わざとゆっくり仕事や行動する心理

わざとゆっくり仕事や行動する人の話を書きました。
今回は心理を考えてみます。
何故わざとゆっくり仕事をするかを考えてみます。
人の行動には必ず目的があります(目的論)。
わざとゆっくり仕事をすることにも目的があります。
その目的は楽をすることと、ゆっくり仕事をすることで見かねた誰かが手伝ってくれるのを待っているのです。
一度でも誰かに手伝ってもらった経験があれば、手伝ってもらうことを狙ってわざとゆっくり仕事をするのです。迷っているふりをしたり、困っているふりをするのです。その目的は二つ。一つは迷っていること・困っていることで仕事が進まないことをアピールし、仕事がゆっくりなことを仕方ないだと思ってもらうこと。
もう一つは助けてもらうことを暗に要求しているのです。

子供の宿題もそうです。一度親に手伝ってもらうと、ゆっくりしていると手伝ってもらえると無意識のうちに認識してしまうのです。わざとゆっくりして見かねた親に手伝ってもらうことが目的なのです。だからわざと親にアピールするようにゆっくりするのです。

心理学的に共通しているのは、結局誰が困るかということです。
誰かが手伝ったことがあるということは、仕事でも宿題でも誰か他の人が困ると考えているのです。さすがに意識はしていないと思いますが、無意識のうちに最終的に他の人が困るというようにどこか他人事のように感じているのです。
最後まで自分がやるしかないという自覚に乏しいため、ゆっくりするのです。困るのは手伝う人だと誤解しているのです。

対策

対策はどうすればよいでしょうか?
それは自分の問題だと理解させることです。
今後はどれだけ困っても直接助けない。
やり方やわからないことをアドバイスをすることはあっても、代わりには決してやらないし手助けもしない。
このことを理解させるだけで意識がガラッと変わります。
またできない言い訳をすることも多いですが、できない言い訳とはやらない理由を探してくるだけなので聞いても意味がありません。できるようになる言い訳をするように仕向けるのです。

どうしても時間に追われていると、代わりにやってしまいたくなりますが、そこはぐっと我慢しないと相手の思うツボです。
作業工程の目安時間を設定し、細かくチェックすると少し意識が変わります。

またゆっくり仕事しても早く仕事をしても評価が変わらないことも、ゆっくり仕事をするメリットと考える一因です。ゆっくり仕事をして目標時間に仕事が終わらないと、その時点でほかの人に仕事を割り振り、給料やボーナスが下がる、働く時間が減らされるなど金銭的損失となる仕組みを考えるのも一つの対策かもしれません。

いずれにしてもわざとゆっくり仕事や行動をする人の対策は、お金にしろ時間にしろ作業にしろ、当事者が困る仕組みを考えることだと思います。

わざとゆっくり仕事や行動する人

わざとゆっくり仕事や行動をする人がいます。仕事が遅い人や宿題をなかなかやろうとしない子供が当てはまります。

実は今振り返ると私自身にも経験があります。
ただその時の心理としてはゆっくりしているつもりはありませんでした。
早く仕事しても次の仕事が待っているだけだから焦らずやろうと思っていたというものでした。早くする意味やメリット、実は早くやる方が時間が有効に使えてお得だということを理解出来ていなかったのです。
だから早くするという発想には至らず、自分では頑張っているつもりでも、実際には怒られない程度・迷惑がかからない程度の頑張りでしかなかったのではないかと思います。今だからこそ客観的に考えることが出来るので、当時どうすれば良かったか・どのように考えればよかったがわかります。

わざとゆっくり仕事や行動をしているようにみえる場合、本人にゆっくり仕事をしている自覚がないこともよくあります。自覚がないのですから早く仕事や行動をする意味・メリットを伝えることです。早くすることの意味・メリットがわかっている人からみると、意味・メリットは当たり前のことで早くやらない理由がわからないのです。早くやる意味・メリットがみんなの常識だと思い込んでいるため、わざわざ早くやる目的を伝えないこともよくあります。片や早くするのが当たり前、片や意味が分からない。そのギャップで周りがイライラしていまうのです。

また本人はゆっくりしているつもりはなくてもゆっくり見える場合、やるべきことが良くわかっていないことがあります。何をしたら良いのかわからないのでまごついているのです。

