クレジットカード払いの方が0.5〜1%程度のポイントが付くのでお得です。

一見するとお店は手数料を払ってお客の利便性をはかり、その上ポイントまで付くので実質値引きしているようにみえます。実はお店は手数料を払っても得なのでクレジットカードを導入しているのです。クレジットカードは品物やサービスを手に入れて、支払いは1・2ヶ月後です。財布から直接お金が減らないので、使い過ぎてしまう傾向があるそうです。直接現金で支払いしないため「衝動買いの心理」を刺激しやすいのかもしれません。一説によるとクレジットカード払いの方が現金払いより20%多く使ってしまうそうです(かなり以前にどのかで読んだので出展は不明です)。最近ではクレジットカード払いは使い過ぎることに気付いた消費者も増えているでしょうから、クレジットカード払いの方が売り上げが上がるとしても5〜10%程度かもしれません。

一見するとお客さんのためのように見せかけて、実はお店が得する仕組みなのは良くできたビジネスモデルです。お客さんの利便性を高めるために手数料を負担するよりも、その分同じものを安く提供することを目指す企業はクレジットカードを扱いません。また「衝動買いの心理」での購入を良しとしない企業もクレジットカードは扱いません。

クレジットカード払いだとつい使いすぎてしまう仕組みを知った上で上手に使うようにしましょう。

タイムセールの目的

タイムセールとは時間限定で販売する販売手法のことです。安く買うことが出来るので買う側からするとお得に感じます。スーパーなどでタイムセールを行いますが、インターネットなどでもタイムセールを行うこともあるようです。その目的を考えてみます。

セールは安くすることで人を集めます。タイムセールの目的は時間を限定することで、決断を焦らせることで「衝動買いの心理」を刺激することです。

タイムセールを行うことで欲しいという欲求を刺激し、どうしても欲しいと錯覚させてしまうことを利用します。時間限定なので、判断する時間が限られていることも特徴です。迷っていると品物が無くなってしまうため、冷静な判断をすることが出来ません。タイムセールを行うということは、衝動買いで良いので売り上げを上げることが目的です。

元々欲しい物がタイムセールになったのであればお得ですが、タイムセールだから買うというのは冷静に考える方が良いと思います。

衝動買いを避けるためには、10分程間を開けて改めて考えることをお勧めします。10分しても欲しいのであれば衝動買いではないと思います。10分したら欲しく無くなるのは、衝動買いの心理が働いた証拠です。

タイムセールの目的は衝動買いを促すことなので、目的を理解した上で買うようにしましょう。

広告募集の空き看板が増えている理由

広告募集の空き看板をよく見かけるようになりました。私がそういう視点で見渡すから、余計目につくのかもしれません。

看板広告の意味の変化

実はここ数年で看板広告の意味が変わってしまいました。もしかしたらまだ看板広告をあげている広告業者の方は気付いていないのかもしれません。だからこそかつての広告料での看板広告を望んでいるため、時代の変化に取り残された結果、空き看板が増えていると私は思います。

どのように看板広告の意味が変わったかというと、かつては物事を調べるためには情報を自分で覚えておくか、タウンページなどで調べるしかありませんでした。情報を覚えてもらうきっかけとして何度も目にしてもらう看板には大きな意味があったのです。例えば病気や怪我で病院を探す場合、かつては看板で目にしたことのある病院を受診しようと考えました。いざという時に思いつきてもらえるかどうかが受診してもらえる違いになりました。だからこそすぐに受診に繋がらなくても、何度も目にしてもらえることでいざという時の受診のきっかけになり得たのです。日頃覚えているかどうかが行動を左右していたからです。

スマホの影響

ここ最近で人々の行動が変わったのはスマホの影響です。いざという時にスマホで検索すれば必要な情報が簡単に手に入ります。つまり日頃覚えているかどうかは、行動にはほとんど影響を与えないのです。スマホで検索した結果で、そういえば看板を見たことがあるなという程度の違いにしかなりません。

広告業者はまだ気付いていない?