対策はやるべき手順を一覧にして次にすべきことを、わかるようにすることです。実はチェーン店なでおなじみの手順書・マニュアルは次にすることを迷わないように、手際よくするためにあります。
迷うことや・手順を思い出す時間が無駄だからです。
その無駄ま迷いがなくなるので慣れると行動が早くなります。

本人はわざとゆっくりしている自覚がないことを理解して、仕事や行動が早くなる方がお得なことを教えてあげて下さい。
そして手順に迷いがあるのであれば、一緒に迷いをなくす方法を考えてあげてみてください。

営業マンのこれからの仕事

営業マンの仕事を自社商品を売ることだと勘違いしている人がいるのは残念なことです。何故なら営業マンの都合による営業という点で残念だと思います。
勘違いから営業マンのお客さんへの説得が始まります。
説得して購入してもらえることがあっても、多くは後でお客さんの後悔することになります。
営業マンと話をすると説明という名目の説得により、本当に欲しいものが買えないと感じるお客さんも増えていることが、インターネットでの買い物を助長していると思います。
家電などはこの典型ではないかと思います。その上インターネットの方が安いわけですから、自分で商品を選ぶことができる人はわざわざ家電量販店に足を運ばなくなりつつあります。

昭和の営業は相手の信頼を得て、自社商品を売ることでした。
相手の信頼を得ることが一番で、信頼してもらうことで自分の顔を立てるとして自社商品を買ってもらうことができたのです。
これは営業マンしか持っていない情報を提供するということで成り立っていました。
お客さんの知らない情報を提供することで信頼を得ていたようです。
今ではお客さんがほしい情報はインターネットで得ることができるようになりつつあります。
相手から押し出される情報、プッシュ型の情報取得だったものが、ここにきて自分のほしいものを引き出すというプル型の情報取得にうつりつつあります。
そうなると営業マンは必要なくなりつつあります。
何故なら欲しいものがあれば自分で情報を取得するからです。
逆に考えれば自分で情報を取得しないのは、本当は必要がないかもしれないのです。

営業マンの目的が自社商品を売ることであれば、こちらの都合を考えず自社商品の宣伝をして帰るだけです。どこかテレビのコマーシャルのようです。
営業マンの目的がお客さんのほしいものを買ってもらうことが目的であれば、相手の欲しいものをまず聞き出して、自社商品を買ってもらうことができる可能性があれば情報提供をするのです。自社商品を買ってもらう余地がなければ、早々に切り上げることです。相手に合わせて説明を変えるのはインターネットの広告のようです。
どちらが有用かはだれが考えてもわかることですが、まだ自分自身では気づいておられない方が多いようです。

インターネットに仕事が奪われつつあることは営業マンが激減する話として以前掲載しました。
営業マンの本来の仕事は決して自社商品を売ることだけではないはずです。自社商品を売ることだと勘違いしているから自社商品を買ってもらう説得が始まるのです。
元々予算が1万円で、10万円からの商品しか揃えていなければ1分だってお互い無駄です。
どれだけ良い商品を知ってもらっても意味がありません。説得という行動がお互いの無駄です。

では営業マンが激減する中、生き残る可能性があるのはどんな営業マンでしょうか?
それはお客さんの代わりに考えてあげることのできる営業マンです。(優秀な営業マンの方からすれば当たり前のことですいません。)
相手の代わりに考えることで、手間を省いてあげることができれば存在意義があります。
さすがに5年・10年で相手の代わりに考えることができる人工知能が実現する可能性は低いと思います。
逆に商品の説明しかしていない営業マンはyoutubeの動画にすら勝てないと思います。

お客さんの代わりに考えてあげることのできる営業マンの話は後日具体的な例をあげて掲載してみます。

営業マンの仕事は自社製品を売ることではない?