看板広告による広告効果の変化に気付いた広告主は、看板広告を打ち切るのです。費用対効果を考えれば、ホームページを含めたインターネットでの広告と比較して明らかに効果が乏しくなっています。効果が下がっていることから考えれば、広告料が引き下げらるのが自然の成り行きです。しかしまだこのことに広告業者が気付いていないのか、気付かない振りをしているのかはわかりません。広告主と広告業者の希望の乖離により、金額的に折り合いがつきにくくなってきています。広告効果の変化に気付いた広告主に広告料の引き下げを求めますが、広告業者は引き下げを受け入れてはもらえないため、結果として空き看板が増えてしまうことになるのです。

今後の看板広告

これからもどんどん空き看板は増えていくと思います。余りにも急速にスマホでの検索が広まってきています。費用対効果を考える広告主から順番に取り下げていきます。これからも看板広告を出したままの広告主は、些細な広告料が気にならないくらい余程儲かっているのか、費用対効果という視点を持っていない広告主のどちらかだと思います。そんな視点で看板広告を見てみると面白いと思います。

そして恐らく2、3年もすれば空き看板は減ると思いますが、空き看板が減る時点で広告料が引き下げられたはずです。何故なら今更あえて看板広告に高いお金をかける広告主が現れるとは思えないからです。費用対効果を考えて、効果の方が勝っていると考えられる程広告料が下がることで空き看板が減ると私は思います。

ちなみに看板広告が今でも有効なのは、咄嗟に立ち寄る可能性のある業種だと思います。例えばガソリンスタンドやコンビニなどです。ただし費用対効果を考えれば、広告料に見合うだけの効果は期待出来ないと思います。開店直後とか、競合店が周囲にあるなど特殊な環境でなければ、咄嗟に立ち寄る業種でさえ、看板広告の意味がかなり薄れていると私は思います。

少し前までは奥まったところにあるためわかりにくい業者であれば、案内するための看板広告は意味がありましたが、カーナビとスマホのおかげで案内する必要がほとんどなくなりました。

広告募集の空き看板に思う

電話番号の掲載された広告募集の空き看板は見かけますが、定価の広告料が掲載されていない時点で当分空き看板のままだろうなと私は思います。何故物事を伝えることが目的の看板に、最も重要な情報の1つである価格が書かれていないからです。今時わざわざ電話してまで広告を打ちたい広告主が増えるとは思えないからです。

もしかしたら相手によって広告料を変えるため、あえて看板には広告料を載せていないのかもしれません。それはそれで広告主としては気分の良い話ではありません。いずれにしても看板広告という広告は役割を終えつつあるのかもしれません。

無料なのについ課金してしまう理由

無料なのについ課金してしまうことがあります。その仕組みを考えてみます。簡単に説明すると、途中までは無料で、更に楽しみたいとお金を支払う仕組みです。そこには「衝動買いの心理」が関係してくるのです。本来なら食べ物を得る際に危険を顧みず行動させるために用意された脳の仕組みが、衝動買いを引き起こします。必要以上に魅力的に錯覚させることで行動させるのです。

無料ゲームの場合

例えば無料ゲームは誰でも無料でゲームを楽しむことの出来る仕組みです。
ゲームの開発費や運営費など明らかにお金がかかっていますから、誰かがそのお金を支払わないと破綻してしまいます。その費用を課金する人から得ているのです。

無料ゲームは無料で楽しむことが出来ますが、その仕組みは一定時間を経過する毎に貯まるポイントでゲームを行います。時間をポイントとして活用し、ゲームをしてもらうイメージです。その時間を待つ代わりに、お金で買うのが課金という仕組みです。

あとちょっとで勝てるとか、あとちょっとで何かもらえるといった具合に衝動買いの心理を刺激するのです。課金するつもりがなくても、衝動買いの心理をコントロール出来ないとつい課金してしまうのです。気付いたら思った以上に課金していた経験のある人は、衝動買いの心理に上手く付け込まれた可能性があります。

衝動買いの心理が脳を騙して課金を迫るのは10分間です。その10分間は他のことを考えるようにしましょう。

無料コミックの場合

最近では無料コミックなるものが出現してきました。広告を表示することで無料でコミックを楽しむことの出来る仕組みです。しかしビジネスモデルとしてここにも「衝動買いの心理」が使われています。

無料コミックの特徴は15分とか30分などの1日当たりの無料持ち時間内でコミックを楽しむことの出来る仕組みです。その時間をこえた場合、翌日からまで待つか課金するようになっています。衝動買いの心理を上手く活用していると思います。今読みたいと思わせるのです。何人かに1人でも課金してくれれば成り立つビジネスモデルのようです。

対策は課金したいと思った場合、10分間待ってみることです。10分間してから再度課金するかどうか考えてみて、やはり課金しようと思えば冷静な判断ですが、やめておこうと思えば衝動買いの心理によるものだったのです。

衝動買いはもったいない

私は課金することに反対している訳ではありません。ただ「衝動買いの心理」で課金するのはもったいないと思うのです。10分間待ってから改めて考えることをお勧めします。

試食販売の本当の目的

以前は車販売店や家電量販店が粗品を配る理由を書きました。タダという繋がりで試食販売のことを考えてみます。

試食販売はお試しで食べてもらい美味しさをアピールすることが目的だと考えられています。
買う人はもちろん、売る人さえも美味しさをアピールすることだけが目的だと誤解しています。食べても買ってもらえければ意味がないと考えてしまうのです。

試食してもらい、買ってもらうことが目的の場合、販売員は歩合制で評価されます。買ってくれそうにない人には試食を勧めたりはしません。サクラのように人を呼び寄せてくれるという意味合いはあっても、収入には繋がらないからです。

歩合制で評価している時点で試食の別の意味を知らないのです。

試食販売の本当の目的

試食の別の意味とは、試食をすると少し食べると余計お腹が空くという不思議な現象を誘発します。試食が撒き餌のように働くのです。お腹が空くので「衝動買いの心理」が誘発されるため、ついつい買いすぎてしまうのです。実は少し食べると余計お腹が空くのは、糖質依存の一症状です。逆に言えば、私のように糖質回避により、糖質依存から抜け出した人間には試食の撒き餌の罠は関係ありません。ただ現時点では自覚できるか出来ないかは別にして、

現時点で日本人のほとんどの方が糖質依存だと思います。だから試食をしてもらうことに意味があるのです。

試食により食欲が刺激され、「衝動買いの心理」が働きやすくすることが試食の本当の意味です。そのことを知っている経営者は、試食してもらった数で販売員を評価します。その場で買ってもらうことは目先の利益を追い求めているに過ぎません。本当の意味を知っていれば食べてもらうだけで、目的は達成されるのです。

逆に言えばお客さんの立場からすれば、買い物は食事の後に行くべきです。試食したとしても食欲が刺激される可能性が低いからです。お客さんの立場からすれば、試食をしても買わなければ得だと思いがちですが、食べてしまった時点で撒き餌の罠に絡め取られてしまっているのかも知れません。これら一連のことを理解した上で試食は食べてみることをお勧めします。

お店の経営者の視点からすると、とにかく食べてもらうことです。食べてもらうことで食欲が刺激され、「衝動買い」により売り上げが上がります。特に糖質の試食が空腹感を刺激するのでより効果的です。試食の販売員は、試食の売り上げを上げるより食べてもらう数の多い人を評価するべきです。試食による売り上げ増加の仕組みを知ると面白いと思います。

試食による売り上げ増加の詳しい話は、参考文献スタンフォードの自分を変える教室をご参照ください。

世の中知らない間に頭の良い人に操られているようです。みんなで知恵をつけないと損をしますね。

車販売店や家電量販店が粗品を配る理由

車販売店や家電量販店でお得意さんに来店記念として粗品を配ることがあります。わざわざ来てくれた善意のお礼なのでしょうか?実は経営上車販売店や家電量販店が粗品を配る方が得なのです。つまり自分達が得をするためにわざわざ粗品を配るのです。

粗品を配るのは案内葉書を持参した人に対してです。案内葉書無しでも来てくれるお客さんに粗品はプレゼントしません。そのことから来店してくれたただの善意のお礼という意味ではないことがわかります。何故なら案内葉書を持参した人と持参していない人を区別しているからです。