について書きました。
ふと私が気づいた営業マンの方の多くの方が勘違いしていることがあります。
営業マンの仕事が自社商品を売ることだと勘違いしているのです。
勘違いしているからこそ、嘘・偽りや大袈裟に売り込むことも平気な人が出てきます。こういう人たちが営業マン全体の信用度合いを下げてしまっています。売ること・営業成績だけが『目的』だからこそ、売れれば良いのです。後で取り消しや問題にならなければ、多少の嘘・偽りや勘違いさせても、『目的』は売り上げですから問題ないと考える輩がいるのは残念なことです。
例え嘘がなかったとしても、相手を話術でその気にさせて売り込むことが良いことだと評価されるのも『目的』が自社製品を売ること・売り上げだからです。話術でその気になったとしても、それは衝動買いの要素が大きく、買った側が本当に満足しているかどうかは疑問が残ります。
本来の営業マンの存在意義とは異なり、自社商品を売ることが仕事という勘違いが、営業マンをある種胡散臭いものにしてしまうのです。商品を売りたいために良いことばかり並べがちです。お客さんが欲しくなるように営業マンが話すので、衝動買いしてしまいそうになるため警戒してしまう人が多いと思います。営業マンとしては指摘されない欠点はできれば言いたくはないので、お客さんとしては何か見落とした欠点がないか気をつけながら話を聞く必要があります。お客さんの側からすれば、騙されないというのは言い過ぎとしても後悔しないように気をつけながら買うようなものです。お客さんが気をつけなければいけないと言う無駄があるのは、営業マンの『目的』が商品を売ることだからです。営業マンの『目的』はお客さんに買ってもらえさえすれば達成されるので、お客さんの欲しいものでは無くても構わないのです。営業マンの『目的』とお客さんの満足の微妙なズレがあるのですが、多くの営業マンがこのズレに気付いていないのです。

私の考える営業マンの本来の仕事は、『お客さんの本当に欲しい商品を売ること』だと思います。一言で言えば『満足してもらうこと』です。その商品が他社製品であれば残念なことではありますが、仕方がありません。嘘偽りや営業マンの顔を立てて無理して自社製品を買ってもらったところで、無理は継続できません。1次的な売り上げが上がるだけで、関係は終わりです。営業マンが顔を出さなくなれば終わりです。
『お客さんの本当に欲しい商品を売ること』を心がけて繰り返していれば、自社製品にぴったりあうお客さんを紹介してもらえるようになると私は思います。
この考え方でいくと、相手が求めているものが自社製品と異なればそれ以上営業することはお互い無駄だとわかります。本来営業とは説得して買ってもらうものではありません。
相手の求めているものが明らかに異なればそれ以上はお互いの時間の無駄です。
自社商品を買ってもらうのが仕事だと思っていると、そこから説得が始まります。
相手が欲しい商品を買ってもらうのが仕事だとわかっていれば、相手の求めているものが自社製品と異なることがわかった時点で自社製品の特徴を伝えすぐに退散するはずです。
営業マンの考え方がよくわかることがあります。
相手の求めるものを聞かずに話始めるか、相手の求めるものをまず聞いてから話を始めるか。
相手の求めるものを確認するかどうかを見ていると、営業マンの心構えがわかります。
いきなり話し始める人はとにかく説得してでも自社製品を売りたい営業マンです。
こちらの都合を考えるつもりがあまりないので、早めに話を打ち切る方がよいかもしれません。

営業マンの存在する『意味』・『目的』

営業マンは激減すると書きましたが、営業マンの存在する『意味』・『目的』を考えてみました。
営業マンのお仕事はものやサービスを売ること。何かを売ることが『目的』です。
営業成績の良い営業マンは、言葉巧みに売り込みます。相手をその気にさせるのが仕事だと勘違いしている営業マンもいることでしょう。相手と雑談し打ち解けて信頼してもらうことが仕事だと勘違いしている人もいます。確かにその一面はありますが、その気にさせる・信頼してもらうのが『目的』ではありません。顧客に満足してもらえる商品・サービスを買ってもらうことです。
販売だけを考えてみれば、インターネットのおかげで、欲しい物を自分で選んで簡単に購入することができるようになりました。
ものの販売はインターネットで事足りるようにも思います。顧客が賢くなればなるほど営業マンの存在価値は下がると思います。ではなぜ未だに営業マンが存在するのでしょうか?
インターネットの注文を待っていてもなかなか注文がないため、会社の利益を求め少し強引にでも売り込んで売り込む必要があるからでしょうか?
営業マンにとって自分の存在意義を知らず(教えてももらえず)に、営業に走り回っているのが現状ではないかと思います。存在意義はとにかく商品を売って自分の成績を上げることでしょうか?
多くの人が誤解していると思いますが、私は違うと思います。
営業マンの存在する『意味』は、お客さん自身が気づいていない要望を引き出して、お客さんの本当に欲しい商品を買ってもらうことです。もしかしたらその商品は他社製品かもしれません。
ここで嘘や誇張などで誤魔化して自社製品を多少強引に購入してもらう営業マンもいて、営業成績は良いかもしれません。しかしそれでは『四方良し』にはなりません。そのときの売り上げはたちますが、本当の『意味』でのお客さんの満足は得られないからです。本当は他社製品が良かったけど・・・。という後悔があれば、残念ながら次に繋がる可能性はかなり低くなります。最悪なのは、後で他社製品の利点を知ってしまった場合です。最悪売り上げはたっても、結果が恨みに変わってしまいます。