ついで買いをしてもらうことが目的だと知っている人もおられるかも知れません。車販売店ではオイル交換、家電量販店では電池などの消耗品のついでを狙うというものです。しかし本当の目的はもっと奥深いものなのです。

粗品を配る目的

案内葉書を持参してくれた人に粗品を配るのは、明確な目的があります。会社の利益をあげることです。粗品を配ることが会社の利益に繋がるのです。その理屈をみていきます。

案内葉書で粗品を配る第一の目的は来店してもらうことです。いわば粗品は撒き餌のようなものです。エビで鯛を釣るという諺がありますが、粗品で物を売ることが目的です。

お客さんの立場からすれば、車販売店や家電量販店は物を購入する目的で来店するものです。何も買わないのにわざわざ店に行くことはありません。本来なら店に行くことのない人を呼び込むために粗品を配るのです。

お客さんは車販売店では新車や他の車を見ることで、家電量販店では新製品や他の電気製品を見ることで購買意欲が刺激されます。この購買意欲の刺激こそが、わざわざ粗品を配ってでも来店を促す目的なのです。

来店してもらう本当の目的

そして最大の目的は購買意欲の刺激から更に「衝動買いの心理」を刺激することで、購入に繋げたいのです。「衝動買いの心理」は今しか手に入らないとか、手に入れないと後悔すると脳が錯覚することによって起こります。「衝動買いの心理ま」を刺激するためにお店は、期間限定のキャンペーンを行います。先程の撒き餌に対して網を張っているようなものです。網にかかるとお店の思惑通り、まんまとお買い上げとなります。

対策は簡単です。一つは商品を見ないことです。もう一つの対策はもし欲しいと思っても「衝動買いの心理」なので、10分別のことを考えてみることです。10分頭を冷やすと考えても良いでしょう。「衝動買いの心理」は10分で弱まるのです。10分買うか買わないかを考えるのではなく、全く違うことを考えてみるのが一番です。10分後に買うか買わないかを改めて考えることをお勧めします。更に付け加えるなら、買った後実際に使うことを想像してみることです。その商品を買うことで何が変わるか、その対価である価格は自分にとって適切かを考えるのです。ローンを組んででも買いたいと思うのは網に絡め取られているように思います。もう一度商品により何が変わるのか考えてみましょう。

衝動買いの確認

「衝動買いの心理」による衝動買いをしてしまったかどうかは、買った後でわかります。後悔するかどうかです。後悔したら「衝動買いの心理」による買い物をしてしまったということです。次は賢く買い物をしましょう。

粗品の考え方

粗品は「衝動買い」を誘う撒き餌です。そこには「衝動買いの心理」を刺激する針がついているのです。まんまと釣り上げられないように気をつけましょう。

本当に欲しい物を買うのであれば問題ありませんが、「衝動買い」であれば勿体無いと私は思います。買い物自体が好きで、買うことが娯楽のように感じられる人には「衝動買い」も楽しみの一つなのかも知れません。撒き餌をまいてもらえるのは、楽しみが増える感覚で嬉しいかも知れません。

買い物自体が目的ではない、物を手に入れることが目的の人は「衝動買い」は避ける方が良いと思います。粗品をもらう際には気をつけましょう。

車販売店や家電量販店は表向きは見返りを求めてはいないので、遠慮なく粗品をもらいましょう。購入したら差し上げますといった具合の見返りを求めていないのは、見返りを求めない商売の仕方で成り立つからです。お客さんが粗品をもらっても「衝動買い」しなくなれば、粗品代が勿体無いと考えるようになるので粗品の仕組みがなくなります。私個人は来店で粗品進呈の仕組みがいつまで残るか興味深くみています。そして「衝動買いの心理」を利用して無理な商売をしている企業は、近い将来衰退してしまうと思います。消費者が車はただの移動手段、電気製品は生活を便利にするものと考えるようになると誰も「衝動買い」しなくなります。何故ならより良いものが欲しい欲求が「衝動買いの心理」を引き起こすからです。人類が賢くなると、いずれ「衝動買い」はなくなるのではないかと思います。