一方お客さん自身も自覚していなかった要望を引き出して、本当に欲しい製品を他社製品とはいえ見つけて購入することができれば、今回は売り上げはたたなくても信用を得ることができます。今回は他社製品を買われたとしても次回は自社製品、しかも自分を指名して買ってもらう種を蒔いておくようなものです。他社製品と自社製品の違いをはっきりとお客さんに伝えておくことにより、お客さんがお友達を紹介してくださる種を蒔くこともできます。
大切なことはお客さん自身もまだ気づいていない要望を適切に引き出すことです。これはインターネットにはまだできないことだと思います。ここに営業マンの存在する『意味』や『目的』があると思います。(私は個人的には、残念ながらそう遠くない将来インターネットでも適切な要望を引き出すことができるようになってしまうと思っています。一人の天才が仕組みを作るだけで、みんながその仕組みを利用するようになるからです。)
こんな甘いことを言っていては商売は成り立たないと思われる方も多いと思いますが、この考え方なら関係がどんどん繋がっていきます。多少強引でも売り込むやり方だと買った人にわずかでも後悔が残るので、関係は閉じていきます。
どちらが長期的に発展できるか私は明らかだと思いますがいかがでしょうか?

営業マンが激減する話

周りでもリストラが進んでいたりして既に気づいている人も多いですが、今後営業マンが激減すると思います。
何故なら商品を選ぶための情報をお客さんが自分で容易に探すことができるようになったからです。自分で欲しいものを探すことが以前よりはるかに簡単になったので、営業マンは必要なくなりつつあるのです。
元々営業マンの仕事は自社商品の情報提供でした。カタログに載っていない情報や魅力・使い方を伝えることが一番の仕事でした。そこに人間関係を構築して浪花節的な昭和の営業で、営業マンの顔を立てるとして商品を購入していました。そして営業マン自身の信頼を獲得することが売り上げにつながっていました。
情報が今ほど行き渡っていないこともあり、営業マンの役割は大きなものがありました。
しかしインターネットが発達した今の世の中では、欲しいものがあればまずキーワードを入力しインターネットで検索します。自分の欲しい商品は何なのかをまず確認するのです。逆に言えば自分で検索する程度ほど欲しいものでなければ大して必要がないということです。その大して必要とはいえないものを売りに来るのが買う側からした営業マンという認識です。
確かに自分でも気付かなかった欲しいものに営業マンが気付かせてくれることはあるでしょう。しかしそのようなケースは極めて稀で、本来なら買わないもの・なければなくてもすむものを営業マンにのせられて買うことになると買う側が認識しつつあります。
このことに多くの人が気付きつつあるので、最初から営業マンと話をしたがりません。欲しいものをゆっくり選ぶことのできるインターネットで知りたい情報を探すようになるのですから、ますます営業マンの仕事は減ってしまうと思います。インターネットで買うことができなければ、ようやく営業マンと話をすることになります。インターネットで買うことができれば、そのままインターネットで買ってしまうと思います。
インターネットから買うことができない車や薬などはまだ営業マンの仕事は残っていますが、営業マンに求められていることはかなり変わりつつあると思います。家電に関しては営業マンの仕事はインターネットにかなり奪われているようです。
そのことに既に気付いている人と気づいていない人。その差はこれからますます大きくなっていくと思います。